欧州
NATO加盟国国会議員会議(NATO-PA)代表団の訪日(概要)
その後,午後6時30分から約1時間30分間,木原誠二外務大臣政務官は,代表団歓迎レセプションを開催しました。それぞれの概要は以下のとおりです。
1.NATO-PA代表団による岸外務副大臣表敬
(1)冒頭,岸副大臣から,5月上旬に安倍総理がNATO本部を訪問しラスムセン事務総長との会談,北大西洋理事会への出席を行ってから,間を空けずにNATO-PA代表団を日本にお迎えでき嬉しい,本訪問を機に,東アジアの安全保障環境及び日本の外交・安全保障政策に関する理解を更に深めていただくとともに,日本とNATO加盟各国の議員交流が促進され,日NATO関係の更なる強化につながることを期待している旨述べました。
(2)これに対し,クニップ団長から,日本を取り巻く安全保障環境や日中関係,日韓関係,米国のアジアへのリバランス,日欧関係等について意見交換したい旨発言がありました。
(3)その後,岸副大臣から,日本は,国際協調主義に基づく「積極的平和主義」を掲げ,地域と世界の平和と安定及び繁栄の確保にこれまで以上に積極的に寄与していく,欧州やシャングリラ・ダイアローグでは,そのような日本の立場に対し各国・機関のリーダーから賛同と多くの支持が得られた旨述べるとともに,日本を巡る安全保障環境は一層厳しく,「力」を背景とした一方的な現状変更の試みも見られる旨説明し,日本と中国,韓国,北朝鮮との関係に言及しつつ東アジア情勢に対する日本の立場への理解と協力を求めました。
(4)また,代表団一行からの質問に応え,岸副大臣はウクライナ情勢,日米関係,近隣諸国との青少年交流に関する日本の立場,集団的自衛権の検討状況等を説明し,クニップ団長より率直な意見交換ができたことに対し,謝意が表明されました。
2.木原外務大臣政務官主催NATO-PA代表団歓迎レセプション
(1)木原外務大臣政務官は,冒頭挨拶において,先般,安倍総理とラスムセン事務総長が署名した日NATO国別パートナーシップ協力計画(IPCP)に基づき,日本とNATOは具体的な協力を進めていく,具体的な行動に裏付けられた「信頼できる必然のパートナー」として,日NATO関係が新たなページを開きつつあることを心強く思う,活発な議員交流による,志を同じくした政治家の意思とリーダーシップは,更なる日NATO間の協力関係を後押しすることを確信している旨述べました。
(2)これに対し,クニップ団長から,訪日したNATO-PA代表団に対する温かい歓迎は,日NATO関係の進展を象徴する事例である,日本で東アジア情勢や米国のリバランス,TPP等に関して率直な意見交換ができたことに感謝する旨述べました。
(3)本レセプションには,NATO-PA代表団のほか,日米欧総合安全保障議員協議会会員の国会議員,駐日NATO加盟国大使,有識者等が参加しました。
(参考1)
NATOは,西欧防衛を目的として1949年に12か国で設立,北米及び欧州28か国が加盟。日本は,韓国,豪州,NZ,イラク,アフガニスタン,モンゴル,パキスタンと共に「世界におけるパートナー(Partners across the globe)」の一員。
(参考2)
NATO加盟国国会議員会議は,NATO加盟国間で幅広い意見交換を行い,NATOの政策に反映させることを目的として1955年に設立。NATO加盟各国議会の議員約260名から構成。