地球環境

北西太平洋地域海行動計画
North-west Pacific Action Plan:NOWPAP)

平成21年2月

1.経緯

(1)国連環境計画(UNEP)は、1974年に閉鎖性水域の海洋汚染の管理(control)と海洋及び沿岸域の資源の管理(management)を目的として地域海計画(Regional Sea Programme)を提唱し、UNEP管理理事会決議により、地域行動計画(regional action plan)の策定を繰り返し要請してきた。これに基づき、UNEP以外のものも含めると世界の17地域(地中海、カリブ海、黒海、東アジア海、南太平洋等)において140を超える国や地域により地域海計画が策定又は策定中である。

(2)北西太平洋地域海行動計画(NOWPAP)は、こうした地域海計画の1つであり、1994年9月、日本、韓国、中国及びロシアが出席しソウルにおいて第1回政府間会合を開催し、関係国が協同してNOWPAPに取り組むことを承認した。

(3)現在、6つの具体的な行動計画(データベース及び情報管理システムの設立(NOWPAP1)、各国の環境法・目標・戦略・政策のレビュー(NOWPAP2)、地域のモニタリングプログラムの設立(NOWPAP3)、海洋汚染に対する準備・対応(NOWPAP4)、地域活動センター(RAC)とそのネットワーク設立(NOWPAP5)、海洋・沿岸環境に関する普及啓発(NOWPAP6))を踏まえた具体的なプロジェクトが個別に進められている。

(4)第6回政府間会合(2000年12月、東京)において、地域調整部(RCU)の事務所を富山と釜山の双方に設置することが原則として合意されたほか、新たに陸上起因活動の評価及び管理(NOWPAP7)について取り組んでいくことになった。

(5)第7回政府間会合(2002年3月、ウラジオストク)では、RCU事務所の設立に向けた詳細事項(富山と釜山の業務分担等)について参加国の合意が得られたことから、2003年9月、我が国とUNEPとの間で富山事務所設立に関するホスト国協定締結、2004年9月には韓国とUNEPとの間での釜山事務所設立に関するホスト国協定への署名が行われた。

(6)第8回政府間会合(2003年11月、海南島)において、海洋汚染緊急時の対応計画に関し合意され、2004年4月から暫定的運用が開始されることとなった(その後、同年11月に正式発効)。

(7)第9回政府間会合(2004年11月、釜山)において、海洋ゴミについて取り組んでいくことが合意された。また、RCU富山及び釜山両事務所の開所式が行われた。

(8)第10回政府間会合(2005年11月、富山)において、海洋ゴミ問題に関して、ワークショップ等の開催、ガイドラインの作成、モニタリング計画の作成、クリーンアップキャンペーンの実施等を内容としたプロジェクトを進めていくことが合意された。また、海洋汚染緊急時の対応計画に関して、サハリン沖、オホーツク海を含む海域にまで拡大することが合意された。

(9)第11回政府間会合(2006年12月、モスクワ)において、各地域活動センター(RAC)の活動を評価する手法・基準に関する議論がなされ、同評価を行うためにコンサルタントを雇用することが合意された。

(10)第12回政府間会合(2007年10月、廈門)において、Regional Action Plan on Marine Litter(漂着ゴミに関する地域行動計画)案及びNOWPAP油流出緊急時計画に新たな対象物質として危険物質及び有害物質(Hazardous Noxious Substances)を含むことについて合意された。

(11)第13回政府間会合(2008年10月、済州島)において、第12回政府間会合の合意事項に基づき、危険物質及び有害物質を対象物質として追加した「改訂NOWPAP油流出緊急時計画」が採択された。また、地域調整部(RCU)の活動を評価する手法や付託事項等について議論が行われた。

2.組織

 NOWPAP発足以来、UNEP本部がNOWPAPの暫定事務局として、種々業務を行ってきたが、2005年1月、事務局機能を担う地域調整部(RCU:Regional Coordination Unit;所在:富山及び釜山)が正式稼働を開始、各地域活動センター(下述)を統括・調整し、取組みが進められている。

(1)地域活動センター(RAC)

 第4回政府間会合(1999年4月、北京)において、NOWPAPの各事業の拠点となる以下の4つのRACの設置が決定された。

 CEA/RACについては、富山県にある財団法人 環日本海環境協力センター(環境省所管の公益法人)が指定されている。

(2)地域調整部(RCU)

i)RCUの業務等

 第5回政府間会合(2000年3月、インチョン)において、RCUの主な業務としては、1)NOWPAP活動の調整、2)政府間会合、専門家・各国代表会合等の開催、3)会議文書、報告書等の作成、4)メンバー国との連絡、調整、5)他の地域海計画、関係国際機関等との連絡調整等を行うこととなり、また、UNEPの一組織として設置することで各国が合意した。

ii)RCUの設立等

 RCUの設立場所については、我が国及び韓国が熱意を持って誘致した結果、第6回政府間会合(2000年12月、於:東京)において、RCUの事務所を富山及びプサンの双方に設立することが原則合意され、第21回UNEP管理理事会(2001年2月、於:ケニア)において正式に承認された。また、第7回政府間会合(2002年3月、於:ウラジオストク)において富山事務所とプサン事務所の間で業務の役割分担等の詳細事項が合意され、富山事務所については2003年9月、わが国とUNEPとの間のホスト国協定が締結され、また、2004年9月には、釜山事務所に関する韓国とUNEPとの間のホスト国協定の署名が行われた。同年11月、富山及び釜山両事務所の開所セレモニーが行われ、同年12月、富山事務所に所長が着任、2005年1月より同事務所の本格稼働が開始された。

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