アジア
ベトナム社会主義共和国(Socialist Republic of Viet Nam)

基礎データ

平成26年3月4日

  • ベトナム社会主義共和国国旗

一般事情

1.面積

32万9,241平方キロメートル

2.人口

約9,170万人(2013年時点、国連人口計画推計)

3.首都

ハノイ

4.民族

キン族(越人)約86%、他に53の少数民族

5.言語

ベトナム語

6.宗教

仏教、カトリック、カオダイ教他

7.略史

年月 略史
紀元前207年 南越国の成立
紀元前111年 前漢、ベトナム北部に交趾郡を置く
938年 呉権(ゴー・クエン)、白藤江で南漢軍を破る(中国からの独立)
1009年 李王朝の成立
1010年 首都をタンロン(現在のハノイ)に定める
16世紀 ホイアンの日本人町が栄える
1884年 ベトナムがフランスの保護国となる
1930年2月 ベトナム共産党結成
1940年9月 日本軍の北部仏印進駐(1941年南部仏印進駐)
1945年9月2日 ベトナム共産党ホーチミン主席、「ベトナム民主共和国」独立宣言
1946年12月 インドシナ戦争
1954年5月 ディエンビエンフーの戦い
1954年7月 ジュネーブ休戦協定、17度線を暫定軍事境界線として南北分離
1965年2月 アメリカ軍による北爆開始
1973年1月 パリ和平協定、アメリカ軍の撤退
1973年9月21日 日本と外交関係樹立
1976年7月 南北統一、国名をベトナム社会主義共和国に改称
1979年2月 中越戦争
1986年 第6回党大会においてドイモイ(刷新)政策が打ち出される
1991年10月 カンボジア和平パリ協定
1992年11月 日本の対越援助再開
1995年7月 アメリカとの国交正常化
1995年7月 ASEAN正式加盟
1998年11月 APEC正式参加
2007年1月 WTO正式加盟
2007年10月 国連安保理非常任理事国(2008年~2009年)に初選出

政治体制・内政

1.政体

社会主義共和国

2.元首

チュオン・タン・サン国家主席

3.政権党

共産党(唯一の合法政党)党首 グエン・フー・チョン書記長

4.国会(グエン・シン・フン議長)

一院制(定数500名、2013年10月現在499名)、任期5年(但し2007年~2011年の第12期国会は4年)、中選挙区、選挙権満18歳以上、被選挙権満21歳以上

5.政府

(1)首相
グエン・タン・ズン
(2)副首相兼外相
ファム・ビン・ミン

6.内政

  • (1)1986年の第6回党大会にて採択された市場経済システムの導入と対外開放化を柱としたドイモイ(刷新)路線を継続、外資導入に向けた構造改革や国際競争力強化に取り組んでいる。他方、ドイモイの進展の裏で、貧富の差の拡大、汚職の蔓廷、官僚主義の弊害、環境破壊などのマイナス面も顕在化している。
  • (2)2011年1月には第11回共産党大会(5年ごと)が開催され、2020年までに近代工業国家に成長することを目標として引き続き高い成長を目指す方針が掲げられたほか、プロレタリアート階級主導の共産党方針は維持しつつも、私営経済活動を本業とする者の入党を試験的に認めることとされた。また、党中央指導部の人事が一新され、書記長には、これまで国会議長を務めたグエン・フー・チョン氏が選出された。
  • (3)同年5月22日には国会議員選挙が行われ、その結果を受けて7月21日より第13期国会が召集され、グエン・シン・フン国会議長、チュオン・タン・サン国家主席が選出され、グエン・タン・ズン首相が再選された。また、政府の組織改編が承認されるとともに、ズン首相が提案した新閣僚人事案が承認され、一部閣僚が交代した。2013年6月にも一部閣僚が交代した。
  • (4)2011年以降、ベトナム国内経済が停滞し、ドイモイ進展の裏で、貧富の差の拡大、汚職の蔓延、官僚主義の弊害等のマイナス面が顕在化したことから、党・政府は、汚職防止の強化、行政・公務員改革等を実施し、不良債権処理や国有企業再編により、経済の不効率性の改善を進めると共に、2013年には、国会が人事を承認した閣僚級以上の指導者に対する国会議員による信任投票の実施や憲法改正等、一党体制にありながら、民主的要素を取り入れるといった動きもある。

外交・国防

1.外交基本方針

 全方位外交の展開、特にASEAN、アジア・太平洋諸国等近隣諸国との友好関係の拡大に努めること。対外開放、地域・国際社会への統合の推進。

 1995年7月、米国と国交正常化、ASEANに加盟。1998年11月、APECに正式参加し、2006年にAPEC議長国を務めた。2008年1月、国連安全保障理事会非常任理事国(任期2008年~2009年)に就任。2010年ASEAN議長国を務めた。2013年11月、国連人権理事会理事国(任期2014~2016年)に選出された。

2.軍事力(2012年版ミリタリー・バランスより)

(1)予算
264.6億ドル(2010年)
(2)兵役
徴兵制
(3)兵力
正規軍48.2万人(陸軍 約41.2万人、海軍 約4万人、防空・空軍 約3万人)(2012年)

経済

(注:出所は特に記述がない場合は越統計総局)

1.主要産業

農林水産業、鉱業、軽工業

2.GDP(2013年、IMF)

約1,700億米ドル

3.一人当たりGDP(2013年、IMF)

1,896米ドル

4.経済成長率(2013年)

5.4%

5.物価上昇率(2013年、年平均)

6.6%

6.失業率(2013年)

2.2%(都市部:3.58%、農村部:1.58%)

7.貿易額(2013年、越税関総局)

(1)輸出
1,323.5億ドル(対前年比 15.6%増)
(2)輸入
1,321.3億ドル(対前年比 16.1%増)

8.主要貿易品目(2012年)

(1)輸出
携帯電話・同部品、縫製品、PC・電子機器・同部品、履物、原油等
(2)輸入
機械設備・同部品、PC・電子機器・同部品、布地、携帯電話・同部品、石油製品等

9.貿易相手国(2012年)

(1)輸出
米国、日本、中国、韓国、マレーシア
(2)輸入
中国、韓国、日本、台湾、シンガポール

10.通貨

ドン(Dong

11.為替レート

1ドル=21,036ドン(2014年2月)(国家銀行)

12.外国からの投資実績(認可額)(2013年、越外国投資庁)

217億ドル(対前年比 55%増)

13.経済概況

  • (1)1989年頃よりドイモイの成果が上がり始め、1995年~1996年には9%台の高い経済成長を続けた。しかし、1997年に入り、成長率の鈍化等の傾向が表面化したのに加え、アジア経済危機の影響を受け、外国直接投資が急減し、1999年の成長率は4.8%に低下した。
  • (2)2000年代に入り、海外直接投資も順調に増加し、2000年~2010年の平均経済成長率は7.26%と高成長を達成したが、2011年は5.9%、2012年は5.2%と成長率が鈍化。2013年の成長率目標は5.4%と緩やかな回復傾向が見られる。
  • (3)近年ベトナムは一層の市場経済化と国際経済への統合を推し進めており、2007年1月、WTOに正式加盟を果たしたが、不透明なマクロ経済状況、未成熟な投資環境、国営企業の非効率性等懸念材料も残っている。

経済協力

1.日本の援助実績

 1992年11月以降経済協力再開。日本はベトナムにとって最大の援助国。2011年度以降の円借款は2,000億円(交換公文ベース)に達している。

我が国の対越ODA供与規模・実績(単位:億円)
年度 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
円借款 950.78 978.53 832.01 1,456.13 865.68 2,700.38 2,029.26
無償資金協力 30.97 21.19 26.63 35.46 35.46 55.20 17.10
技術協力 52.75 51.98 59.65 61.42 71.52 104.86 85.15
注)
「年度」の区分は、有償(円借款)は交換公文締結日、無償及び技協は予算年度による。
金額は、有償及び無償は交換公文ベース、技協はJICA経費実績ベースによる。

2.主要援助国(2012年、DAC集計ベース)

  • (1)日本
  • (2)韓国
  • (3)豪州
  • (4)フランス
  • (5)ドイツ

二国間関係

1.政治関係

  • (1)1978年末のベトナム軍カンボジア侵攻に伴い、1979年度以降の対越経済協力の実施を見合せてきたが、1991年10月のカンボジア和平合意を受け、1992年11月に455億円を限度とする円借款を供与。
  • (2)その後、日越関係は順調に発展してきており、2006年10月、ズン首相の日本公式訪問の際に、両国は「戦略的パートナーシップ」という特別な関係の実現に向けて両国関係を強化するとの強い決意を表明。2009年4月のマイン書記長の公賓訪日の際、日越両国が戦略的な利益を共有し、アジアにおける平和と繁栄のためにともに協力し合う戦略的パートナーシップを確立したことを内外に明示した。
  • (3)2010年10月には、ASEAN関連首脳会議出席のため訪越した菅総理が、引き続きベトナムを二国間公式訪問し、「アジアにおける平和と繁栄のため略的パートナーシップを包括的に推進するための日越共同声明」を発出した。また、2011年10月、ズン首相が訪日し、野田総理と日越首脳会談を行い「アジアにおける平和と繁栄のための戦略的なパートナーシップの下での取組に関する日越共同声明」を発出した。ズン首相は2012年4月にも訪日し、野田総理と日越首脳会談を行った。
  • (4)2013年1月には安倍総理が就任後最初の外遊先としてベトナムを訪問し、また、同年12月には、日・ASEAN特別首脳会議への出席のためズン首相が訪日した。安倍総理とズン首相との間で、地域的課題を共有し経済的に相互補完関係にある重要なパートナーとして、日越間の「戦略的パートナーシップ」を更に発展させていくことが確認された。
  • (5)日越間の交流の増加を受けて、2009年に在福岡ベトナム総領事館、2010年に在釧路ベトナム名誉領事館と在名古屋ベトナム名誉領事館が開設された。

2.経済関係

(1)対日貿易(2013年、越税関総局)
(ア)貿易額
輸出 136.5億ドル(対前年比 4.5%増)
輸入 116.1億ドル(対前年比 0.08%増)
(イ)品目
輸出 縫製品、原油、輸送機器及び同部品 機械機器・同部品、水産品
輸入 機械機器・同部品、電子機器・PC・同部品、鉄鋼、プラスチック製品、布地
(2)日本からの直接投資(2013年、越外国投資庁)
57.5億ドル(認可額)
(3)JETRO事務所開設(1993年9月)、OECF(現JICA)事務所開設(1995年1月)、JICA事務所開設(1995年5月)

3.文化・学術関係

(1)文化無償協力
 2009年度までに、文化遺産保存環境整備、日本語学習機材、日本武道関連器材、番組ソフト、撮影機材等の購入のための資金供与等36件の文化無償協力を実施。
(2)主要文化事業
 「ベトナム日本祭」(1993年10月)、「ハロー!!ベトナム」(1995年10月)、「ベトナム日本文化フェスティバル」(1998年)、「Japan Festival 2006 in Vietnam」(2006年8月)、「ハノイ・ホーチミン音楽祭」(2008年5月)、「Vietnam Festival 」(2008年以降毎年9月)、「ホイアン-日本祭り2009」(2009年8月)、「日越友好音楽祭」(2011年10月)、「日越友好年関連事業」(2013年通年)
(3)学術交流
 日本に留学しているベトナム人:4,373人(2012年5月現在、中国・韓国・台湾に次ぎ、世界4位)
 第一回日越科学技術協力協定合同委員会(2007年3月、於:東京)、第二回日越科学技術協力協定合同委員会(2009年6月、於:ハノイ)、第三回日越科学技術協力協定合同委員会(2011年8月、於:東京)、第一回日越学長会議(2009年9月、於:ハノイ)、第二回日越学長会議(2012年3月、於:京都)

4.在留邦人数

11,200人(2012年10月現在)

5.在日ベトナム人数(外国人登録者数)

64,332人(2013年法務省登録外国人統計)

6.要人往来

(1)往(1993年以降)
年月 要人名
1994年8月 村山総理大臣
1996年7月 池田外務大臣
1997年1月 橋本総理大臣
1998年12月 小渕総理大臣
1999年6月 秋篠宮同妃両殿下
2001年7月 田中外務大臣
2002年1月 綿貫衆議院議長
2002年4月 小泉総理大臣
2004年7月 川口外務大臣
2004年10月 小泉総理大臣、町村外務大臣
2005年10月 町村外務大臣
2006年11月 安倍総理大臣、麻生外務大臣
2008年7月 高村外務大臣
2009年2月 皇太子殿下
2009年5月 中曽根外務大臣
2010年7月 岡田外務大臣
2010年10月 菅総理大臣、前原外務大臣
2012年7月 玄葉外務大臣
2013年1月 安倍総理大臣
(2)来(1993年以降)
年月 要人名
1993年3月 キエット首相(公実賓)
1995年4月 ムオイ書記長(公賓)
1995年12月 マイン国会議長
1997年5月 カム外相
1997年12月 カム外相
1999年3月 カイ首相(公実賓)
2000年3月 ニエン外相
2000年9月 ニエン外相
2001年6月 カイ首相
2002年5月 アン国会議長
2002年8月 ニエン外相
2002年10月 マイン書記長(公賓)
2003年4月 カイ首相
2003年6月 ニエン外相
2003年12月 カイ首相、ニエン外相
2004年6月 カイ首相
2005年3月 ニエン外相
2005年5月 ニエン外相
2005年7月 カイ首相
2006年10月 ズン首相(公実賓)
2007年5月 キエム副首相兼外相
2007年11月 チエット国家主席(国賓)
2008年1月 キエム副首相兼外相
2008年3月 チョン国会議長(衆議院招待)
2009年4月 マイン書記長(公実賓)
2009年5月 ズン首相
2009年11月 ズン首相
2010年1月 キエム副首相兼外相(外賓)
2010年11月 チエット国家主席
2011年6月 サン共産党書記局常務(外賓)
2011年10月 ズン首相(公実賓)
2012年4月 ズン首相
2012年12月 フン国会議長(参議院招待)
2013年9月 ミン外相(外賓)
2013年12月 ズン首相

7.二国間条約・取極

航空協定
(1994年)
青年海外協力隊派遣取極
(1994年)
租税協定
(1995年)
技術協力協定
(1998年)
投資協定
(2004年)
科学技術協力協定
(2006年)
日越投資協定
(2004年12月発効)
日越経済連携協定
(2009年10月発効)
日越原子力協定
(2012年1月発効)
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