チェコ共和国

チェコ共和国(Czech Republic)

基礎データ

平成29年6月5日

  • チェコ共和国国旗

一般事情

1 面積

78,866平方キロメートル(日本の約5分の1)

2 人口

1,057万人(2016年12月末現在、チェコ統計局)

3 首都

プラハ(人口128万人/2016年12月末現在、チェコ統計局)

4 民族

チェコ人95.5%、その他ウクライナ人、スロバキア人等(2011年国勢調査)

5 言語

チェコ語

6 宗教

カトリック10.3%、無信仰34.3%(2011年国勢調査)

7 国祭日

10月28日
(独立記念日)

8 略史

年月 略史
9世紀 大モラビア帝国成立
10世紀 大モラビア帝国滅亡、ボヘミア王国成立
1620年 ハプスブルク帝国の支配下に
1918年 第一次世界大戦後、チェコスロバキア共和国成立
1938年 ミュンヘン協定により、チェコスロバキア共和国崩壊
1939年 ボヘミア・モラビア地方はドイツの保護領に
1945年 第二次世界大戦後、独立回復
1948年 共産主義体制確立
1968年 「プラハの春」事件
1989年 民主革命(「ビロード革命」)により共産主義体制が終結
1993年 スロバキアと平和裡に分離・独立
1995年 OECD加盟
1999年 NATO加盟
2004年 EU加盟

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

ミロシュ・ゼマン(Miloš ZEMAN)大統領(2013年3月就任、1期目、任期5年)

3 議会

2院制(下院200名 任期4年、上院81名、任期6年)

4 政府

(1)首相
ボフスラフ・ソボトカ(Bohuslav SOBOTKA)(2014年2月就任)
(2)外相
ルボミール・ザオラーレク(Lubomír ZAORÁLEK)(2014年2月就任)

5 内政

 1989年の民主革命(「ビロード革命」)後,与党市民民主党(ODS)のクラウス内閣下で,チェコは1993年1月スロバキアとの連邦国家を平和的に解消し独立。その後,政治献金疑惑によるクラウス内閣の総辞職を受け,1998年に左派の社会民主党(CSSD)を中心とする政権が成立し,ゼマン,シュピドラ,グロス,パロウベクと4代続けて首相を輩出する。しかし,2006年6月の下院総選挙では市民民主党(ODS)が勝利し,トポラーネク内閣が発足。

 2010年5月の任期満了にともなう下院選挙の結果,CSSDが第一党となったものの,左派のチェコ-モラビア共産党(KSCM)の議席数とあわせても過半数に達しないことから敗北を表明。そのため,僅差で第二党となったODSを中心に連立政権を形成し,同年7月にネチャス新内閣が発足。

 2013年1月、任期満了に伴う大統領選挙が、初めて直接選挙により実施され、2回にわたる投票を経てゼマン元首相が選出され、3月8日に正式に就任した。

 2013年6月にネチャス内閣が政治的スキャンダル等により辞任したことを受け、同年10月に下院繰り上げ総選挙が行われた。この結果、第一党となったCSSD、同選挙で初めて議席を獲得した新政党ANO(「Yes」という意味の政党名)、キリスト教民主同盟-人民党(KDU-CSL)の3党からなる連立政権が樹立され、2014年2月に下院による信任を受け、ソボトカ新政権が発足した。

外交・国防

1 外交

  • (1)1995年12月には、いわゆる移行経済国として初めてOECD加盟を実現。
  • (2)1999年3月にNATOに正式加盟。
  • (3)1998年3月からEU加盟交渉を開始、2004年5月1日に正式加盟した。
  • (4)2009年1月から6月までEU議長国を務めた。
  • (5)チェコの外交・安全保障政策は、EU及びNATOにおける連帯を基本としつつ、ヴィシェグラード諸国(V4)との協力や国連等の場におけるマルチ外交も積極的に展開。
  • (6)投資誘致等のため経済外交を重視しており、近年ではアジア諸国等欧米以外との関係も強化。

2 軍事力

(1)予算
19.7億ドル(2016年, ミリタリーバランス2017)
(2)兵力
21,950名(2015年、ミリタリーバランス2017)。徴兵制度を2004年で廃止し、職業軍人化

経済

1 主要産業

(自動車を始めとする)機械工業、化学工業、観光業

2 GDP

1,920億米ドル(2016年、IMF)

3 一人当たりGDP

18,286米ドル(2016年、IMF)

4 経済成長率

2.4%(2016年、IMF)

5 物価上昇率

0.7%(2016年、IMF)

6 失業率

5.1%(2016年、IMF)

7 総貿易額

(1)輸出
1,628億ドル
(2)輸入
1,428億ドル

(2016年、チェコ統計局)

8 主要貿易品目

(1)輸出
自動車及び関連機器、電気機器、産業用機械類、化学製品
(2)輸入
自動車及び関連機器、電気機器、産業用機械類、鉱物資源

9 主要貿易相手国

(1)輸出
ドイツ(32.4%)、スロバキア(8.4%)、ポーランド(5.8%)、英国(5.2%)、フランス(5.2%)、イタリア(4.3%)、オーストリア(4.2%)、ハンガリー(2.9%)、日本(0.6%)
(2)輸入
ドイツ(26.4%)、中国(12.4%)、ポーランド(8.3%)、スロバキア(5.1%)、イタリア(4.3%)、フランス(3.2%)、オーストリア(2.9%)、オランダ(2.8%)、日本(1.7%)

(2016年、チェコ統計局)

10 通貨

チェコ・コルナ(Kc)

11 為替レート

1コルナ=約4.6円(2017年4月)

12 経済概況

  • (1)1989年の民主革命後、市場経済への移行をめざした経済改革を実現。
  • (2)1993年のスロバキアとの分離・独立を経て、1994年には経済成長率がプラスに転じる等順調な成長を遂げる一方、低い失業率、比較的安定したインフレ率を維持し、「チェコ経済の奇跡」と呼ばれた。
  • (3)しかし、その後法制度の未整備等を背景に不正蓄財の横行、不良債権の蓄積、通貨危機等さまざまな問題に直面した。
  • (4)一時深刻な不況に陥ったチェコ経済は、1997年から1999年まで3年連続マイナス成長を記録したが、直接投資の拡大が景気を引っ張る形で設備投資全体が回復し、1999年以降プラス成長を続けた。
  • (5)欧州経済が低迷する中で、内需拡大及び輸出増加により2005年以降6%台の高い成長を続けていたが、2008年に入ると物価上昇やチェコ・コルナ高の影響を受け、緩やかに景気が減速し始めた。さらに、同年9月の国際金融危機以降、主要貿易相手国の景気低迷の影響を受け、急激に景気が低迷し、2009年には-4.8%まで減速した。
  • (6)ドイツを始めとした周辺諸国の景気回復に伴い、2010年には2.3%の成長となった後、2011年は2.0%の成長となったが、欧州債務危機等の影響から、2012~2013年はマイナス成長となった。2014年に入り2.7%まで回復し、2015年には4.6%の成長となった。2016年も2.4%の成長率を記録。なお、チェコ政府は、財政赤字削減を進めており、政府累積債務も減少傾向にある。
  • (7)ユーロ導入については、ソボトカ政権は優先課題であるとしながらも、近い将来にユーロの導入はあり得ないとする金融当局者の声等も多く、導入時期は未定。

経済協力

1 日本の援助実績(2002年度末までの累計)

(1)対チェコスロバキアODA
(ア)有償資金協力 なし
(イ)無償資金協力 0.91億円
(ウ)技術協力実績 5.96億円
(2)対チェコODA
(ア)有償資金協力 なし
(イ)無償資金協力 3.82億円
(ウ)技術協力実績 7.12億円

二国間関係

1 政治関係

  • (1)両国関係は、旧チェコスロバキア時代から良好。1989年末の民主革命後、両国関係は急速に拡大した。
  • (2)日本は1993年1月1日のチェコ独立と同時に同国を承認し、同1月29日に外交関係を開設した。
  • (3)2017年に両国の国交回復60周年を迎え(1957年に日本とチェコスロバキア(当時)の間で国交回復に関する協定を締結してから60周年)、同年1月に日本の外務大臣として16年振りに岸田外務大臣がチェコを訪問した。

2 経済関係

(1)日本の対チェコ貿易(2016年、財務省貿易統計)
(ア)貿易額
輸出 1,341億円
輸入 820億円
(イ)主要品目
輸出 電気機器、一般機械、輸送機械
輸入 一般機械、金属材料、電気機器
(2)日本からの直接投資(累計)
3,787百万米ドル(2017年5月現在、ジェトロプラハ事務所)
主要事例:TV製造、自動車製造等
(3)進出日系企業数
254社(2017年5月現在、ジェトロプラハ事務所)

3 文化関係

  • (1)両国の文化交流は、伝統的に盛んであったが、近年では茶道、生け花などの伝統文化に加え、アニメ等を始めとするポップカルチャーの人気が非常に高まってきている。
  • (2)チェコの大学では、現在、3つの国立大学に日本学科が設けられている(カレル大学(プラハ)、マサリク大学(ブルノ)、パラツキー大学(オロモウツ))。
  • (3)自治体間交流に関しては、現在、ピルゼン市と高崎市(1990年)、カルロヴィ・ヴァリ市と群馬県草津町(1992年)、プラハ市と京都市(1996年)が姉妹都市関係を結んでいる。2010年は高崎・ピルゼン市姉妹都市関係樹立20周年を迎え、両市において記念行事が行われたほか、2016年は京都・プラハ市姉妹都市関係樹立20周年を迎え、京都市長及び京都市会議員団のプラハ市訪問とともに「プラハにおける京都文化の日々」と題する記念文化行事が行われた。また、2017年は草津町・カルロヴィ・ヴァリ市姉妹都市樹立25周年を迎え、カルロヴィ・ヴァリ市において記念行事が行われた。
  • (4)文化無償供与実績:国民美術館への視聴覚機材(1999年度)、ブルノ交響楽団への楽器(2000年度)、オストラヴァ市モラヴィア・シレジア国民劇場への録音機材(2001年度)、パラツキー大学へのLL機材供与(2002年度)

(注)2004年5月にチェコがEU加盟を果たしたこと等から、文化無償資金協力は2003年度をもって終了。

  • (5)日・チェコ国交回復60周年を迎えた2017年には、両国において、「チェコにおける日本文化年」、「日本におけるチェコ文化年」と題して、様々な記念事業を実施。その中の主な事業として、3月8日から6月5日までアルフォンス・ムハ(ミュシャ)代表作「スラブ叙事詩」全20点を海外で初めて日本の国立新美術館にて公開し、多くの反響を呼んだ。

4 在留邦人数

1,960人(2016年10月1日現在)

5 在日当該国人数

586人(2016年12月末現在、法務省調べ)

6 要人往来(1993年以降)

(1)日本側より
年月 要人名
1994年12月 松永政府代表
1995年9月 衆・外務委員会調査団
1996年8月 河野前外務大臣
1996年9月 武藤元外務大臣/日・チェコ友好議連会長
1996年10月 清子内親王殿下
1997年8月 池田外務大臣
1997年8月 斎藤参議院議長
2000年9月 宮澤大蔵大臣・速見日銀総裁(G7.IMF.世銀総会)
2001年7月 田中外務大臣
2002年7月 天皇皇后両陛下
2003年8月 小泉総理大臣
2005年1月 中川経済産業大臣
2005年11月 金田外務副大臣
2008年7月 横路衆議院副議長
2009年5月 麻生総理大臣
2011年12月 山根外務副大臣
2013年4月 赤羽経済産業副大臣
2014年4月 赤羽経済産業副大臣
2014年7月 新藤総務大臣
2016年7月 川端衆議院副議長
2017年1月 岸田外務大臣
(2)チェコより
年月 要人名
1995年12月 ハヴェル大統領(民間招待)
1996年9月 クラウス首相(公式実務訪問)
1996年10月 ドロウヒー商工相
1997年12月 ピトハルト上院議長(参議院招待)
1999年5月 カヴァン外相(外務省賓客)
1999年10月 ハヴロヴァー大統領夫人
2000年6月 ハヴリーチェク上院第一副議長
2001年4月 下院外務委員会代表団
2002年2月 ルスノク財務相
2005年5月 ヤーン経済担当副首相、ブスコヴァー教育相、ピトハルト上院副議長
2005年6月 パロウベク首相
2005年9月 シモノフスキー副首相兼運輸相
2006年11月 マルチーネク地域開発相
2007年2月 クラウス大統領(公式実務訪問)、シュワルツェンベルグ外相
2008年9月 クラウス大統領
2009年3月 ブルシーク副首相兼環境相
2009年11月-12月 ソボトカ上院議長(参議院招待)
2010年5月 コピツォヴァー教育・青年・スポーツ相
2011年10月 シュワルツェンベルグ第一副首相兼外相
2014年11月 ムラーデク産業・貿易相
2015年3月 ブラベツ環境相
2015年7-8月 ハマーチェク下院議長
2015年12月 ストロプニツキー国防相
2017年3月 ヘルマン文化相

7 二国間条約・取極

1957年
国交回復に関する協定(同年発効)
1976年
文化交流取極(同年発効)
1977年
二重課税回避条約(1978年発効)
1978年
科学技術協力取極(同年発効)
1983年
外交官等に対する数次査証付与取極(1984年発効)
1992年
貿易協定(同年発効)
1996年
外交・公用旅券所持者の相互査証免除取極(同年発効)
1998年
一般旅券所持者に対する査証免除関する口上書交換
2008年
社会保障協定(2009年発効)

8 外交使節

  • (1)駐チェコ日本国大使 嶋﨑郁 特命全権大使
  • (2)駐日チェコ共和国大使 トマーシュ・ドゥプ 特命全権大使
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