欧州
日欧有識者によるシンポジウム
「日欧が創る未来 法の支配と繁栄を目指して」


11月21日,外務省及び公益財団法人日本国際フォーラムの共催により,都内のホテルにおいて,在京大使館,有識者,メディア関係者など約100名の参加を得て,国際シンポジウム「日欧が創る未来:法の支配と繁栄を目指して」が開催されました。
「地球儀を俯瞰する外交」を展開する日本にとって,基本的価値を共有し,国際世論や規範の形成力を有する欧州は,不可欠なパートナーです。お互いの地域を巡る情勢が厳しさを増す中,日本と欧州の間では,活発な要人往来を含め,協力関係が具体的な形で進展しています。日欧を巡る状況や日欧関係がダイナミックな動きをみせる中,今後の日欧協力あり方について日欧の叡智を集結させることが極めて重要であるとの考えに基づき,本シンポジウムでは,英,仏,独,スペイン,スウェーデン,EUから影響力の大きいオピニオン・リーダーをお迎えし,我が国および東アジアの外交・安全保障分野,経済分野に精通した日本人専門家の方々との間で意見交換を行いました(プログラム(PDF))。
シンポジウムの冒頭,宇都隆史外務大臣政務官,ジョナサン・ハットウェル在京EU代表部副代表(公使),伊藤憲一日本国際フォーラム理事長より,地域や国際社会の課題に対応していく上で,価値を共有する日本と欧州の協力が不可欠であること,協力関係の強化において知的交流が重要な役割を果たすべきこと等について述べられました。
続いての各セッションでは,(1)最新の東アジア情勢の分析や,これに対する欧州の認識,(2)日本の経済政策や安全保障政策の現状説明や,欧州における期待と前向きな評価,更には,(3)欧州諸国における対日理解を促進するための人的・学術交流の重要性や,安全保障分野を中心とする日欧の強みを活かした具体的協力のあり方等について,活発な意見交換が行われました。
なお,今回欧州からお迎えした7名のオピニオン・リーダーは,関心や専門分野を踏まえて,複数の日本側有識者や政府関係者との個別の意見交換等も行い,我が国に関する知見や理解を深めるとともに,人脈の構築を行いました。
外務省としては,基本的価値を共有する重要なパートナーである欧州との間で,幅広い分野で協力関係を深めていく考えであり,影響力の大きい欧州の有識者との知的交流にも,積極的に取り組んでいきます。