経済外交
オープンデータ憲章(概要)

平成25年6月18日

 世界は,データや情報を駆使した技術や社会メディアにより促進された国際的な動きの加速を目の当たりにしている。これは,より説明可能で,効率的且つ責任のある実効的な政府やビジネスを構築し,そして経済成長を促す大きな可能性をもたらす。

 オープンデータは,この世界的な動きの中心に位置する。
 データへのアクセスは,人や組織が生活を改善し,国内及び国家間の情報の流れを改善するための視点やイノベーションを進化させていく。政府及びビジネスは,幅広い範囲のデータを収集するものの,人々が利用しやすい形で必ずしも共有していない。

 これは,失われた機会である。
 人々は,情報やサービスを,利便性をもって,電子的に入手できることを期待しており,政府情報もその一つ。また,オープンデータは,自国の天然資源がどのように使われ,採取産業の収益が使用され,土地がどのように取引され,また利用されているかといった認識を向上させる。これらは,説明責任や良きガバナンスを促進させ,人々の議論を促進し,汚職への闘いを支援する。また,G8の開発援助における透明性のあるデータは,説明責任の点から不可欠である。

 政府のデータへのアクセスを提供することは,個人,メディア,市民社会及びビジネス界に,保健,教育,安全,環境保護やガバナンスといった公共サービスを,より良く行わせるための機会を与えることになる。オープンデータは,以下によってこれらを行うことができる。
  • 公金の使途の開示により,更なる効率的な使用を動機付ける
  • 人々がサービスやその水準についての詳細な情報の入手を可能にする
 無料の政府データは,人々がより快適な現代生活を送るための手段や製品を作るために活用することが出来,ひいては,民間部門での改革のための触媒となり,新規の市場,ビジネス及び雇用を創出することを支援する。我々は,オープンデータが,イノベーションと繁栄を可能にし,また,市民のニーズに合致した,強固かつ相互に繋がった社会を構築していくための大きな可能性をもった未開発の資源であることに合意する。

 そのため,我々は,以下の原則に合意する。
  • 原則としてのオープンデータ
  • 質と量
  • すべての者が利用できる
  • 改善したガバナンスのためのデータの公表
  • イノベーションのためのデータの公表
 我々は,それぞれの国内の政治的・法的枠組みの中で取り組みつつ,技術的なベストプラクティスや国内行動計画に設定された時間軸に従って,これらの原則を履行していく。G8各国は,年末までに,この原則を履行するための活動計画を策定し,2014年の次回会合で,進ちょく評価を行う。

 我々は,他の国及び多数国間機関にもこの憲章の検討を呼びかける。

原則1:原則としてのオープンデータ
  • データによっては,公表出来ないという合理的な理由があることを認識しつつ,この憲章で示されているように,政府のデータすべてが,原則として公表されるという期待を醸成する。
原則2:質と量
  • 時宜を得た,包括的且つ正確な質の高いオープンデータを公表する。
  • データの情報は,多言語に訳される必要はないが,平易且つ明確な言語で記述されることを確保する。
  • データが,強みや弱みや分析の限界など,その特性がわかるように説明されることを確保する。
  • 可能な限り早急に公表する。
原則3:すべての者が利用できる
  • 幅広い用途のために,誰もが入手可能なオープンな形式でデータを公表する。
  • 可能な限り多くのデータを公表する。
原則4:ガバナンス改善のためのデータの公表
  • オープンデータの恩恵を世界中の誰もが享受出来るように,技術的専門性や経験を共有する。
  • データの収集,基準及び公表プロセスに関して透明性を確保する。
原則5:イノベーションのためのデータの公表
  • オープンデータ・リテラシ-を高め,オープンデータに携わる人々を育成する。
  • 将来世代のデータイノベーターの能力を強化する。


(技術的な別添)

パート1―ベストプラクティス

原則1:原則としてのオープンデータ
  • 公共への趣旨説明の中で我々のオープンデータの扱いを知らせる。
  • 国内の活動計画を公表する。
  • 国内のポータルサイトにデータを公表する。
原則2:質と量
  • しっかりした一貫性のあるメタデータ(データに関する属性情報を説明するデータ)の使用。
  • 最新の主要なメタデータの解説の最新化の公表及び更新。
  • 十分に具体化されたデータの確保。
  • データ使用者からの意見の聴取。
原則3:すべての者が利用できる
  • 便利で開かれたフォーマットでデータを利用可能にする。
原則4:改善されたガバナンスのためのデータの公表
  • 民間組織や個人とのつながりを構築する。
  • 我々のデータ水準について情報開示する。
  • オープンデータに関する作業における我々の経験を記録する。
原則5:イノベーションのためのデータの公表
  • 著作権を尊重しつつオープン・ライセンスを使用したデータの発出を支持する。
  • データをまとめて機械判読できることを確保する。
  • アプリケーション・プログラミング・インターフェースを使用してデータを公表する。
  • データの革新的な使用方法を促進する。
パート2―共同アクション

行動1:G8国内行動計画
  • 国内体制に沿ったオープンデータ憲章の履行のための各国個別の行動計画の発表(2013年10月)。
  • 年一回の履行報告(2014年10月及び2015年)。
行動2:高付加価値データの公開
  • 高付加価値データの履行及び開発の促進。
  • 「原則としてのオープンデータ」及び「質と量」のそれぞれの原則に従って,特定の優先分野のデータの漸進的な公表に取り組む。
  • 統計,地図,国政選挙,国家予算の主要データセットの作成(2013年6月より)。
  • 2013年12月までに共通のデータセットの設定を行う。
  • 国内体制に従い,その他のデータの公開に関する国内的な活動計画を作成する(2013年10月)。
行動3:メタデータのマッピング
  • G8のメタデータのマッピングの取組の継続(2013年6月)。
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