難民

難民問題

平成28年1月14日

1 難民問題の歴史と難民条約

 第一次世界大戦後、ロシア革命やトルコ帝国の崩壊などによる政治的・社会的な構造の変化に伴って新たな体制になじめずに外国へ逃れた人々、いわゆる「難民」の問題が国際社会の注目を集めるようになりました。

 第二次世界大戦によってさらに深刻化した「難民」問題に対処するため、1950年12月に採択された国連総会決議に基づき、26カ国の代表からなる全権会議がジュネーブで開催され、1951年7月、「難民の地位に関する条約」が採択されました。また、1967年にはこの条約を補足する「難民の地位に関する議定書」が採択されました。この条約と議定書をあわせて、一般に「難民条約」と呼ばれています。難民条約は、現在も難民の国際的保護の基礎としての役割を担っています。

2 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)別ウィンドウで開くの設置とその役割

 (1) 第二次世界大戦前にも、国際連盟の下、ロシア難民・ユダヤ人難民等に対処するための国際機関が存在しましたが、これらの機関の活動は地域的・人種的・時間的に限定されていました。第二次世界大戦後、より大量かつ広範な地域での難民の発生を受け、「難民」問題に普遍的に対処することのできる初めての国際機関として、1950年、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が設置されました(パレスチナ難民については、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)別ウィンドウで開くが救済活動を行っています)。

 (2) UNHCRの主な役割は以下の通りです。

  • (ア)難民条約の各国による締結・加入を促進し、各国によるその適用を監督する。政府と協定を結び、難民の状態を改善し保護を必要とする人々の人数を減らす為の措置をとる。
  • (イ)難民の自発的帰還、または新国家社会内での同化を促進する為の政府または民間団体の活動を援助する。

3 今日における難民問題

 以上のような取り組みは、当初第二次世界大戦によって発生した難民を念頭においたものでしたが、その後も難民問題は遙かに大規模かつ広範な地域で発生し続けました。特に1990年代の地域紛争により発生したクルド難民、ルワンダ難民、コソヴォ難民、東ティモール難民等の問題については、国際社会の取り組みの必要性が強く認識されました。

 紛争や迫害により居住地を追われ国外に追われた人々は、難民条約上の難民として国際社会の庇護を受けることができます。一方、同様に居住地を追われながらも、国境を越えることなく避難生活を余儀なくされる人々は国内避難民(IDP:Internally Displaced Persons)と呼ばれ、国家主権の壁によって国際機関からの直接の保護・支援が届きにくい状況にあります。とりわけ、シリア、コロンビア、イラク、において多くのIDPが発生しています。UNHCR、UNRWAによれば、現在、世界各地に約6000万人の難民等が存在するといわれています。特に、パレスチナ、シリア、イラク、アフガニスタン等の中東及びコンゴ民、南スーダン、スーダン、ソマリア等のアフリカが難民等の主要発生国、地域となっています。また、2015年夏以降の欧州への難民流入は、国際社会喫緊の課題となっています。

世界の難民数の推移

 (UNHCR及びUNRWAの保護や支援の対象となっている難民等の数)

地域別難民数

 (注) 難民等とは,UNHCRが保護対象とする難民,国内避難民,無国籍者,庇護申請者等及びUNRWAに登録されたパレスチナ難民数を指す。

4 国際機関を通じた支援

 世界各地で人道支援活動を行っている国際機関に対し、日本は積極的に貢献をしています。

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