モルドバ共和国

モルドバ共和国(Republic of Moldova)

基礎データ

平成29年2月7日

  • モルドバ共和国国旗

一般事情

1 面積

3万3,843平方キロメートル(九州よりやや小さい)

2 人口

355.3万人(2016年1月現在。一時的国外滞在者を含み,トランスニストリア地域の住民を除く)

3 首都

キシニョフ(ルーマニア語読みでキシナウ)

4 民族

モルドバ(ルーマニア系)人(78.2%),ウクライナ人(8.4%),ロシア人(5.8%),ガガウス(トルコ系)人(4.4%)等

5 言語

公用語はモルドバ(ルーマニア)語。ロシア語も一般に通用。

6 宗教

キリスト教(正教)が優勢

7 略史

年月 略史
1349年 ボグダニア公国建国(後のモルダヴィア公国)
1457年 シュテファン大公即位(~1504年),モルダヴィア公国の最盛期
1512年 オスマン帝国の宗主権下に
1792年 ヤシ条約(現在のトランスニストリア地域がオスマン帝国からロシアに割譲)
1806年 露土戦争(1812年,ブカレスト条約によりベッサラビアがロシア領に編入)
1859年 モルダヴィア公国とワラキア公国の合併
1917年 ロシア革命,人民投票によりソヴィエトへの併合を決議
1918年 ルーマニア,ベッサラビア(現モルドバ共和国)を占領
1920年 パリ条約でルーマニアの領有を承認
1924年 ソ連,ドニエストル河東岸にウクライナ・ソヴィエト社会主義共和国の構成部分として「モルダヴィア自治共和国」を創設
1940年 ソ連,独ソ不可侵条約秘密議定書に基づくドイツとの合意に従い,ベッサラビアを占領
1940年 ソ連,モルダヴィア・ソヴィエト社会主義共和国を創設
1947年 連合国とルーマニアの平和条約でベッサラビアのソ連への委譲を確認
1989年 モルダヴィア人民戦線の結成
1990年6月6日 共和国を「モルダヴィア・ソヴィエト社会主義共和国」から「モルドバ・ソヴィエト社会主義共和国」に変更
1990年6月23日 共和国主権宣言
1991年5月23日 国名をモルドバ共和国に変更
1991年12月21日 独立国家共同体創設協定議定書に署名
1992年 トランスニストリア紛争
1993年 通貨レイ導入
1994年 モルドバ共和国憲法採択

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

イーゴル・ドドン大統領(任期4年)

3 議会

一院制(定数101名,任期4年)

4 政府

  • (1)首相 パヴェル・フィリプ
  • (2)副首相兼外務・欧州統合相 アンドレイ・ガルブル

5 内政

(1)政治情勢
 2001年から2期連続で親露の共産党が政権を担ったが,2009年7月に実施された議会選挙の結果,自由民主党,民主党を始めとする親欧州の4党が過半数の議席を獲得し,フィラト首相を首班とする連立内閣が成立。その後,いずれも短命ではあるが,親欧州の連立与党による内閣が続いている(レアンカ内閣,ガブリチ内閣,ストレレツ内閣及びフィリプ内閣(2016年1月20日~現在))。
他方で,2016年11月13日に実施されたモルドバ大統領選挙(決戦投票)では,親露とされるドドン候補(社会党党首)が親欧州とされるサンドゥ候補(「行動と連帯」(PAS)党党首)に勝利した。
(2)トランスニストリア問題
 ロシア系住民が入植し,ロシア軍の駐留するトランスニストリア地域がモルドバの独立前後に「独立」を宣言し,武力紛争に発展。停戦状態にある現在もモルドバ政府の実効支配が及んでいない。当事者・仲介者であるモルドバ,トランスニストリア地域,ロシア,ウクライナ,OSCEに,オブザーバーの米国,EUを加えた「5+2」協議が,本年6月に2年ぶりに再開され,教育,運輸,電話通信,環境等の分野での協力に関する合意文書が署名されたが,根本的な問題解決の目処は立っていない。

外交・国防

1 外交基本方針

 憲法に中立主義が明記されている。長期的な外交目標はEU加盟。近隣諸国との関係を重視。エネルギー分野ではロシアに大きく依存。

2 軍事力

 地上軍と空軍で構成。地上軍は歩兵部隊を中心に約3,200名。空軍は約800名で輸送機,ヘリコプターを保有。徴兵制を維持。
 なお,トランスニストリア地域は,「政府軍」として「地上軍」を保有。同地域には共同平和維持部隊要員を含め約1,500名のロシア軍部隊が駐留。

経済

1 主要産業(産業別構造比)

卸・小売業(13.7%),農業(13%),製造業(12.1%),運輸・通信(9.7%)(2014年:モルドバ国家統計局)

2 GNI

78.87億ドル(2015年:世銀)

3 一人当たりGNI

2,220ドル(2015年:世銀)

4 経済成長率

-0.5%(2015年:世銀)

5 物価上昇率

9.68%(2015年:世銀)

6 失業率

4.9%(2015年:モルドバ国家統計局)

7 総貿易額(2015年:モルドバ国家統計局)

(1)輸出
19.66億ドル
(2)輸入
39.86億ドル

8 主要貿易品目(2015年:モルドバ国家統計局)

(1)輸出
食品,繊維・繊維製品,機械類
(2)輸入
鉱物製品,燃料,機械・設備,化学製品

9 主要貿易相手国(2015年:モルドバ国家統計局)

(1)輸出
ルーマニア(22.7%),ロシア(12.2%),イタリア(10%)
(2)輸入
ルーマニア(13.9%),ロシア(13.4%),ウクライナ(9.3%)

10 通貨

レイ(MDL)

11 為替レート

1米ドル=19.93レイ(2017年2月現在:モルドバ中央銀行)

12 経済概況

 市場経済移行中であり,欧州最貧国とされる。農業・食品加工業以外の基幹産業がなく,2008年には世界金融危機の影響を受けるなど脆弱。IMFと協調して構造改革に取り組んでいる。

経済協力

1 我が国の援助実績(2015年まで)

(1)人道支援(支援委員会による支援) 372万ドル
(2)無償資金協力 75億円
 貧困農民支援(2KR),セクター・プログラム無償(中小企業振興),一般無償「農業機械化訓練センター機材整備計画」,環境・気候・変動対策無償「太陽光を利用したクリーンエネルギー導入計画」,草の根・人間の安全保障無償資金協力(保健・医療,教育,環境分野等),文化無償(美術館案件等),緊急無償援助(洪水被害)等。
(3)技術協力 23億円 専門家派遣,研修員受入等
(4)多国間協力 人間の安全保障基金による人身取引案件等
(5)有償資金協力 59億円

2 主要援助国(2015年,モルドバ首相府)

米国,ルーマニア,スイス,ドイツ,オーストリア,スウェーデン,チェコ,トルコ,日本,スロバキア,リトアニア

二国間関係

1 政治関係

  • (1)国家承認日  1991年12月28日
  • (2)外交関係開設日 1992年3月16日
  • (3)在モルドバ日本大使館開館日 2016年1月1日

(在日モルドバ大使館は2015年12月8日に開館)

2 経済関係

(1)我が国の対モルドバ貿易(2015年:モルドバ国家統計局)
(ア)輸出
4,205万ドル
(イ)輸入
129万ドル
(2)主要品目(2014年:モルドバ国家統計局)
(ア)輸出
自動車,機械類,化学製品,プラスチック・ゴム製品
(イ)輸入
繊維・繊維製品,カーペット,食料・飲料品,プラスチック・ゴム製品

3 在留邦人数

25名(2016年11月現在)

4 在日当該国人数

154名(2016年6月)

5 要人往来

(1)往(1996年以降)
年月 要人名
1996年6月 枝村外務省参与
2014年8月 牧野外務大臣政務官
2015年9月 木村太郎内閣総理大臣補佐官
2016年9月 滝沢外務大臣政務官
(2)来(1992年以降)
年月 要人名
1992年10月 ツユ外相(旧ソ連支援東京会議出席のため)
1997年10月 マグデイ保健相,ブラギシ経済改革次官(民間招待)
1997年12月 グツ副首相兼経済改革相
1999年1月 タバカル外相(公式訪問)
2001年1月 ブマコフ農業次官
2001年6月 ゲルマン保健相(無償資金協力条件の入札参加のため)
2002年3月 ミロネスク農業食品産業省第一次官
2003年2月 イアシンスチ農業食品産業省次官
2004年5月 スピヴァチェンコ農業第一次官
2006年3月 キストゥルーガ外務欧州統合省次官
2006年12月 ドドン経済貿易相
2008年1月 ストラタン副首相兼外務欧州統合相
2012年3月 ポポフ外務欧州統合省次官
2013年1月 ウサトゥイ保健相
2014年3月 ブマコフ農業・食品産業相
2015年8月 スラ農業・食品産業相

6 二国間の条約・取極等

1998年6月
日ソ間で結んだ条約の承継を確認
2008年5月
技術協力協定
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