アジア

第16回日・ASEAN首脳会議(概要)

平成25年10月9日

  • (写真提供:内閣広報室)
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 10月9日、ブルネイ・バンダルスリブガワンの国際会議センターにおいて、午後1時から約1時間にわたり、安倍総理出席の下、日・ASEAN首脳会議が開催されたところ、概要以下のとおり(議長:ボルキア・ブルネイ国王)。
なお、ASEANのすべての国から、安倍総理が7年ぶりに再び日・ASEAN首脳会議に参加したことに対する温かい歓迎の言葉が述べられるとともに、オリンピックの東京開催に対する祝意が述べられた。
 
1.冒頭

 安倍総理は、日本は対ASEAN関係を重視しており、日・ASEAN友好協力40周年である本年、ASEAN加盟10カ国をすべて訪問したいとの意向を表明した。また、本年12月に東京で開催される日・ASEAN特別首脳会議では、日本とASEAN関係の強化とその方向性について議論したいと述べた。
 
2.日・ ASEAN関係のレビューと将来の方向性

(1)日・ASEAN特別首脳会議:安倍総理より、12月の日・ASEAN特別首脳会議においては、ASEAN首脳が日・ASEAN友好協力40周年にふさわしい意義ある訪問であったと実感できるよう準備をしていること、特別首脳会議における最も重要な成果は、日本とASEANの将来を方向付けるビジョンを世界に示すことである旨述べた。

(2)ASEAN共同体構築支援:安倍総理より、日本は2015年のASEAN共同体構築およびそれ以降のASEAN統合を視野に、ASEAN共同体構築の中核たる連結性強化とともに格差是正、災害管理に対する支援を継続していくと述べた。ASEAN各国は、日本のASEAN共同体構築に向けたこうした支援を高く評価した。

(3)経済協力:安倍総理より、日本とASEAN諸国の経済交流、金融協力を進めるとともに、既存の日・ASEAN包括的経済連携(AJCEP)協定の投資・サービス交渉、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉で連携していきたいと述べた。これに対して、ASEAN側より、特にAJCEPの年内妥結に期待する声が多くあがった。

(4)文化政策・青少年交流:安倍総理は、日本とアジアで学びあう未来を創るため、互いの多様性を尊重しつつ、双方向から継続した形で交流を推進していきたいとして、12月の日・ASEAN特別首脳会議において新たな文化政策を打ち出す考えを示した。また、安倍総理は、本年再開したアジア太平洋地域の青少年交流事業であるJENESYS2.0に言及し、引き続き青少年交流を推進していく旨述べた。これに対し、多くのASEAN首脳より、JENESYS2.0をはじめとするこうした交流事業を高く評価する旨の発言があった。

(5)新たな分野の協力:安倍総理より、基本的な保健医療サービスへのアクセス、環境、都市化、女性の活躍・社会進出の推進等ASEAN諸国が経済発展に伴った直面する新たな課題及び国際テロやサイバー犯罪といった新たな脅威に対する協力を進めていく旨述べ、ASEAN側からはこれらの協力に対する感謝と期待が表明された。

(6)また、多くの国から、日・ASEAN協力関係の40年間にわたる伝統と実績への高い評価が述べられ、日本はASEANにとって最も重要なパートナーのひとつであるとして、12月の特別首脳会議を含め今後への期待が述べられた。また、多くの国から、安倍総理のASEAN重視の姿勢を高く評価する発言があった。

(7)さらに、多くの国から、日本経済の再活性化はASEANの経済活性化にとっても重要であるとして、日本経済に対する期待が表明された。
 
3.地域・国際情勢

(1)日本の安全保障政策:安倍総理は、アジアの安全保障環境が一層厳しくなる中、日本は国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の立場から、地域・国際の平和と安定にこれまで以上に積極的に貢献していく旨述べた。この関連で、安倍総理は、(1)国家安全保障会議の設置、(2)国家安全保障戦略の策定、(3)防衛大綱の見直し、(4)集団的自衛権の行使や国連の集団安全保障措置への参加に関する検討といった取組を推進していると紹介した。これに対して、いくつかの国からは、日本がグローバルパワーとして世界の平和のため、より積極的な役割を果たすことを支持するとの発言があった。

(2)日中関係:安倍総理から、日中関係は日本にとって最も重要な二国間関係の一つであり、大局的観点から協力を進めていく用意がある、対話のドアはいつもオープンであるとの日本の基本的立場につき説明した。また、南シナ海をめぐる問題について、安倍総理は、国際法に基づいて問題が解決に向かうよう、ASEANが一体性を保って対応することを強く期待し、日・ASEAN共通の課題として引き続き連携したいと述べた。

(3)北朝鮮:安倍総理から、北朝鮮による核・ミサイル開発の継続は、アジア地域に対する脅威であり、我々は、北朝鮮が非核化に向けた具体的行動をとるよう強く求め続けるべきであること、また、輸出管理も含め、ASEAN各国による安保理決議の着実な実施も極めて重要である旨述べた。拉致問題は、日本はもちろん、国際社会全体にとっての普遍的な問題でもあり、タイにも被害者がいると承知しているとして、各国の理解と協力を求めた。

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