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国連安全保障理事会決議第1718号の我が国における実施に関する同理事会への報告(概要)

平成18年11月

1. 我が国の基本的立場

(1)北朝鮮の核実験は、10月9日に安倍総理が記者会見で述べた通り、北東アジア地域を越えて、国際社会全体にとっても深刻な脅威であり、断じて容認できない。

(2)決議の早期かつ完全な実施のため可能な限り加盟国が協調することが重要。

(3)我が国は、制裁委員会と密接に協力し、その作業に貢献する。

2. 北朝鮮に対し我が国政府がとった最近の措置

(1)北朝鮮による核実験及びミサイル発射並びに拉致問題に対して北朝鮮が誠意ある対応を示していないこと等を踏まえ、我が国は、これまでに以下の措置を実施。

(イ)7月5日の北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けての措置

(ロ)安保理決議第1695号に基づく資金移転防止措置(9月19日)

(ハ)北朝鮮の核実験に係る10月13日の措置

(2)これらの措置により、決議主文8で求められていることの多くは既に満たされている。具体的には、以下3の通り。

3. 決議主文8に基づく措置

(1)武器・大量破壊兵器等関連物資、奢侈品の輸出禁止(決議主文8(a))

(イ)外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づき、輸出貿易管理令別表第1及び外国為替令別表にそれぞれ記載された貨物及び技術のすべての地域に向けた輸出を規制。

(ロ)我が国の輸出管理制度のもとで奢侈品の輸出規制を行うため、輸出貿易管理令を改正。

(2)武器・大量破壊兵器等関連物資の調達規制(決議主文8(b))

(イ)外為法に基づき、武器・大量破壊兵器等関連物資の北朝鮮からの輸入を禁止。

(ロ)外為法に基づき、北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の仲介貿易取引を禁止。

(3)武器・大量破壊兵器等関連役務取引の禁止(決議主文8(c))

 外為法に基づき、武器・大量破壊兵器等関連物資関連の役務取引を規制。

(4)大量破壊兵器計画関係者等の資産凍結(決議主文8(d))

 安保理決議第1695号に基づき、15団体1個人について資産凍結を実施済。現時点では制裁委員会による対象となる個人及び団体の指定は行われていない。制裁委員会での指定を踏まえ、外為法に基づき、指定された者及び団体の支払い及び資金取引を凍結する用意ができている。

(5)大量破壊兵器計画関係者等の入国禁止(決議主文8(e))

(イ)現時点では制裁委員会による対象となる個人の指定は行われていない。制裁委員会での指定を踏まえ、出入国管理及び難民認定法に基づき、指定された者の入国及び領域通過を禁止する用意ができている。

(ロ)北朝鮮籍を有する者の入国の原則禁止。

(6) 貨物検査を含む協力行動(決議主文8(f))

(イ)我が国の権限ある当局が、国内法令に従い、協力行動を実施。

(ロ)他の国連加盟国と緊密に連携しつつ必要に応じ協力行動のための適切な措置の検討を継続。

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