欧州
アイルランド(Ireland)

基礎データ

平成26年10月10日

  • アイルランド国旗

一般事情

1.面積

7万300平方キロメートル(北海道とほぼ同じ)

2.人口

約461万人(2014年4月アイルランド中央統計局推定)

3.首都

ダブリン(約127万人、2014年4月アイルランド中央統計局推定)

4.言語

アイルランド語(ゲール語)及び英語

5.宗教

約84.2%がカトリック教徒(2011年アイルランド国勢調査)

6.略史

年月 略史
1801年 英国がアイルランドを併合
1919年~1921年 独立戦争
1922年 英連邦内の自治領として発足。アイルランド自由国憲法制定(北アイルランドは英国領にとどまった。)
1937年 アイルランド憲法(現在の憲法)制定(大統領制の導入)
1949年 共和制を宣言(英連邦離脱)
1955年 国連加盟
1973年 EC加盟
1999年 ユーロ導入(ユーロ創設メンバー)
1998年 北アイルランドの和平合意成立
2007年 北アイルランド自治政府再開

政治体制・内政

1.政体

立憲共和制

2.元首

マイケル・D・ヒギンズ大統領(2011年11月11日就任。任期7年、最高2期)

3.議会

二院制(下院優位。下院166議席(任期5年、解散あり)、上院60議席)

政党名 下院 上院
与党 統一アイルランド党 70
(議長含む)
18
(議長含む)
労働党 34 12
野党 共和党 20 14
シン・フェイン党 14 3
PBP同盟 2 -
社会主義党 2 -
労働党・失業者行動グループ 1 0
  無所属・その他 21 11
  欠員 2 1
合計 166 60

(2014年9月時点)

4.政府

  • 統一アイルランド党及び労働党の連立政権。
  • (1)首相 エンダ・ケニー(統一アイルランド党)
  • (2)副首相兼社会保護相 ジョーン・バートン(労働党)

5.内政

  • (1)2010年3月のギリシャ債務問題に端を発してユーロ圏の財政懸念が高まる中、アイルランドの国債金利が高騰。11月に政府はトロイカ(EU、欧州中央銀行(ECB)、IMF)から総額850億ユーロの財政支援プログラムを受け入れた。
  • (2)2011年2月に実施された解散総選挙で共和党が歴史的大敗を喫し、3月に統一アイルランド党と労働党の連立政権による政権交代が14年ぶりに実現。政府は、財政再建と経済回復を最優先課題に掲げ、トロイカによる財政支援プログラムを着実に実施。また、雇用促進対策や公共サービス改革等にも取り組んだ結果、2013年12月右支援スキームからの脱却を達成。

外交

1.外交方針

(1)1973年にEU(旧EC)加盟。EUを重視。
 米、英と緊密な関係。
(2)多国間外交
 第二次世界大戦前から中立政策を掲げ、北大西洋条約機構(NATO)非加盟(NATO平和のためのパートナーシップ(PfP)には1999年から参加)。国連平和維持活動(PKO)に積極的に参加しており、2013月5月15日現在、国連レバノン暫定隊(UNIFIL)を含む10ミッションに557名を派遣。

2.軍事力(国防軍年次報告書)

  • (1)国防費 約6億8,600万ユーロ(2013年度予算)
  • (2)兵役  志願制
  • (3)兵力  9,438名(ただし、予備役は含まない)

(陸軍 7,650名、海軍 997名、空軍 791名:2011年国防軍年次報告書)

経済

1.主要産業

金融、製薬、食料・飲料

2.GDP(IMF)

2,107億ドル(2012年)

3.一人当たりGDP(IMF)

45,961ドル(2012年)

4.経済成長率(IMF)

  2010年 2011年 2012年 2013年
(見通し)
2014年
(見通し)
経済成長率(%) -1.0 2.1 0.1 0.3 1.7

5.物価上昇率(IMF)

  2010年 2011年 2012年 2013年
(見通し)
2014年
(見通し)
物価上昇率(年度末%) -2.7 -0.5 1.5 1.7 0.1

6.失業率(IMF)

  2010年 2011年 2012年 2013年
(見通し)
2014年
(見通し)
失業率(%) 13.8 14.6 14.6 13.0 11.2

7.総貿易額(2013年 国連貿易統計)

(1)輸出
1,153億ドル
(2)輸入
659億ドル (注)サービス貿易を除く

8.主要貿易品目(2013年 国連貿易統計)

(1)輸出
化学薬品、雑品、機械部品
(2)輸入
機械部品、化学薬品、鉱物燃料 (注)サービス貿易を除く

9.主要貿易相手国(輸入:2013年 アイルランド中央統計当局)

(1)輸出
米国、英国、ベルギー、ドイツ、スイス、フランス、オランダ、スペイン
(2)輸入
英国、米国、ドイツ、中国、オランダ、フランス、ノルウェー、日本

(注)サービス貿易を除く

10.通貨

ユーロ

11.経済概況

  • (1)2013年は、製薬部門の特許切れ問題に端を発した輸出及び個人消費の低迷などの影響を受けたが,アイルランド中央統計局発表の最新の数値によればプラス成長を達成。新規雇用の創出により失業率も着実に減少してきている。2014年は財政収支状況も良好であり、また国内需要及び輸出も拡大傾向にあることから更なる成長が期待される。
  • (2)政府は2015年までに財政赤字の対GDP比を3%以下に抑えるべく、財政・銀行再建策を実施中。2014年度予算案(歳入437.1億ユーロ、歳出533億ユーロ)では、約16億ユーロの支出削減及び約9億ユーロの歳入増加策を打ち出した。2013年12月15日に財政支援プログラムから脱却後、(ア)債務の持続可能性の確保、(イ)融資の拡大、(ウ)雇用と生活水準の確保を柱とした「成長のための戦略:2014~2020年までの中期経済戦略」を発表。2014年1月には長期国債を発行、その後も着実に国債発行を果たし市場からの資金調達に成功している。他方、経済発展のための課題として、住宅ローン滞納問題や失業問題等がある。

二国間関係

1.政治関係

(1)日アイルランド関係
 伝統的な友好国(第二次世界大戦中、アイルランドは英連邦の一員であったが中立政策を維持)。東日本大震災に際し、アイルランド政府は、日本赤十字に100万ユーロを拠出するとともに、EUを通じて緊急援助物資の提供を申し出た。
(2)外交関係開設50周年
 日本とアイルランドは1957年に外交関係を開設し、2007年に50周年を迎えた。同年には両国において様々な記念行事が行われ、2007年1月よりワーキング・ホリデー査証制度が導入された。(2013年の実績:日本のアイルランドに対する査証発給数は41、アイルランドの日本に対する発給数は248。)
(3)人的交流
 2013年6月、現職総理として初めて安倍総理大臣がアイルランドを訪問。その後、同年12月ケニー首相が訪日。その際には、両国関係の強化・発展に向けた共同宣言(「イノベーションと成長のためのパートナーシップ」)が発表された。また、同年5月には下村文科大臣がアイルランド訪問、アイルランド側からは、同年3月ヴァラッカー運輸・観光・スポーツ大臣、7月ブルートン雇用・企業・イノベーション大臣、12月コヴェニー農業・食糧・海洋大臣が訪日。2014年2月にはバーク上院議長、3月にはフィッツジェラルド青年少年・児童大臣が訪日し、閣僚レベルによる交流も活発に行われている。

2.経済関係

(1)貿易額・主要貿易品目(2013年財務省貿易統計)
 日本にとってアイルランドはEU28カ国中、第12位の輸出相手、第7位の輸入相手であり、日本の輸入超過(2013年)。アイルランドからは主に科学光学機器、有機化合物、医薬品等を輸入。日本からは医薬品、有機化合物、自動車等を輸出。
対アイルランド貿易額(単位:億円)
日本からアイルランド アイルランドから日本 輸出入の差異
2007年 1,880 4,824 -2,944
2008年 1,324 4,300 -2,977
2009年 700 4,348 -3,648
2010年 784 3,767 -2,983
2011年 711 3,332 -2,621
2012年 704 3,533 -2,829
2013年 1,020 3,553 -2,533
(2)投資(2012年 日銀国際収支統計)
 日本の対アイルランド投資は、アイルランド政府が企業誘致優先分野として掲げるICT、製薬、生命科学、研究開発(R&D)及び金融、またこれまでアイルランドの成長の源泉であった製造業等多岐に亘る。アイルランドから日本へは、医薬品関連への投資が行われている。
直接投資フローの推移(単位:億円)
日本→アイルランド アイルランド→日本
2006年 268 149
2007年 725 -222
2008年 155 1,597
2009年 -284 -236
2010年 -150 -369
2011年 316 402
2012年 -824 689
2013年 -1,641 -668
(注)ネット・フロー:資本撤退や投資回収を含む。マイナス数値は日本からの資金の流出超過を表す(日本の対アイルランド直接投資額の「-」は資金が日本からアイルランドに流れ、日本からの投資が行われたことを表す)。

3.在留邦人数

1,791名(2013年)

4.在日アイルランド人数

1,072名(2012年 法務省統計)

5.訪問者数(日本政府観光局)

  • (1)日本からアイルランド 11,000人(2009年)
  • (2)アイルランドから日本 11,258人(2013年)

6.要人往来

(1)往訪(2000年以降)
年月 要人名
2000年10月 紀宮殿下
2002年4月 尾身沖縄及び北方対策担当大臣兼科学技術政策担当大臣
2002年5月 谷口財務副大臣
2003年6月 高円宮妃殿下
2004年3月 原田文部科学副大臣
2005年5月 天皇皇后両陛下
2006年7月 赤松厚生労働副大臣
2007年3月 田中財務副大臣
2007年5月 福井農林水産大臣政務官
2012年9月 山根外務副大臣
2012年12月 榛葉外務副大臣(OSCE関連会合)
2013年5月 下村文部科学大臣
2013年6月 安倍総理大臣
2013年7月 山本衆議院予算委員長(日・アイルランド友好議連会長)他
衆議院予算委員議員団
(2)来訪(2004年以降)
年月 要人名
2004年6月 バーティ・アハーン首相(日EU 定期首脳協議)
2005年3月 マッカリース大統領(非公式)
2005年3月 トレーシー外務省兼首相府国務相(博覧会賓客)
2006年3月 ローチ環境・遺産・地方自治相
2006年5月 ダーモット・アハーン外相
2006年6月 マーティン企業・貿易・雇用相
2007年3月 オマリー保険・児童相兼外交関係開設50周年アイルランド政府特使
2007年11月~12月 ダーモット・アハーン外相(外務省賓客)
2008年2月 コクラン農業・漁業・食糧相
2008年6月 ライアン通信・エネルギー・天然資源相
2009年1月 カウエン首相(実務訪問賓客)
スミス農業・漁業・食糧相(上記同行)
マクギネス企業・貿易・雇用担当国務相(上記同行)
2010年3月 オキーフ教育・科学相
2010年6月 ライアン通信・エネルギー・天然資源相
2011年10月 ギルモア副首相兼外務・貿易相
2012年10月 ヌーナン財務相(世銀・IMF総会)
シャーロック雇用・企業・イノベーション担当国務相
2012年12月 オダウド環境・コミュニティ・地方自治担当国務相
2013年3月 ヴァラッカー運輸・観光・スポーツ相
2013年7月 ブルートン雇用・企業・イノベーション相
2013年10月 シャーロック研究・イノベーション担当国務相
2013年12月 ケニー首相
コヴェニー農業・食糧・海洋相
2014年2月 バーク上院議長
2014年3月 フィッツジェラルド青少年・児童相

7.二国間条約・取極

  • 1966年 査証相互免除取極
  • 1974年 租税条約
  • 2007年 ワーキングホリデー制度
  • 2010年 社会保障協定

8.外交使節

  • (1)アイルランド駐箚日本国大使 渥美千尋 特命全権大使(2011年4月着任)
  • (2)本邦駐箚アイルランド大使 アン・バリントン 特命全権大使(2014年10月着任予定)

9.人物交流

 1988年に始まったJETプログラムに参加したアイルランド人青年は約1,100名。(2014年度参加者は27名)。

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