エクアドル共和国

エクアドル共和国(Republic of Ecuador)

基礎データ

平成28年4月18日

  • エクアドル共和国国旗

一般事情

1 面積

25.6万平方キロメートル(本州と九州を合わせた広さ)

2 人口

1,542万人(2013年,エクアドル国家統計調査局)

3 首都

キト

4 民族

欧州系・先住民混血79%,欧州系8%,先住民7%,アフリカ系・アフリカ系との混血3%(2001年,国勢調査)

5 言語

スペイン語

6 宗教

カトリック

7 略史

年月 略史
1822年 大コロンビアとして,スペインより独立
1830年 大コロンビアより分離独立
1979年 民政移管

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

ラファエル・コレア大統領(2007年1月就任。2009年4月に続き,2013年2月の大統領選挙でも勝利し,2013年5月に再度就任。再選後の任期は2017年5月まで。)

3 議会

一院制(任期4年:計137議席)

4 政府

  • (1)首相名 首相職無し
  • (2)外相名 ギジャウメ・ロング 外務大臣

5 内政

 1822年の独立後,クーデターによる政権交代が繰り返され,1979年の民政移管以降は,民主主義体制は維持されてはいるものの,政情不安が継続していた。
 かかる国政の混乱及び寡占的な政治経済構造に対する国民の歴史的な不満を背景に,貧困層の多数の支持を得て,コレア大統領が07年1月に大統領に就任した。コレア大統領は大統領選挙の公約(新憲法制定のための制憲議会の設置等)を,議会に確たる支持基盤を持たない中で積極的に推し進め,08年10月20日新憲法発効を実現。09年4月26日に新憲法に基づく総選挙が実施され,コレア大統領が再選した。
 大統領権限を強化した新憲法の下,高止まりする原油収入を背景に,コレア大統領はポピュリズム的社会主義に基づき,種々の改革を推し進めるも,10年9月には,警察官が改革の一環である公務員法制定に反対して抗議行動を行い非常事態宣言が発出されるなど,各方面との摩擦も発生した。しかしながら,大統領に対する支持は根強く,13年2月の選挙では約57%の得票率で再選を果たした(同年5月に就任,任期は17年5月まで)。また,大統領選と同時期に実施された国会議員選において,与党は137議席中100議席を占める大勝を果たした。
 基盤を強化したコレア大統領は,現政権下において,メディアに対する規制の強化や大統領の三選を禁止する規定の改定を含む憲法改正を進めるなど,より強権的な政治運営を進めている。一方で,経済を重視し,「生産マトリックスの変更/強化」という産業多角化を目指すスローガンを掲げ,海外投資に対する関心を表明するなど,少しずつ開放経済に向けた改革を進めている。14年後半からの国際的な原油安とドル高を受けた財政の悪化や輸入規制等の対抗措置により国民生活に影響が出始めている。大統領による相続税改正法案等の国会への提出を契機として,労働者,先住民等一部の国民の不満が高まり,15年6月以降全国各地で抗議活動が継続的に発生している。

外交・国防

1 外交基本方針

 コレア政権は09年6月,チャベス前ベネズエラ大統領が主唱した米州ボリバル代替統合構想(ALBA。現在の名称は米州ボリバル同盟。)に加盟するなど,ベネズエラを中心とした近隣左派政権国との関係が強い。
 米国とは,09年11月18日まで米軍による使用が認められたエクアドル空軍基地(マンタ空軍基地)について翌19日以降の利用を認めない旨正式に表明し,米国はエクアドルの決定を受け容れ,2009年9月18日,同基地から撤退した。さらに04年5月から交渉していた米国とのFTAを締結しない旨表明し,米国との関係は冷却化した。
 EUと,エクアドルが加盟するアンデス共同体(CAN)は2007年9月にFTA交渉を開始するも,途中でエクアドルとボリビアが離脱し,2012年6月にEU・ペルー・コロンビア間FTAとして署名が行われた。2013年4月,エクアドルはEUとの間で交渉を再開し,2014年12月に合意。これにより,エクアドルはEU・ペルーコロンビアFTAに加入することとなった。また15年,エクアドルは中南米カリブ諸国共同体(CELAC)の持ち回り議長国を務めた。

2 軍事力

  • (1)予算 15億ドル
  • (2)兵役 (1年)
  • (3)兵力 58,000人(陸軍46,500人,海軍7,300人,空軍4,200人)

(2010年,ミリタリー・バランス2015年版)

経済

1 主要産業

鉱工業(石油),農業(バナナ,カカオ,コーヒー),水産業(エビ)

2 GDP

944億ドル(2013年,世銀)

3 一人当たりGNI

5,760ドル(2013年,世銀)

4 GDP成長率

4.5%(2013年,世銀)

5 物価上昇率

2.7%(2013年,世銀)

6 貿易額

  • (1)輸出 218.9億ドル(2012年,エクアドル国家統計調査局)
  • (2)輸入 231.4億ドル(2012年,エクアドル国家統計調査局)

7 主要貿易品

  • (1)輸出 石油,バナナ,コーヒー,カカオ,生花,えび
  • (2)輸入 石油製品,自動車,車両部品,鉄鋼

8 主要貿易相手国

  • (1)輸出 米国,チリ,ペルー,パナマ,コロンビア
  • (2)輸入 米国,中国,ペルー,コロンビア,パナマ

9 通貨

米ドル(2000年3月より)

10 近年の経済政策

 エクアドル経済の特徴として,2000年に自国通貨であるスクレを廃止し,米ドルを法定通貨として採用したこと,及び原油が輸出の約5割を占め,バナナ,カカオ,コーヒー,水産加工品(主にエビ),生花等の一次産品が残りのほとんどを占めることがあげられる。

コレア政権の主な経済政策(07年1月以降)は以下のとおり。
07年1月以来政権を運営するコレア大統領は,「良き生活(BUEN VIVIR)」という概念の下,「市民革命」のための35項目の国家目標を掲げている。経済政策では,規制緩和,貿易自由化及び財政赤字削減を推進する「小さな政府」を志向していたそれ以前の政権と異なり,社会政策の拡充のほか,規制強化,富の再分配,保護貿易化等を進める「大きな政府」を志向している。
07年から13年までの政権では,コレア大統領は08年10月に大統領の権限強化,石油を含む天然資源の政府管理の強化等を定める憲法改正を達成して以来,国際原油価格の高騰を背景に外資系石油企業との契約を強制的に変更することで政府の歳入を増加させ,その財源を社会政策や公共投資に向けるポピュリズム的政策により支持率を維持してきた。これにより,貧困指数や失業率は改善されたものの,公的債務は増加し続けてきた。対外的には,対米自由貿易協定(FTA)交渉を打ち切るなど自由貿易に反対の立場を明確にし,国内産業を優先する保護主義政策を採用した。
13年5月に発足した新政権では,産業多角化のための「生産マトリックス(Matriz Productiva)の変更/強化」を掲げ,エクアドルの持続的な経済開発のため,石油や農産品といった一次産品に依存した経済構造からの脱却を目指し,産業部門の育成,そのための海外投資誘致への期待を表明している。同年6月には,それまで外務省に統合されていた貿易投資部門を独立させ,貿易省を設立した。対外的には,一時中断していたEUとのFTA交渉を再開し,14年12月に合意に達するなど(「外交・国防」の「1.外交基本方針」参照),それ以前と比べて経済を開放するための諸政策を進めている。他方で,14年後半からの国際的な原油安とドル高を受け,自動車の輸入総量規制の強化・延長,幅広い輸入品に対する関税の引き上げ等の輸入規制措置を実施している。

経済協力

1 日本の援助実績(単位:億円)

  • (1)有償資金協力(2013年度まで) 664.36
  • (2)無償資金協力(2013年度まで) 334.10
  • (3)技術協力実績(2012年度まで) 234.59

2 主要援助国(2011年)(単位:百万ドル,OECD/DAC)

  • (1)ドイツ(38.05)
  • (2)米国(31.47)
  • (3)スペイン(22.33)

二国間関係

1 政治関係

  • 1918年8月26日,外交関係開設。
  • 1954年9月30日,外交関係再開。

2 経済関係

(1)対日貿易(日本財務省貿易統計)
(ア)貿易額(2014年)
輸出 1230億円
輸入 568億円
(イ)主要品目
輸出 原油,バナナ,魚粉,ウッドチップ,魚介類,冷凍野菜
輸入 輸送機器,一般機械,鉄鋼,精密機器,ゴム製品
(2)日本からの直接投資(2005-2009年度累計,エクアドル中銀)
309.5万ドル

3 在留邦人数

382人(2014年)

4 在日当該国人数

273人(2014年)

5 要人往来

(1)往訪(1979年以降)
年月要人名
1979年8月安孫子藤吉特派大使(大統領就任式)
1984年8月武藤嘉文特派大使(大統領就任式)
1984年北川外務政務次官
1988年8月愛野興一郎特派大使(大統領就任式)
1988年武藤嘉文衆議院議員(日・エクアドル友好議連会長)
1991年8月武藤嘉文衆議院議員(日・エクアドル友好議連会長)
1992年8月中山正暉特派大使(大統領就任式)
1993年11月常陸宮同妃両殿下
1996年8月野坂浩賢特派大使(大統領就任式)
1998年8月成重守重特派大使(大統領就任式)
1998年11月町村外務政務次官
2001年6月石原都知事
2002年8月植竹外務副大臣
2003年1月村上誠一郎特派大使(大統領就任式)
2006年7月山中外務大臣政務官
2007年1月浅野外務副大臣(大統領就任式)
2008年11月西村外務大臣政務官
2010年3月内藤総務副大臣(総理特使)
2011年1月衆議院エクアドル訪問議員団(麻生元総理他)
2012年8月山根外務副大臣
2013年3月上杉光弘衆議院議員他(第128回IPU会議)
2013年5月若林外務大臣政務官(大統領就任式)
2014年4月上川総務副大臣
2014年5月亀岡内閣府政務官
2015年1月参議院公式派遣団(中曽根元外相他)(アジア太平洋議員フォーラム)
(2)来訪(1985年以降)
年月要人名
1985年スウェット蔵相
1987年7月エスピノサ・エネルギー鉱山相
1987年11月ガルシア外相
1989年2月バラガン最高裁長官(大喪の礼)
1990年5月コルドベス外相(外務省賓客)
1990年11月パロディ副大統領(即位の礼)
1991年3月ベテル蔵相
1991年12月ドゥラン・バジェン大統領候補
1993年8月パレデス外相(外務省賓客)
1994年3月ドゥラン・バジェン大統領(公式実務訪問賓客)
1994年6月ロバリノ蔵相
1994年12月コレア蔵相
1995年5月レオロ外相(日・リオグループ・トロイカ外相会合)
1995年11月アルミホス通貨審議会議長
1998年12月ドゥラン大統領府官房長官
1999年3月アヤラ外相(外務省賓客)
2001年9月バスケス観光相(世界観光機関総会)
2002年3月ノボア大統領(非公式)
2002年6月モス貿易・工業化・漁業・競争力相
2008年8月バレンシア筆頭外務次官
2010年8月カラオラーノ電力・再生エネルギー相
グラス戦略部門調整相
2010年9月コレア大統領(実務訪問賓客),パティーニョ外務・貿易・統合相他
2010年10月アギニャーガ環境相(生物多様性条約COP10)
2011年9月モレノ副大統領
2012年4月エクアドル・日友好議員グループ(ダビラ会長他)
2013年10月タピア環境相(水銀条約会合)
2014年3月ポベダ戦略部門調整相,アルボノス電力・再生エネルギー相
2014年11月リバデネイラ貿易相

6 二国間条約・取極

  • 1990年 青年海外協力隊派遣取極
  • 1992年 技術協力協定(1994年10月発効)
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