G7/G8

G7タオルミーナ・サミット(結果)

平成29年5月27日

英語版 (English)

 5月26日及び27日,イタリア・タオルミーナにて開催されたG7タオルミーナ・サミットに安倍総理が出席したところ,概要以下のとおりです。

1 議題・日程

(1)出席者

日:安倍総理,米:トランプ大統領,仏:マクロン大統領,独:メルケル首相,英:メイ首相,伊:ジェンティローニ首相(議長),加:トルドー首相,EU:トゥスク欧州理事会議長及びユンカー欧州委員会委員長

(2)日程

5月26日(金曜日)

  • ワーキング・ランチ 「G7の結束」 「外交・安全保障」(テロ対策,リビア,シリア)
  • セッション 「外交・安全保障」(北朝鮮及び他地域の安全保障問題)
  • セッション 「世界経済,貿易,気候変動・エネルギー」
  • マッタレッラ大統領主催公式晩餐会 等
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    広場を散策する首脳
    (写真提供:内閣広報室)
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    カクテル後の航空ショー観覧
    (写真提供:内閣広報室)
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    ミラノ・スカラ座フィルハーモニーによるコンサート
    (写真提供:内閣広報室)

5月27日(土曜日)

  • アウトリーチ 「アフリカのイノベーションと開発」
  • セッション 「グローバル課題」(人の移動,食料安全保障,女性等)
  • ワーキング・ランチ 「グローバル関係」(海洋安全保障,ウクライナ/ロシア等)
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  • (注)アウトリーチには,エチオピア,ケニア,ニジェール,ナイジェリア,チュニジア,国際連合(UN),ギニア(AU議長国),アフリカ連合委員会(AUC),国際通貨基金(IMF),世界銀行(WB),経済協力開発機構(OECD),アフリカ開発銀行(AfDB)が参加しました。

2 成果文書

3 G7会合概要

(1)総論

 トランプ米大統領を含めG7首脳の半数が初参加となり,G7が「変化の時」を迎えるとともに,北朝鮮,テロ・暴力的過激主義,難民等の問題が深刻化する中,世界の平和・安定の確保,世界経済の包摂的成長の実現について,忌憚ない議論を実施しました。
 安倍総理は,前議長としての経験も踏まえつつ,最初の発言者として「G7の結束」の意義を力強く訴えるとともに,北朝鮮,世界経済・貿易,海洋安全保障などの議論を主導しました。
 首脳間での個人的信頼関係を深めるとともに,G7が,普遍的価値を共有し,ルールに基づく国際社会の牽引役として,これら課題に対して,これまで以上に結束して対応していくことで一致しました。

(2)各論

ア G7の価値・結束

(ア)安倍総理より,G7はこれまでも様々な課題に対し,一致結束して国際社会を主導。他方,北朝鮮やテロなど,G7がこれまで牽引してきた,基本的価値に支えられた国際秩序が大きな挑戦に晒されている旨指摘しました。

(イ)このような時であるからこそ,新メンバーを迎えたG7首脳が新たな信頼の礎を構築しました。普遍的価値を共有するG7が結束し,ルールに基づく国際秩序の推進で一致しました。

イ 外交・安全保障

(ア)北朝鮮
 国際的課題の最優先事項。重大な性質を有する新たな段階の脅威との認識で一致しました。北朝鮮による安保理決議の即時かつ完全な遵守や核・ミサイル計画の放棄に向け,G7として措置を強化する用意があることを確認しました。国際社会に対し,関連安保理決議の完全な履行確保のための努力を倍加するよう呼びかけました。安倍総理から,中国の役割の重要性を指摘し,北朝鮮に圧力をかける上で更なる役割を果たすよう促したい旨指摘しました。拉致問題についても即時解決に向けた安倍総理の呼びかけに賛同が示されました。

(イ)テロ・暴力的過激主義
 英マンチェスターでのテロ事件を厳しく非難しました。国際協力,インターネット上のテロ対策,テロ資金源になり得る組織犯罪対策等の重要性を確認しました。議論をまとめた独立声明を採択し,各国首脳が署名しました。

(ウ)中東情勢
 トランプ大統領の中東訪問も踏まえ,シリア,リビア,イラン等につき議論しました。シリアについては,政治プロセスを意味ある形で進展させる努力を惜しむべきでなく,アサド政権に対して影響力を有する全ての関係者が影響力を行使すべきとの認識が示されました。

(エ)海洋安全保障
 ルールを基礎とした海洋分野における秩序の重要性で一致しました。仲裁を含む海洋に関する紛争の平和的解決へのコミットメントを再確認しました。東シナ海,南シナ海の状況に懸念を示し,全ての当事者に対し係争のある地形の非軍事化を追求するよう求めることで一致しました。 この文脈で中国に議論が及んだ際,安倍総理から,中国との関係の重要性と併せ,中国が国際社会で建設的な役割を果たすよう促すべき旨発言しました。

(オ)ロシア
 安倍総理から,ロシアの建設的関与を引き出すべく対話と関与を進めていくべき旨指摘しました。G7として,利益になる場合には,ロシアと関与していく用意があるとの認識で一致しました。

ウ 世界経済・格差

(ア)世界経済
 成長は依然として緩やかであり,下方リスクが存在する中,より高い生活水準と質の高い雇用の実現するためのG7の対応について議論しました。
 安倍総理が議論を主導しつつ,伊勢志摩サミットに引き続き,金融,財政及び構造政策の全ての政策手段を用いるとのコミットメントを再確認しました。
 例えば,昨年サミットの優先課題であった「質の高いインフラ」を含め,質の高い投資の優先に同意しました。『イノベーション,技能及び労働に関するG7人間中心の行動計画』を採択しました。G7財務大臣・中央銀行総裁により合意された,既存の為替相場のコミットを再確認しました。

(イ)格差
 国内及び世界全体における行き過ぎた格差問題は,社会の自信を阻害し,成長のポテンシャルを制約する等として,大きな懸念を生み出すものである旨で一致しました。
 安倍総理からは,経済成長の持続と,グローバル化への不安・不満への対処において,イノベーションや生産性向上の推進と,包摂性の実現を通じた,「成長と分配の好循環」の創出を強調しました。女性の活躍推進や,働き方改革の推進を通じて,「一億総活躍社会」の実現を目指している旨紹介しました。

エ 貿易

 G7として,自由(free),公正(fair),互恵的(mutually beneficial)な貿易及び投資が,成長や雇用創出の主要な原動力との認識の下,過剰生産能力問題を含む不公正な貿易慣行に断固たる立場をとりつつ,開かれた市場を維持すること,保護主義と闘うとのコミットメントを再確認しました。
 ルールに基づく国際的な貿易体制の重要性を認識し,WTOの機能の改善と第11回WTO閣僚会合の成功にコミットしました。
 安倍総理からは,自由貿易の果実を公正に分配するためにも,自由で公正な高い水準のルールを世界に広げていくことが重要であり,これに向け,ルールに基づく多角的貿易体制の改善や二国間・地域協定の推進に取り組む旨の考えを示しました。

オ 気候変動・エネルギー

 「パリ協定」について,米より政策の見直しプロセスにある旨の説明がなされるとともに,他のG7は迅速な実施に力強くコミットしました。
 集団的なエネルギー安全保障の強化,エネルギー分野の変革やクリーンテクノロジーの経済的機会について議論。原子力安全の確保等にも一致しました。
 途上国支援の重要性に合意しました。
 安倍総理から,気候変動問題は国際社会全体が取り組むべきグローバルな課題であり,先進国がリーダーシップを発揮することが重要であること,また,そのためにも,パリ協定を着実に実施していく考えである旨発信しました。他の多くの国から同様の考えが示されました。

カ グローバル課題(人の移動,食料安全保障,女性等)

(ア)人の移動・食料安全保障
 人の移動:世界的な課題となっている大規模な移民・難民の動きに対し,国家・国際レベルの調整努力と,緊急・長期の双方のアプローチの必要性等について一致しました。
 食料安全保障:飢餓を終わらせ,食料安全保障と栄養改善を達成し,持続可能な農業を促進することがG7の重要な目標であることを共有し,そのための方策について議論しました。
 安倍総理からは,移民・難民発生の根本原因に対処したい旨表明しつつ,これまで累次発表してきた支援につき紹介しました。また,難民発生の原因の一つは食料安全保障問題であり,投資受入国・現地の人々・投資家の三者の利益となることが重要,女性の役割も大きいとし,農業の収益性・生産性向上や栄養の改善等を通じ,食料安全保障に貢献をしたい等発言しました。

(イ)女性
 ジェンダー平等は最優先課題であるとともに,女性の経済への関与は,経済に積極的な影響があることで一致しました。「ジェンダーの主流化」にコミット。伊勢志摩サミット等のこれまでのG7による女性のエンパワーメント等の取組を,より一層加速化させていくための『ジェンダーに配慮した経済環境のためのロードマップ』に合意しました。
 安倍総理からは,女性の活躍推進を,社会政策と言うよりは経済政策として推進しているとしつつ,過去4年間の女性の新規雇用やGDPへの貢献,一部上場企業で女性役員の数の飛躍的増加等を紹介しました。女性の参画・登用は,企業に多様性と成長をもたらすことを説明しました。
 育児を含む家庭・仕事の両立支援,ワークライフ・バランス,同一労働同一賃金,働き方改革等の推進も発信。災害対策おける女性の役割も強調しました。第4回WAW!を紹介しました。

4 アウトリーチの概要

 アフリカの課題をアフリカと共に対処し,アフリカの豊かな潜在性を持続可能な成長につなげていくとの観点から,主に,アフリカのイノベーションと開発について議論を行いました。
 安倍総理からは,日本の支援は,アフリカの人々を大切にしていることや,日本の科学技術・イノベーションを生かしつつ,IT・科学技術分野を含む3万人の産業人材育成や,エネルギー開発を含む質の高いインフラ投資等を通じ,貢献していくとともに,成長の大前提として,人間の安全保障や及び平和・安定の確保に関する支援を紹介しました。
 G7各国からも,中東・アフリカ地域における飢饉への支援や,アフリカにおけるイノベーションやそのための人材育成,食料安全保障の取組等においてイニシアティブを発揮していくとともに,テロ・暴力的過激主義への対応において,アフリカを支援していく考えを伝えました。
 アウトリーチ参加国・国際機関からも支持が表明されるとともに,複数のアフリカ諸国から,TICADをはじめ,日本の貢献に対する謝意が述べられました。

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    G7及びアウトリーチ招待国首脳との集合写真撮影
    (写真提供:内閣広報室)
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    第4セッション「アフリカのイノベーションと開発」
    (写真提供:内閣広報室)
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    第4セッション「アフリカのイノベーションと開発」
    (写真提供:内閣広報室)

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