ギリシャ共和国
ギリシャ共和国(Hellenic Republic)

基礎データ

平成27年12月1日

  • ギリシャ共和国国旗

一般事情

1.面積

131,957平方キロメートル(日本の約3分の1)

2.人口

約1,081万人(2011年国勢調査)

3.首都

アテネ(人口約300万人)

4.民族

ギリシャ人

5.言語

現代ギリシャ語

6.宗教

ギリシャ正教

7.国祭日

3月25日(独立記念日)

8.略史

年月 略史
1821年 オスマン帝国からの独立戦争
1832年 コンスタンティノープル条約によりギリシャの独立が承認され,ギリシャ王国が成立。
1912年~1913年 第一次・第二次バルカン戦争
1917年 第一次世界大戦参戦
1940年 ギリシャ,第2次世界大戦に参戦
1941年 ナチスドイツによる占領(1944年まで)
1946(~1949年) 内戦
1952年 NATO加盟
1967~1974年 軍事政権
1974年 君主制廃止、共和制へ。新民主主義党(ND)政権発足(1981年まで)
1981年~1989年 全ギリシャ社会主義運動党(PASOK)政権
EC(ヨーロッパ共同体、現EU)加盟
1990年~1993年 ND政権
1993年~2004年 PASOK政権
2001年 統一通貨ユーロを導入
2004年~2009年 ND政権
2009年~2011年 PASOK政権
ギリシャ信用不安から債務危機
2011年~2012年 PASOK、ND、国民正統派運動による連立政権
2012年~2015年1月 ND、PASOK、民主左派3党による連立政権
(民主左派は2013年6月離脱)
2015年1月~ 急進左派連合(SYRIZA)、「独立ギリシャ人」党(ANEL)連立政権

政治体制・内政

1.政体

共和制

2.元首

プロコピス・パヴロプロス大統領
H.E. Dr. Prokopis PAVLOPOULOS
(2015年3月就任 任期5年)

3.議会

一院制(300議席、任期4年)

4.政府

(1)首相
アレクシス・チプラス
(2)外相
ニコス・コジアス

5.内政

  • (1)1974年の軍事政権崩壊以後、新民主主義党(ND)と全ギリシャ社会主義運動党(PASOK)による実質的な二大政党制が成立。
  • (2)2004年以降はNDが政権与党にあったが、2009年10月の総選挙によりヨルゴス・パパンドレウ党首を首相とするPASOK政権が発足。新政権はND政権下の財政収支統計の誤りを指摘し、財政赤字を大幅に上方修正したため、ギリシャ財政の信用不安が拡大。
  • (3)PASOK政権は、EU、IMF、ヨーロッパ中央銀行の支援を受けつつ(第1次支援プログラム)、財政再建に向けて付加価値税の税率引き上げ、新規不動産税の導入などの歳入増策、公務員給与の引き下げ等の歳出削減策、専門職制度の自由化などの規制緩和策及び国有資産の売却等の施策を進めたものの、これら財政再建策に対する労組等を中心としたデモやストライキが頻発。
  • (4)2011年10月の欧州理事会にて合意されたギリシャ向け第2次支援プログラムをめぐるパパンドレウ首相(当時)による突然の国民投票実施表明は、野党や国際社会からの反発に加え与党内からも離党者がでるなど反発を招き、同首相は退陣。11月、元ギリシャ中央銀行総裁であり、欧州中央銀行副総裁も務めたルーカス・パパディモス氏を首班とした新政権(PASOK、ND及び国民正統派運動(LAOS)による連立内閣)が成立。
  • (5)同政権により2012年5月第2次支援が合意された後、5月6日に総選挙が行われたが、反緊縮を掲げる野党・急進左派連合(SYRIZA)が支持を伸ばし、ND、PASOKの連立与党は過半数割れした。その結果、連立交渉が調わず6月17日、再選挙となった。再選挙の結果ND、PASOKが両党合わせて過半数を獲得(NDが第一党)、NDのサマラス首相率いる、ND、PASOK、民主左派の連立政権が発足した(2013年6月に民主左派が離脱)。
  • (6)2014年12月、大統領選挙が行われたが、与党の擁立したディマス候補(ND)は必要票を獲得できなかったため、憲法に基づき議会が解散され、繰り上げ総選挙が2015年1月25日に実施された。総選挙の結果、SYRIZAが過半数近くの議席を獲得して第一党となり、同じく反緊縮を掲げる「独立ギリシャ人」党(ANEL、右派)と連立して,チプラスSYRIZA党首を首班とする内閣が発足した。
  • (7)チプラス政権はEU等からの支援の条件となっていた財政再建策の見直しを掲げていたため,EU側からの新たな支援に関する交渉が難航し,財政破綻やユーロ圏離脱が危ぶまれるなど,緊迫した政況が続いていたが,8月,ギリシャ政府がEU側の提示する更なる財政再建案に同意する形で,第3次支援プログラムに関する合意が成立した。ただし,右合意は,政権の掲げる公約に反するものであったため,SYRIZAから3割近くの造反議員が発生し,チプラス首相は内閣総辞職を発表した。
  • (8)内閣総辞職を受けて,9月20日に再度繰り上げ総選挙が行われた結果,1月と同様,SYRIZAとANELの連立による第2次チプラス内閣が発足。増大し続ける移民難民問題への対応と緊縮策の実施・改革推進が大きな課題となっている。

外交・国防

1.外交基本方針

  • (1)欧州統合への積極的関与
  • (2)キプロス問題、エーゲ海問題をめぐるトルコとの対立関係の調整
  • (3)バルカン諸国との関係強化

2.軍事力(ミリタリー・バランス 2015年)

    (1)予算
    約24.6億ドル(2014年)
    (2)兵役
    徴兵制:最長12ヵ月
    (3)兵力
    陸軍 9.35万人、海軍 1.85万人、空軍 2.14万人

経済

1.主要産業

観光業、海運業、鉱工業、農林水産業

2.GDP(実質)

1,865億ユーロ(2014年:IMF)

3.一人当たりGDP(実質)

16,970ユーロ(2014年:IMF)

4.経済成長率(対GDP比)

-0.7%(2014年、実質:IMF)

5.(消費者)物価上昇率

-1.4%(2014年:IMF)

6.失業率

26.5%(2014年:IMF)

7.総貿易額

(1)輸出
約272億ユーロ(2014年:ギリシャ統計局)
(2)輸入
約480億ユーロ(2014年:ギリシャ統計局)

8.主要貿易品目(2014年:全ギリシャ輸出組合)

(1)輸出
燃料、食品、工業・化学製品等
(2)輸入
機械類、車両、工業・化学製品、燃料、食品等

9.主要貿易相手国(2014年:ギリシャ統計局)

(1)輸出
トルコ、イタリア、ドイツ、ブルガリア、キプロス
(2)輸入
ドイツ、ロシア、イラク、イタリア、中国

10.通貨

ユーロ

11.経済概要

  • (1)2009年10月解散総選挙の結果発足したパパンドレウ政権(当時)は、財政赤字の大幅な修正を発表。市場の不信から国債発行が困難となり財政危機に陥った。2009年10月解散総選挙の結果発足したパパンドレウ政権(当時)は、財政赤字の大幅な修正を発表。市場の不信から国債発行が困難となり財政危機に陥った。
  • (2)2010年5月3日,ユーロ加盟国及びギリシャ政府は,ギリシャ政府による改革(緊縮・財政再建等)を条件とし,Greek Loan Facility(GLF:注:欧州委員会が二国間融資をプール)から最大800億ユーロの第1次ギリシャ支援プログラム(MoU)に署名した(期間は2010年5月~2013年6月。注:スロバキア, アイルランド,ポルトガルは最終的に参加しなかったため,GLFは最終的には27億ユーロ減。)。また,国際通貨基金(IMF)は,2010年5月9日,ギリシャ政府による改革を条件とし,非譲許的融資の一種であるスタンドバイ取極(SBA)からの最大300億ユーロの支援を決定した。
  • (3)2012年5月14日,ギリシャでの改革の遅れや緊縮策等の影響による景気後退による財政再建の遅れを受け、ギリシャ政府による更なる改革を条件とし,ユーロ加盟国及びギリシャ政府は,欧州金融安定ファシリティ(EFSF)を通じた最大で1,447億ユーロの第2次ギリシャ支援プログラム(MoU)に署名した(期間は2014年末迄,後に2015年6月末迄に延長。)。また,IMFは,2012年3月,ギリシャ向けExtended Fund Facility(4年間で最大280億ユーロ)の一環として,198億ユーロの支援を決定した。
  • (4)2015年8月19日,ギリシャ政府の厳しい資金繰りや金融の逼迫等を受け,ギリシャ政府による更なる改革を条件とし,ユーロ加盟国は欧州安定メカニズム(ESM)を通じ,最大で860億ユーロの第3次支援プログラム(MoU)に署名した(期間は2015年8月から3年間)。現在,債権団との合意に基づき各種改革が進められている。

二国間関係

1.政治関係

  • (1)日本とギリシャは、1899年に修好通商条約が締結され、国交が開始して以来、伝統的な友好関係を築いている。1999年の修好100周年の機会には、常陸宮両殿下がギリシャを訪問し、2009年には、修好110周年を記念して、様々な記念行事が行われた。
  • (2)2002年3月、初めてのギリシャ首相の日本への公式訪問が実現し、小泉総理大臣とシミティス・ギリシャ首相との間で首脳会談が行われ、政治、経済及び文化のあらゆる分野において二国間関係を更に深化・拡大する決意を確認した「日ギリシャ共同行動計画」が署名された。また、その後もハイレベルの往来が続き、2003年には小泉総理大臣のギリシャ訪問、2005年にはカラマンリス首相の訪日が実現した(肩書きはいずれも当時)。
  • (3)二国間関係のみならず、国連・安保理改革などの国際社会の共通課題においても日本とギリシャは協調してきており、特に、ギリシャは日本の安保理常任理事国入りを一貫して指示してきている。

2.経済関係

 近年まで恒常的な日本側の輸出超過が続いているが、日本からの輸出の減少により,日本の輸出超過は小さくなっており,2013年はギリシャの輸出超過となった。また、直接投資の面では、現地法人も含め日系企業約20社がギリシャに進出(商社、船舶関連会社等)。ギリシャからは販売業や貿易コンサルタント業など数社が対日進出。

(1)貿易
(ア)貿易額(単位:億円)(出典:IMF)
年号 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
日本からの輸入 971 1,649 1,536 1,259 640.43 480.55 233.5 115.7 150.0 173.7
日本への輸出 128 88 66 105 55.96 54.56 146.4 103.5 177.9 119.0
(イ)主要貿易品目(2014年:日本財務省)
日本からの輸入
:一般機械、輸送用機器、鉄鋼、ゴム製品等
日本への輸出
:石油製品、綿花、食品等
(2)日本からの観光客数(単位:千人)(出典:ギリシャ統計局)
年号 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
観光客数 79 50 57 10 6.7 10 10 8.8 13 19

3.文化関係

  • (1)2009年の日・ギリシャ修好110周年の機会には、ジャパン・ウィークをはじめ様々な日本紹介文化行事が行われた。
  • (2)ギリシャの高等教育機関に日本研究の機関は存在しないが、ギリシャ国内には12校の日本語学習機関がある。また、日本政府は国費で毎年4人程度の文部省国費留学生(研究留学生)を受け入れている。
  • (3)日・ギリシャそれぞれ8つの都市と1つの通りが姉妹都市関係を結んでいる。また、アテネマラソンと長野マラソンは姉妹マラソン提携関係にある。

4.在留邦人

715人(2015年1月現在)

5.在日ギリシャ人数

280人(2015年6月現在)

6.要人往来

(1)往(2000年以降)
年月 要人名
2000年9月 綿貫衆議院議長
2001年1月 森総理大臣
2002年9月 倉田参議院議長
2003年5月 小泉総理大臣
2004年8月 河村文部科学大臣、常陸宮同妃両殿下
2006年1月 河野衆議院議長
2006年5月 山中外務大臣政務官
2006年6月 小坂文部科学大臣
2012年7月 山根外務副大臣
2014年8月 赤松衆議院副議長
(2)来(2000年以降)
年月 要人名
2002年3月 シミティス首相(公賓)
2004年11月 バシアコス農業発展・食糧相
2005年2月 オルファノス文化副大臣
2005年5月 アロゴスクフィス経済・財務相(博覧会賓客)
ベナキ国会議長(衆議院議長招待)
2005年11月 カラマンリス首相(実務訪問賓客)
2007年4月 リアピス運輸・通信相
2013年4月 ケファロヤニ観光相
2014年10月 ミハロス経済・経済協力担当外務次官
2014年11月 ロヴェルドス教育・宗務相

7.二国間条約・取極

  • 修好通商条約(1899年締結)
  • 査証取極(1956年締結)
  • 航空協定(1973年締結)
  • 文化協定(1981年締結)

8.外交使節

  • 駐ギリシャ日本国大使 西林万寿夫 特命全権大使
  • 駐日ギリシャ共和国大使 ルカス・カラツォリス 特命全権大使
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