欧州(NIS諸国を含む)
フランス共和国(French Republic)

基礎データ

平成26年8月15日

  • フランス共和国国旗

一般事情

1.人口

約6,582万人(2014年1月1日、仏国立統計経済研究所)

2.面積

54万4,000平方キロメートル(仏本土、仏国立統計経済研究所)

3.宗教

カトリック、イスラム教、プロテスタント、ユダヤ教

4.戦後略史

年月 略史
1946年10月 第四共和制発足
1958年10月 第五共和制成立
2012年5月 オランド大統領就任

政治体制・内政

1.政体

共和制

2.元首

フランソワ・オランド大統領(2012年5月就任。任期5年)

3.議会

(ア)構成
国民議会:議席定数577 (2014年7月現在)
政党 人数
社会党(PS) 290
国民運動連合(UMP) 199
民主主義・独立連合(UDI) 30
エコロジー・グループ 18
急進左派グループ 16
左派戦線グループ 15
無所属 9
上院:議席定数348 (2014年7月現在)
政党 人数
国民運動連合(UMP) 130
社会党(PS) 128
中道連合グループ(UC) 31
共産党・共和・市民グループ 21
民主社会欧州連合グループ(RDSE) 19
エコロジー・グループ 10
無所属 6
(イ)選挙制度
国民議会/任期5年 小選挙区制
上院/任期6年(3年毎に半数改選) 国民議会議員、地方議会議員等による間接選挙

4.内閣

  • ヴァルス内閣(2014年4月2日成立、4月9日担当長官任命)
  • 首相 マニュエル・ヴァルス首相
  • 外相 ローラン・ファビウス外務・国際開発相(2014年4月就任)

5.内政

  • (1)2012年5月15日、オランド新大統領が第五共和制第七代大統領に就任し、同日ジャン=マルク・エロー氏を首相に任命、16日には組閣が行われ、正式にオランド政権が発足した。翌6月に行われた国民議会(下院)議員選挙では社会党が絶対過半数を大きく上回る議席を得て勝利、第五共和制下で初めて左派が大統領・内閣・上下両院のいずれにおいても実権を握ることになった。
  • (2)オランド政権は、「国民統合」「公正」「若者」等を軸に、社会民主主義路線の政策を展開することを目指す。経済政策においても、労働コストの削減と企業の雇用創出義務を両輪とする「責任協定」を打ち出し、経済成長を重視する一方、歳出削減による財政再建路線を堅持、2015年までに財政赤字を対GDP比-3%に抑えることを目指す。
  • (3)2014年3月末に行われた市町村議会議員選挙での与党大敗を受け、3月31日、エロー首相は辞任を発表、同日、オランド大統領はヴァルス内務大臣を首相に任命、大臣16名及び担当長官14名(現在は15名)からなる新内閣が成立した。

外交・国防

1.基本方針

  • (1)仏は、多極的・相互依存的な世界観を背景として、伝統的に国連を中心とした「国際協調」の重要性を主張。欧州統合を積極的に推進し、EUを通じた仏の影響力拡大を引き続き目指す。安保理改革については、日本の常任理事国入り及び安保理拡大を支持。
  • (2)オランド大統領は、欧州の連帯と仏の独立性を重視し、人権や民主主義等の価値の重要性を主張。欧州内では特に独との関係を重視するも、より対等な仏独関係を志向。米国との緊密な協力関係は維持しつつも、アフガニスタンからの2012年末までの仏戦闘部隊撤退を実現する等、独自の政策も主張。
  • (3)喫緊の課題であるウクライナ情勢については、ロシアとの歴史的な関係はあるも、同国によるクリミア併合は認められないとの立場。EUの一員として制裁を実施する等毅然とした姿勢を取りつつ、対話を維持する方針。シリア情勢については、反体制派を支援しつつ、政治的解決を指向する立場。イラン・北朝鮮への核拡散には引き続き大きな懸念を有し、特にイランとの関係では、EU3+3の一員として交渉に関与(2013年11月のイランとの暫定合意締結に主導的役割を果たした。)し、本年11月24日までの最終合意締結に向け協議を継続中。
  • (4)旧植民地を多く擁するアフリカ地域に対しては、アフリカ自身のイニシアティブを尊重。2013年12月に開催したエリゼ・サミットでもアフリカの能力構築の必要性を確認。他方、有事の際は必要な支援を行う方針。2013年1月、マリ政府の要請に応じ、マリ北部においてテロリスト掃討作戦を展開、2014年春以降は同国からの仏軍撤退を開始し、2014年中に現地に駐屯する仏兵士を1,000名程度まで縮小予定。2013年12月より、国連安保理の決議に基づき、中央アフリカに仏兵士を派兵。首都バンギを中心に1600名程度が展開中。
  • (5)安全保障に関しては、核抑止力の独自性は維持しつつ、欧州の防衛体制及び対応能力の更なる強化・発展に注力。基本的にはNATOと両立したかたちでのEUの安全保障能力の強化を推進する方針。また、英国との防衛協力を推進。
  • (6)国内の低迷する経済状況をも踏まえ、輸出促進・対仏投資誘致を目指して「経済外交」を推進。

2.国防予算等

(1)国防予算(2013年度)
約394億ユーロ
(2)兵役:志願兵制度(仏軍改革の一環として、2001年に兵役制度を廃止。)
(3)兵力
陸軍 約11.9万人
海軍 約3.8万人
空軍 約4.8万人
(出典:ミリタリー・バランス2014)

経済

1.概況

  • (1)仏経済は概して内需主導で、緩やかな成長が特徴。一方、慢性的な雇用問題を抱える。租税・社会保障負担率の高さや、各種規制の強さも仏経済の特徴。
  • (2)世界的金融・経済危機の影響により、2008年半ばから景気が悪化し、2009年通年では戦後最低のマイナス成長を記録した。その後、2010年、2011年と続けてプラス成長を記録し経済は回復基調に転じたが、欧州債務問題の深刻化に伴って、2012年はゼロ成長、2013年は回復の兆しが見られるも+0.3%と低成長に終わった(数字は仏国立統計経済研究所による)。仏政府は2014年には経済が回復軌道に乗り、成長率は+1.0%を回復すると見通している。
  • (3)オランド政権下では、2012年11月の「競争力及び雇用のための税額控除」導入の発表に続いて、2014年1月には企業の社会保険料負担軽減が発表されるなど、労働コスト削減による企業の競争力回復を主眼とする経済政策(「責任協定」)を実施。企業向けの行政手続きの簡素化にも取り組む。
  • (4)財政収支については、危機に伴う税収減や景気刺激策による歳出増が大きく響いて、財政赤字の対GDP比は2009年に-7.5%、2010年も-7.0%と高い水準を記録したが、2013年は-4.2%まで改善した。仏政府はEUから当初の達成期限から更に2年の猶予を得て2015年に同-3%とすることを目標としており、2015-17年には累計500億ユーロの歳出削減(ベースライン比)が予定されている。
  • (5)失業率は9.7%と1999年来の高い水準となっている。
      2009年 2010年 2011年 2012年 2013年
    GDP(10億ドル) 2,626 2,570 2,785 2,613 2,737
    一人当たりのGDP(ドル) 42,047 40,943 44,153 41,223 43,000
    経済成長率(%) -3.15 1.73 2.03 0.01 0.27
    物価上昇率(%) 1.0 2.0 2.6 1.5 0.04
    失業率(%) 9.5 9.7 9.6 10.2 10.8

    (出典:IMF)

2.主要産業、産業の特徴

  • (1)化学、機械、食品、繊維、航空、原子力等
  • (2)農業は西欧最大の規模。工業においては宇宙・航空産業、原子力産業などの先端産業が発達。

3.総貿易額(2013年、仏経済財政産業省)

  • (1)輸出: 4,356億ユーロ
  • (2)輸入: 4,968億ユーロ

4.主要貿易品目(2013年、仏経済財政産業省)

  • (1)輸出: 航空・宇宙機材、農作物、化学製品
  • (2)輸入: 原油・石油、IT/電化製品、化学製品

5.主要貿易相手国(2013年、仏経済財政産業省)

  • (1)輸出: 独、白、伊、英、西、米等
  • (2)輸入: 独、中、白、伊、米、西等

6.通貨

  • ユーロ
  • 1ユーロ=約136.7円(2014年7月28日付為替相場)

二国間関係

1.政治関係

  • (1)日仏関係は良好。要人往来も活発。
  • (2)2012年5月にオランド政権が成立した直後、米キャンプデービッドでのG8サミットの機会に、野田総理(当時)とオランド大統領の間で首脳会談を実施。玄葉外相(当時)とファビウス外相との間では、同年5月のシカゴにおけるNATO首脳会合の際及び7月のアフガニスタンに関する東京会合出席のためにファビウス外相が訪日した際、外相会談をそれぞれ実施。日仏間で「特別なパートナー関係」を構築していくための協力を目に見えるかたちで実現していくことで一致した。また、10月には、パリにて第2回日仏外相戦略対話を開催し、日仏が民主主義、「法の支配」といった普遍的な価値を共有していることを基礎に、「特別なパートナー関係」構築のために率直な意見交換を行った。
  • (3)安倍総理就任後、2013年1月にオランド大統領との間で電話会談が行われ、両国関係の一層の強化につき一致。2013年6月6日-8日、オランド大統領がフランス大統領として17年ぶりに国賓として訪日、安倍総理との間で日仏共同声明、日仏間協力のためのロードマップ、文化に関する共同声明等を発出した。また、9月の国連総会の機会にも日仏首脳会談を実施した。更に、本年5月には、安倍総理がフランスを訪問し、オランド大統領と首脳会談を実施し、共同プレスリリースを発出する等、両国関係は更に深化しつつある。
  • (4)外相レベルでは、2013年に5月7日にはファビウス外相が訪日し、岸田外相との間で第3回日仏外相戦略対話を実施したほか、同年9月の国連総会の機会に日仏外相会談を実施。また、2014年1月には、岸田外相・小野寺防衛相とファビウス外相・ルドリアン国防相との間で初の日仏外務・防衛閣僚会合を開催し、安全保障・防衛分野での協力強化を確認したほか、第4回日仏外相戦略対話を実施した。また、5月にもOECD閣僚理事会の議長を務めるために岸田外相がフランスを訪問し、ファビウス外相と会談を実施した。

2.経済関係

(1)経済関係は良好。ルノーと日産自動車の資本提携、トヨタ自動車のフランス北部のヴァランシエンヌ工場での生産等を始めとして日仏企業間連携も活発。最近の企業間協力はグリーン・イノベーションの分野で進んでおり、三菱自動車によるプジョー・シトロエンへの「アイミーブ」のOEM供給が行われているほか、トヨタ自動車、グルノーブル市、グルノーブル都市圏共同体、シテ・リブ社及びフランス電力公社による、公共交通機関と連携した超小型電気自動車のカーシェアリングサービスの実証試験が2014年10月から実施される予定である。また、2012年1月から、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)がグランド・リヨン共同体と協力して、リヨン市でスマートコミュニティー実証事業を実施している。
直接投資残高(2013年末日本銀行/国際収支統計)
日本→仏 18,936億円(内訳:製造業 13,140億円、非製造業 5,796億円)
仏→日本 15,014億円(内訳:製造業 8,982億円、非製造業 6,032億円)
(2)両国の経済力から見て、それぞれの貿易総額に占めるシェアは未だ低い。
(ア)貿易額(単位:億円、2013年財務省貿易統計)
  日本→仏 仏→日本
2011年 6,377
(我が国の輸出中22位)
9,436
(我が国の輸入中18位)
2012年 5,336
(我が国の輸出中23位)
10,240
(我が国の輸入中16位)
2013年 6,132
(我が国の輸出中23位)
11,377
(我が国の輸入中17位)
(イ)主要品目(2013年)
日本→仏 機械類・輸送用機器、化学製品
仏→日本 化学製品、機械類・輸送用機器、アルコール飲料(ワイン等)

3.文化関係

  • (1)1997年5月にパリ日本文化会館が開館し、日本文化紹介、日本語普及事業、日仏及び日欧間の対話と文化交流の場として活用されている。
  • (2)約700の日仏大学間協定の締結、学生交流等の分野での多様なプログラムの実施等、学術交流の場も拡大。ポップカルチャーの人気を背景に、日本語学習者も増加傾向(2009年は約1万6千人)。
  • (3)日本の書籍の人気も高く、2012年の仏最大の書籍展「サロン・ドゥ・リーブル」では日本が名誉招待国となり、日本人作家20名が招待され、講演等の各種イベントを実施。
  • (4)仏日友好関連団体137団体(2013年11月時点)が、フランス各地で日本の文化普及事業、日仏文化交流事業を実施。東日本大震災後、仏日友好関連団体をはじめとする各種団体が様々なチャリティーイベントや文化交流事業を実施。
  • (5)毎年7月にパリで行われる世界最大級の民間主催の日本文化紹介行事「Japan Expo」には、2013年は約23万人が集まった。

4.在留邦人数

34,335人(仏全土)(2012年10月外務省領事局統計)

5.本邦在留仏人

約8,877人(2013年12月法務省入管統計)

6.友好協会等

  • 財団法人日仏会館等
  • 参議院日仏友好議員連盟(1963年設立)
  • 衆議院日仏友好議員連盟(1984年設立(自民党のみ)、1987年超党派に発展)

7.要人往来

(閣僚級等)(2005年以降)

(1)往
要人名
2005年 南野法務大臣、町村外務大臣、中川経済産業大臣、伊藤金融担当大臣
2006年 中川農林水産大臣、塩崎外務副大臣、岩屋外務副大臣
2007年 安倍総理大臣、若林環境大臣、菅総務大臣、森元総理大臣
2008年 高村外務大臣
2009年 石破農林水産大臣、二階経済産業大臣、直嶋経済産業大臣
2010年 福島内閣府特命大臣、渡辺総務副大臣、川端文部科学大臣、直嶋経済産業大臣
2011年 野田財務大臣、松本外務大臣、海江田経済産業大臣、菅総理大臣、伴野外務副大臣、高橋外務副大臣、横路衆議院議長、安住財務大臣、枝野経済産業大臣、野田総理大臣、安住財務大臣
2012年 細野内閣府特命担当大臣、玄葉外務大臣、山根外務副大臣、牧野経済産業副大臣、中塚内閣府副大臣、奥村文部科学副大臣
2013年 谷公一復興副大臣、松山政司外務副大臣、田中和徳環境副大臣、秋葉賢也厚生労働副大臣、西村康稔内閣府副大臣、林芳正農林水産大臣、鈴木俊一外務副大臣、坂本哲志総務副大臣、石原伸晃環境大臣、谷垣禎一法務大臣、森まさこ内閣府特命担当大臣、稲田朋美内閣府特命担当大臣、茂木敏充経済産業大臣、赤羽一嘉経産副大臣
2014年 古屋圭司防災担当大臣、小野寺五典防衛大臣、岸田文雄外務大臣、櫻田義孝文科副大臣、安倍晋三総理大臣、岸田文雄外務大臣、甘利内閣府特命担当大臣、茂木敏充経済産業大臣、林芳正農林水産大臣、武田良太防衛副大臣、西川京子文科副大臣
(2)来
要人名
2005年 ロース対外貿易担当相、シラク大統領
2006年 ラガルド対外貿易担当相、ビュスロー農業・漁業相
2007年 アリオ=マリー国防相、ラポルト・スポーツ担当国務長官
2008年 ラガルド経済・産業・雇用相、イドラック貿易担当長官、ジョイヤンデ仏語圏協力担当国務長官、ボルロー・エコロジー相、フィヨン首相、クシュネール外相、サルコジ大統領(洞爺湖G8)
2009年 コシュシコ=モリゼ予測・デジタル経済開発担当長官、サンティニ公共部門担当長官、ラング北朝鮮問題担当大統領特使、イドラック貿易担当長官、ジョルジュラン統合参謀長
2010年 ブラン首都圏開発担当相、クシュネール外相、ヴォキエ雇用担当長官、フィヨン首相、ラガルド経済・産業・雇用相
2011年 ルルーシュ貿易担当長官、サルコジ大統領、コシュスコ=モリゼ・エコロジー・持続可能な開発・運輸・住宅相、ミッテラン文化・通信相、マリアニ運輸担当相、アコワイエ国民議会議長、フィヨン首相
2012年 ジュペ外相、ベッソン産業・エネルギー・デジタル担当相、ファビウス元首相(仏大統領選挙前オランド大統領候補特使)、ファビウス外相(アフガニスタンに関する東京会合)、フィオラゾ高等教育・研究相、モスコヴィッシ経済・財政相(IMF・世銀総会)、バトー・エコロジー・持続可能な開発・エネルギー相(原子力安全に関する国際会議)
2013年 ペルラン中小企業・イノベーション・デジタル経済担当相、モントブール生産復興相、ファビウス外相、カンファン開発担当相(TICAD V)、オランド大統領、モントブール生産復興相、バトー・エコロジー・持続可能な開発・エネルギー相、フェリペティ文化・通信相、フィオラゾ高等教育・研究相、ガロ食品産業担当相
2014年 ピエール・モスコヴィシ経済・財政相、ヴァレリー・フールネロン・スポーツ・青少年・生涯教育・団体活動相、ルドリアン国防相

8.外交使節(2014年8月現在)

日:在仏大使館(鈴木庸一大使)
在マルセイユ総領事館(佐藤正明総領事)
在ストラスブール総領事館(長谷川晋総領事)
在リヨン出張駐在官事務所(空席)
在ル・アーブル名誉領事館(クリスチャン・ルルー名誉領事)
在ボルドー名誉領事館(ブルーノ・ラコスト名誉領事)
在トゥールーズ名誉領事館(フレデリック・レイネス名誉領事)
在ヌメア名誉領事館(マリー=ジョゼ・ミシェル名誉領事)
在パペーテ名誉領事館(ナリー・フォージュラ名誉領事)
在リール名誉領事館(パトリック・ルサッフル名誉領事)
仏:在日大使館
在京都総領事館(シャルル=アンリ・ブロソー総領事)
在新潟名誉領事館(萱場和彰名誉領事)
在名古屋名誉領事館(加藤宣明名誉領事)
在福岡名誉領事館(眞部利應名誉領事)
在長崎名誉領事館(澤山精一郎名誉領事)
在広島名誉領事館(福島真平名誉領事)
在仙台名誉領事館(飯岡智名誉領事)
在那覇名誉領事館(岩崎セツ子名誉領事)
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