(1996年3月在ミャンマー大使館)
<案件概要>
1. 援助形態 :無償資金協力
2. 協力金額 :7.33億円
3. E/N署名日:1987年9月22日
4. 実施機関 :郵便通信電信省郵便通信公社(MPT)
5. 協力の内容 :既存のマイクロ回線伝送路沿いにあり、地方の中核都市である8都市についてデジタル自動交換機及び線路設備等を整備する。
フェーズ1:北部の4都市の交換機等の整備。
フェーズ2:北部4都市のケーブル、南部4都市の交換機の整備。
フェーズ3:南部4都市のケーブル等の整備。
(88年以降の当国の政治事情のためフェーズ2、3は実施されていない。)
<評価要旨>
1. 案件の維持・管理状況
いずれの都市でも良好に使用されている。特に本計画で導入された機器は評判が良く1回の故障もないとのことであった。しかし、フェーズ2以降が行われていないため、ケーブルの質と量に問題があり、交換機の能力的には余裕がありながら、積滞需要が発生していた。また、はだか線等を利用しているため、通信の質も悪く雨季には通話が不能となることが多いとのことであった。
2. 案件の選定・形成の適正度
第一次近代化プロジェクト(世銀)に含まれなかった主要都市のうちマイクロウェーブ幹線上に位置している8都市を選定し、無償資金協力により交換機等を整備したこと自体は適正である。しかしながら、フェーズ2以降は88年以降の政治事情のため実施されなかった。
3. 当初目的の達成度及び効果
本プロジェクトは当初計画したうちの一部しか終了しておらず、当初予期した効果は発揮されているとは言い難い。
4. 環境への影響/WID(途上国の女性支援)への配慮
環境への影響はない。交換手の多くは女性が雇用されている。
5. 今後必要とされるフォローアップないしアフターケア
地方都市電話交換機計画については、あくまでフェーズ2及び3が実施されて初めて効果を発揮するものであり、フェーズ2及び3の実施が望まれる。