中南米
キューバ共和国(Republic of Cuba)

基礎データ

平成26年4月1日

  • キューバ共和国国旗

一般事情

1.面積

109,884平方キロメートル(本州の約半分)

2.人口

約1,116万人(2012年 国家統計局)

3.首都

ハバナ

4.民族

ヨーロッパ系25%、混血50%、アフリカ系25%(推定)

5.言語

スペイン語

6.宗教

宗教は原則として自由

7.略史

略史
1898年 米西戦争
1902年 独立
1959年 フィデル・カストロ政権成立(キューバ革命)
1961年 米国と外交関係断絶、ピッグズ湾事件
1962年 キューバ危機
米州機構(OAS)が対キューバ制裁決議(除名)
1965年 キューバ共産党結成
1975年 第1回共産党大会、アンゴラ派兵本格化
1976年 新憲法制定、人民権力全国議会発足、カストロ国家評議会議長就任
1979年 非同盟運動諸国首脳会議開催(ハバナ)
1980年 マリエル事件(12万5千人のキューバ難民発生)
1991年 アンゴラ撤兵完了
1992年 憲法改正、米トリチェリ法成立
1994年 米・キューバ移民協議
1996年 米民間機(反カストロ亡命キューバ人団体)撃墜事件
米ヘルムズ・バートン法成立
1998年 ローマ法王キューバ訪問
1999年 第9回イベロアメリカ・サミット開催(ハバナ)
エリアン少年事件
2000年 第1回南サミット(G77諸国)開催(ハバナ)
2001年 米国からの食糧購入開始
2002年 カーター米元大統領キューバ訪問
2006年 フィデル・カストロ議長がラウル・カストロ国家評議会第一副議長に権限を暫定委譲
非同盟運動諸国首脳会議開催(ハバナ)
2008年 フィデル・カストロ議長が国家評議会議長職を辞す意向を表明
ラウル・カストロ国家評議会議長就任
2009年 オバマ米政権による対キューバ制裁緩和
2011年 第6回共産党大会、フィデル・カストロ前議長が共産党第一書記退任、ラウル・カストロ議長が同第一書記就任
2012年 ローマ法王キューバ訪問
2014年 ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)首脳会合開催(ハバナ)

政治体制・内政

1.政体

共和制(社会主義)

2.元首

ラウル・カストロ・ルス国家評議会議長(閣僚評議会議長兼任)

3.議会

一院制(人民権力全国議会、614名)、任期5年

4.政府

  • (1)首相 ラウル・カストロ・ルス(閣僚評議会議長)
  • (2)外相 ブルーノ・ロドリゲス・パリージャ

5.内政

  • (1)1959年、キューバ革命によりフィデル・カストロ政権成立。統治機構は、立法機関であり国権の最高機関たる「人民権力全国議会」とそれによって選出される31名の集団指導機関「国家評議会」、行政府たる「閣僚評議会」、司法機関たる「人民最高裁判所」から構成。
  • (2)1993年、初めて直接選挙による人民権力全国議会選挙を開催。全国議会議員の任期は5年。2008年1月、人民権力全国議会選挙が実施され、フィデル・カストロ前議長を含む614名の立候補者全員が当選。
  • (3)2008年2月24日、人民権力全国議会は、半世紀近く国家元首の地位にあったフィデル・カストロ国家評議会議長の辞意表明を受け、同議長の実弟であるラウル・カストロ国家評議会第一副議長を議長に選出。ナンバー2の第一副議長職にはマチャド・ベントゥーラ副議長が選出された。
  • (4)2009年3月、国家評議会及び共産党政治局は、11名の閣僚職の解任を発表し、ラウル・カストロ議長就任後最大の閣僚評議会の人事交代を実施。ポスト・カストロ体制の有力な後継者と目されていた若手指導者のラヘ国家評議会副議長及びペレス外相が事実上失脚した(両名ともフィデル・カストロ前議長の長年の側近)。
  • (5)2011年4月、約13年半ぶりに第6回共産党大会が開催。キューバ経済モデルの変革を目的として、市場主義経済を部分的に導入すること等を含む「経済社会政策方針」が採択された。また、フィデル・カストロ前議長の共産党第一書記正式退任(ラウル・カストロ議長が第一書記に就任)を含む新執行部人事が行われた。
  • (6)2013年2月、人民権力全国議会選挙実施。ラウル・カストロ国家評議会議長が再任され、議会演説において今期(2013-18)を最後に引退する旨公言。また、国家評議会第一副議長には革命後世代のミゲル・ディアスカネル閣僚評議会副議長が選出。
  • (7)フィデル・カストロ前議長は、2006年に病に倒れ、その後しばらくは公の場に姿を見せず、健康状態が危ぶまれたが、現在でも公の場に登場することもある。

外交・国防

1.外交基本方針

  • (1)伝統的に非同盟運動(NAM)諸国との連帯を重視。2006年~2009年7月までNAMの議長国として対途上国外交を積極的に展開。ソ連崩壊後低調だった対露関係も徐々に回復、2008年メドヴェージェフ大統領がキューバを訪問、2009年1月及び2012年7月ラウル・カストロ議長がロシアを訪問した。
  • (2)ベネズエラ、ブラジル、ボリビア、エクアドル、ニカラグアの現政権とは積極的外交を展開。特に対ベネズエラ関係が1999年のチャべス大統領就任以来緊密化。「米州人民ボリバル同盟」(ALBA)によるラ米諸国の統合を推進。
  • (3)近年、中国との経済関係が強化されており、2004年11月及び2008年11月、胡錦濤中国国家主席がキューバを訪問、2012年7月、ラウル・カストロ議長が中国公式訪問を行った。
  • (4)米国との関係は、カストロ政権成立直後に、米国資本企業を国有化したことを発端に、1961年、外交関係が途絶。1962年、米国はキューバからの輸出入を全面的に禁止し、キューバ経済制裁を開始。これまでキューバは米国に対し、無条件の関係正常化、経済制裁解除、グアンタナモ米軍基地返還を要求。米国は、キューバにおける基本的権利や自由の実現、民主的な選挙、複数政党制、政治犯の釈放等の平和で民主的な移行プロセスが開始されない限り応じない姿勢。ブッシュ前大統領は、キューバ制裁措置を強化したが、オバマ大統領は、キューバとの対話を重視し、これまでの米国の強硬な対キューバ路線を変更。2009年4月、キューバ系米国人の家族訪問及び送金に関する制限撤廃等を指示(同年9月実施)。また、2011年1月にも、新たに、学術・教育・文化・宗教目的による米国人のキューバ訪問やキューバ系以外の米国人が、キューバ人に対し一定額まで送金すること等を許可。米・キューバ間の移民協議や二国間の直接郵便サービス再開に関する協議も再開。

2.軍事力

  • (1)予算 不明
  • (2)兵役 徴兵制
  • (3)兵力 49,000人(陸軍3万8,000人、海軍3,000人、空軍8,000人)

(2014年:ミリタリーバランス)

経済

1.主要産業

観光業、農林水産業(砂糖、タバコ、魚介類)、鉱業(石油、ニッケル等)、医療・バイオ産業

2.GDP(名目値)

68,990百万ペソ(2011年:国家統計局)

3.一人当たりGDP

6,135ペソ(2011年:国家統計局)

4.経済成長率

2.8%(2011年:国家統計局)

5.消費者物価上昇率

未公表

6.失業率

3.2%(2011年:国家統計局)

7.貿易総額

  • (1)輸出 6,041.0百万ペソ(2011年:国家統計局)
  • (2)輸入 13,956.0百万ペソ(2011年:国家統計局)

8.主要貿易品目

  • (1)輸出 鉱物(ニッケル)、医療品、砂糖、水産養殖産品、魚介類、タバコ
  • (2)輸入 燃料類、機械・輸送機械、工業・化学製品、食料品

9.主要貿易相手国

  • (1)輸出 ベネズエラ、中国、カナダ、オランダ、スペイン(2011年:国家統計局)
  • (2)輸入 ベネズエラ、中国、スペイン、ブラジル、カナダ(2011年:国家統計局)

10.通貨

キューバ・ペソ及び兌換ペソ

11.為替レート

1兌換ペソ=1米ドル(公式レート)=24キューバ・ペソ(実勢レート)

12.経済概況

  • (1)ソ連・東欧圏の崩壊で、1990年代前半キューバ経済は大幅なマイナス成長を記録。経済危機を克服するため、キューバ政府は部分的に市場原理に基づく経済改革を導入。その後キューバ経済は1995年以降から回復の兆しを見せ、1990年代後半の成長率は平均4.6%。近年では、ベネズエラや中国との緊密な経済関係等を背景に高い成長率を記録したが(12.5%(2006年)、7.5%(2007年))、国際的な経済危機及びハリケーン被害等により成長率が急速に鈍化(4.1%(2008年)、1.4%(2009年))。
  • (2)主要産業は観光業、農業(砂糖、タバコ)、鉱業(ニッケル)等。最近は医療分野(眼科医の海外派遣)にも力を入れている。他方、国内では格差の拡大や腐敗等の問題が深刻化。
  • (3)現在ベネズエラがキューバの最大の貿易相手国。キューバはベネズエラから約10万バレル/日の原油を特恵条件で輸入する一方、ベネズエラへの医療サービス提供による収入が増加。
  • (4) メキシコ湾海底油田の推定石油埋蔵量は、46億バレル(米国地質調査所)。同油田鉱区には、スペイン、ノルウェー、ベネズエラ、ロシア、インド、ベトナム、マレーシア、ブラジル等の石油企業が参入しており、2012年5月から試堀が開始されたが、現在まで成功していない。
  • (5)脱ドル化プロセスとして、国営企業間の取引通貨を兌換ペソへ変更(2003年7月)、キューバ国営企業の行う副次的なサービスや製品に対するドル使用の禁止(2004年3月)、国内での米ドル流通禁止(2004年11月)等を実施。
  • (6)ラウル・カストロ議長就任以来、プリペイド携帯電話所持、DVD等の電気製品の販売、ホテル宿泊を解禁する等の自由化の動きがみられる他、農業分野では、地方に政策決定権と責任を持たせようとする分権化の動きがある。
  • (7)日本との関係は、1998年3月民間債務リスケに基本合意が成立。公的債務についても、2008年10月に短期債務についてリスケ合意したものの、その後、再び支払いが滞ったため、2010年8月貿易保険の引受けが停止された。2013年5月、再リスケ合意され、同年7月から貿易保険引受再開。
  • (8)1982年の外資関連法により、外国企業はキューバとの合弁事業が可能となり、1995年9月には100%の外資導入を認めた新外国投資法が成立。スペイン、カナダを筆頭に、ホテル、鉱業、石油精製等の分野への投資が進行。2002年には400近い合弁企業が稼働していたが、近年は減少傾向。

経済協力

1.日本の援助実績

  • (1)有償資金協力 なし
  • (2)無償資金協力 20.57億円(2011年度までの累計、交換公文ベース)
  • (3)技術協力実績 45.51億円(2011年度までの累計、JICA経費実績ベース)

2.主要援助国

  • (1)スペイン(42.81)
  • (2)米国(16.39)
  • (3)カナダ(5.74)
  • (4)スイス(5.17)
  • (5)日本(5.16)

(2010年、支出純額ベース、単位:百万ドル)

二国間関係

1.政治関係

  • 1929年12月21日 外交関係開設
  • 1952年11月21日 外交関係再開

2.経済関係

対日貿易(2013年:財務省貿易統計)
(1)貿易額
輸出 14.72億円
輸入 30.59億円
(2)主要品目
輸出 魚介類(えびなど)、たばこ、医薬品、コーヒー等
輸入 一般機械(ポンプなど)、電気機器(発電機など)、精密機器類(科学光学機器など)等

3.文化関係

  • 文化無償7件,計2.6億円
    草の根文化無償3件,計1,872万円 (ともに2012年度までの累計)
  • 1998年、日本人のキューバ移住100周年。キューバ政府と移住日系人は文化事業を中心に記念事業を企画。記念切手の発行、各種文化行事を実施。
  • 2004年、外交関係樹立75周年。両国において12の文化行事を実施。
  • 2009年、外交関係樹立80周年。両国において40以上の文化行事を実施。
  • 2014年、日本とキューバとの最初の交流とされる慶長遣欧使節団(支倉常長)キューバ上陸400周年

4.在留邦人数

84人(2013年10月現在) (参考)日系人約1,100人(1世~5世)

5.在日当該国人数

302名(2013年6月現在:法務省)

6.要人往来

(1)キューバへの訪問
年月 要人名
1992年 猪木寛至参議院議員
1994年 今津寛、古屋圭司衆議院議員
1995年 矢田部理、栗原君子、大脇雅子参議院議員
日玖経済懇話会使節団
1996年 井上一成衆議院議員
1997年 高村正彦外務政務次官
1999年 衆議院議員団(団長:三塚博友好議員連盟会長)
2000年 武藤嘉文衆議院議員団
2001年 綿貫民輔衆議院議長一行
瓦力衆議院議員一行(IPU会議)
橋本龍太郎元総理大臣
2002年 渡辺喜美衆議院議員一行
2004年 平井たくや衆議院議員一行
2005年 羽田孜元総理大臣
2006年 参議院公式派遣団(団長:片山虎之助議員)
遠山清彦外務大臣政務官
2007年 松島みどり外務大臣政務官
2007年8月 横路孝弘衆議院副議長一行
2007年9月 衆議院農林水産委員会一行(団長:西川公也委員長)
2008年1月 平井たくや国土交通省副大臣
2010年5月 赤松広隆農林水産大臣
2010年9月 参議院公式派遣団(団長:尾辻秀久副議長)
2012年1月 岩本司農林水産副大臣、山根隆治外務副大臣
2013年5月 森喜朗元総理
2014年1月 古屋圭司内閣府特命担当大臣(防災)
衆議院議員団(団長:生方幸夫友好議員連盟副会長)
(2)キューバからの訪日
年月 要人名
1989年 フェルナンデス閣僚評議会副議長兼教育相(大喪の礼)
1990年 ハルト文化相(花博)
ロドリゲス国家評議会副議長(即位の礼)
1991年 カブリサス外国貿易相
1992年 アラルコン外相
1995年 ロバイナ外相
メレンデス外国投資・経済協力相
ソベロン国立銀行総裁
カストロ国家評議会議長
1997年 ハルト文化相
ロバイナ外相
シメオン科学・技術・環境相
1998年 ソベロン中銀総裁
1999年 ロバイナ外相(外務省賓客)、プリエト文化相
2000年 ラヘ国家評議会副議長(外務省賓客)
アラルコン人民権力全国議会議長
2001年 カブリサス国際経済担当相
ペレス外相(外務省賓客)
エスピン女性連盟会長
2002年 カブリサス国際経済担当相
2003年 カストロ国家評議会議長
バラゲル国家評議会委員
カブリサス国際経済担当相
2004年 ロドリゲス・スポーツ体育レクレーション庁長官、ロペス漁業相
2005年3月 クロムベット人民権力全国議会副議長
2005年7月 デ・ラ・ヌエス外国貿易相(万博賓客)
2006年3月 カブリサス国際経済担当相
2009年12月 ロドリゲス外相(外務省賓客)
2013年9月 ヒメネス・スポーツ体育レクリエーション庁長官
2013年11月 ロドリゲス外相

7.二国間条約・取極

  • 1960年 通商協定(署名)(発効 1961年)
  • 2009年 技術協力協定(署名)(発効 2010年)
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