中南米
チリ共和国(Republic of Chile)

基礎データ

平成26年8月1日

  • チリ共和国国旗

一般事情

1.面積

756,000平方キロメートル(日本の約2倍)

2.人口

1,762万人(2013年 世銀)

3.首都

サンティアゴ

4.民族

スペイン系75%、その他の欧州系20%、先住民系5%

5.言語

スペイン語

6.宗教

カトリック(全人口の88%)

7.略史

年月 略史
1818年 事実上の独立
1970年 アジェンデ社会主義政権誕生
1973年 クーデターによりピノチェット軍事政権誕生
1980年 新憲法草案に対する国民投票の実施
1981年 新憲法発効
1988年 ピノチェット大統領信任投票
1989年 大統領選挙、国会議員選挙
1990年 エイルウィン政権成立(民政移管)
1994年 フレイ政権成立
2000年 ラゴス政権成立
2006年 バチェレ政権成立
2010年 ピニェラ政権成立
2014年 バチェレ政権成立

政治体制・内政

1.政体

立憲共和制

2.元首

ミチェル・バチェレ・ヘリア大統領(任期4年、連続再選不可)

3.議会

上下両院制(上院 38名、下院 120名)

4.政府

  • (1)首相名 なし
  • (2)外相名 エラルト・ムニョス・バレンスエラ

5.内政

 1973年にクーデターを敢行し発足したピノチェット軍事政権(1974年に大統領就任)は,1988年10月の国民信任投票で敗北。1989年末の選挙で反軍事政権諸党連合を母体にエイルウィン大統領が選出され1990年に民政移管を達成。以後,フレイ大統領,ラゴス大統領,バチェレ大統領(第一期政権)と,4期連続して中道左派政権が継続した。

 2009年12月の大統領選挙では,ピニェラ候補(中道右派連合)とフレイ候補(中道左派連合)が決選投票に進み,民政移管後初の中道右派政権としてピニェラ政権が誕生した。ピニェラ大統領は,2011年に本格化した国内所得格差を背景とした教育改革を求める学生デモへの対応,税制改革,エネルギー政策の転換等国内の諸課題に対し具体的成果を出せず,また大統領自身は優秀で真面目であるものの国民にとっては親しみにくいとの評価もあり,国民からの支持は高くなかった。

 2013年末の総選挙及び決選投票では,従来の中道左派連合に共産党が加わった新多数派(Nueva Mayoría)のバチェレ前大統領が勝利し,2014年3月に新政権(第二期政権)が発足した。バチェレ新政権は,前政権中から課題となっている教育制度改革,税制改革,憲法改正などの公約を掲げているが,新多数派内でもそれら改革案についての見解の相違があり,バチェレ大統領のリーダシップによる改革の推進が期待される。

外交・国防

1.外交基本方針

 対外政策は一貫して、チリ経済の国際化、中南米地域における安定した外交関係の構築、平和維持及び民主主義を確保するための活動への参加が基本政策。また、輸出市場の安定確保及び拡大を目指して自由貿易に立脚した多角的経済外交を展開。積極的な自由貿易協定(FTA)政策を推進しており、APEC(94年加盟)に参加、TPPの原加盟国でもある。2012年にはメキシコ、コロンビア、ペルーと共に太平洋同盟を発足させ、自由貿易に基づくアジア太平洋地域との連携をますます強化する動きを見せている。

2.軍事力

  • (1)国防予算 43億ドル(2012年)
  • (2)兵役 2005年より志願制
  • (3)兵力 59,050人(陸軍35,000人、海軍16,300人、空軍7,750人)(2012年、ミリタリーバランス2013年版)

経済(単位 米ドル)

1.主要産業

鉱業、農林水産業、製造業(食品加工、木材加工)

2.GDP

2,302億ドル(2013年 チリ中銀)

3.一人当たりGDP

16,043ドル(2013年 IMF)

4.経済成長率

4.2%(2013年 チリ中銀)

5.物価上昇率

1.8%(2013年 チリ国家統計局(INE)

6.失業率

6.0%(2013年 チリ国家統計局(INE)

7.総貿易額(2013年 チリ中銀)

(1)輸出
774億ドル
(2)輸入
750億ドル

8.主要貿易品目

(1)輸出
銅、モリブデン、木材・チップ、サケ・マス、メタノール、果物、魚粉
(2)輸入
石油・石油製品、輸送機器、通信機器、金属製品、天然ガス、化学製品

9.主要貿易相手国

(1)輸出
中国、米国、日本、オランダ、韓国
(2)輸入
米国、中国、ブラジル、アルゼンチン、韓国、ペルー

10.通貨

ペソ

11.為替レート

1米ドル=537ペソ(2014年1月)

12.経済概況

 チリは、1970年代初めより他の中南米諸国に先駆けて、国家主導型産業育成政策から、民間主導の開放経済へと政策転換。その後1980年代初めの債務危機を克服し、順調に持続的成長を達成させたことから、中南米の「優等生」と評され、国際社会への評価も高い。

 1990年代以降、輸出及び資源価格の伸びに支えられ経済は概ね順調に拡大し、積極的な外資誘致政策、貿易依存度が高いことから自由貿易に立脚した経済外交を推進し、長期にわたる高度成長を実現した。他方、依然として輸出品目の大半を銅を中心とした天然資源が占めており、産業多角化が長年の課題である。

 経済連携については、メキシコ、カナダ、EU、米、韓国、中国等とFTAを、メルコスール、中米諸国と経済補完協定を締結する「FTA先進国」であり、TPPの原加盟国でもある。我が国とは、2005年11月の日チリ首脳会談において日チリ経済連携協定の締結交渉開始が決定され、2006年9月に大筋合意、2007年3月に日チリEPAが署名され同年9月に発効した。経済のみならず、政治的な協力強化の観点から、メルコスールに1996年、アンデス共同体に2006年に準加盟し(ただし、対外共通関税の格差(メルコスール:最大20%、チリ:一律6%)や独立した対交渉権の確保等の観点から正式加盟への動きはない)、2012年には太平洋同盟を発足させている。

経済協力(単位 億円)

1.日本の援助実績

  • (1)有償資金協力(2012年度までの累計)270.70
  • (2)無償資金協力(2012年度までの累計)101.36
  • (3)技術協力実績(2012年度までの累計)419.64

2.主要援助国(2010年(単位:百万ドル)

  • (1)ドイツ(71.84)
  • (2)日本(15.91)
  • (3)米国(13.25)

二国間関係

 1897年の日本チリ修好通商航海条約署名以来,伝統的に友好な二国間関係を構築してきている。両国は,民主主義,自由経済といった共有する価値に基づく協力や交流を長く続けており,経済分野では両国企業関係者間の交流も活発で,鉱業分野を中心に緊密な関係が構築されている。2011年及び2013年は,国別の対チリ投資において日本企業による投資額は1位を記録した(2012年は2位)。昨今では,学術,科学分野の交流も活発化し,裾野の広い成熟した二国間関係が築かれており,津波被災の経験を共有する宮城県南三陸町とチリとの交流も活発である。2014年7月には,1996年の二国間による日本の総理のチリ訪問から18年ぶり,2004年のチリAPEC会合への出席のための総理のチリ訪問からは10年ぶりに,安倍総理大臣のチリ訪問が実現した。

 国際場裏においても,両国は,国連改革,人権,軍縮,環境といった諸課題において共通の立場を取ることが多く,今後ともこうした分野における重要なパートナーといえる。チリは,中南米において最もアジア太平洋地域への関心を示す国の一つである。

1.政治関係

  • 1897年9月25日 外交関係開設
  • 1952年10月17日 外交関係再開

2.経済関係

(1)対日貿易(2013年)(出典:財務省貿易統計)
(ア)貿易額
輸出 7,757億円
輸入 1,658億円
(イ)主要品目
輸出 銅鉱、太西洋サケ、モリブデン精鉱、冷凍マスフィレ等
輸入 燃料油、乗用車、自動車用タイヤ、小型トラック等
(2)日本からの直接投資(2012年までの累計)(チリ外国投資委員会)
69.6億ドル
(3)2005年11月に行われた日チリ首脳会談において、日本・チリ経済連携協定(EPA)の締結交渉の立ち上げに合意。2006年2月より交渉を開始し、同年9月に大筋合意。2007年3月に両国外相間で署名し、同年9月3日に発効。

3.文化関係

文化無償 29件、992百万円(2013年度まで)

4.在留邦人数

在留邦人1,436人(2013年)、在住日系人(推定)約2,600人

5.在日当該国人数

約607名(2012年)

6.要人往来

(1)往(1959年以降)
年月 要人名
1959年 岸総理大臣
1979年 園田外務大臣
1981年 田中(六)通商産業大臣
1990年 遠藤要参議院議員(特派大使)
1992年 海部前総理大臣
1993年 常陸宮同妃両殿下
1994年 中山日チ友好議連会長、田中秀征衆議院議員(特派大使)
1996年7月 斎藤参議院議長
1996年8月 橋本総理大臣
1997年6月 亀井建設大臣
1997年9月 常陸宮同妃両殿下
2000年3月 井上裕参議院議員
2001年1月 中曽根元総理大臣等(APPF総会)
2001年3月 荒木外務副大臣(FEALAC外相会合出席)
2002年8月 植竹外務副大臣
2003年4月 瓦力衆議院議員他(IPU総会)
2003年8月 茂木外務副大臣
倉田参議院議長
2004年1月 中川秀直日智友好議連会長一行
2004年4月 河村文部科学大臣(APEC教育大臣会合)
2004年9月 谷垣財務大臣(APEC財務大臣会合)
2004年11月 町村外務大臣・中川昭一経済産業大臣(APEC閣僚会議)
小泉総理大臣(APEC首脳会議/チリ公式訪問)
2006年3月 中川秀直衆議院議員(特派大使)
2008年6月 近藤基彦衆議院議員、小平忠正衆議院議員、山際大志郎衆議院議員、鶴保庸介参議院議員(第60回IWC年次会合)
2010年3月 吉良外務大臣政務官(特派大使)
2013年3月 福井文部科学副大臣(アルマ完成記念式典)
2013年5月 秋葉厚生労働副大臣・復興副大臣
2013年9月 三笠宮彬子女王殿下(公式訪問)
2014年3月 塩谷立衆議院議員(特派大使)
2014年7月 安倍総理大臣(チリ公式訪問)
(2)来(1985年以降)
年月 要人名
1985年 ビュッヒ大蔵相
1987年 ビュッヒ大蔵相、コンチャ経済相
1988年 ビュッヒ大蔵相
1989年 エラスリス外相(大喪の礼)
セゲル蔵相、ラロンド経済相
1990年 オミナミ経済相、シルバ・シマ外相(即位の礼)
1991年 ハミルトン鉱業相
1992年 エイルウィン大統領(シルバ・シマ外相、フォクスレイ蔵相、フィゲロア農業相同行)
1993年 シルバ・シマ外相
ボーニンゲル大統領府官房長官
1994年 エイルウィン前大統領
フレイ大統領(インスルサ外相、ガルシア経済相同行)
1995年 フレイ大統領(インスルサ外相他同行)
1996年3月 テプリスキー鉱山相
1996年12月 ディエス上院議長
1997年8、9月 フレイ大統領(インスルサ外相他同行)
1999年11月 バルデス外相(外賓)
2002年5月 カンポス農業相
2002年9月 サルディバル上院議長
2002年11月 アルベアル外相
2003年2月 ラゴス大統領
2003年9月 アジェンデ下院議長
2003年11月 バロス外務次官
2004年11月 パエス列国議会同盟(IPU)議長
2005年4月 エイサギレ蔵相
2005年5月 エイサギレ蔵相、カンポス農業相
2007年3月 フォックスレイ外相
2007年9月 バチェレ大統領(フォックスレイ外相、フェレイロ経済相同行)
2008年1月 フレイ上院議長
2010年4月 モレノ外相
2010年11月 ピニェラ大統領、モレノ外相、ゴルボーン鉱業相
2012年3月 ピニェラ大統領、モレノ外相
2012年11月 ソルミニャック鉱業相
2012年12月 エラスリス運輸・通信相(JETRO招待)
2013年5月 ソルミニャック鉱業相
2014年6月 ウィリアムス鉱業相

7.二国間条約・取極

  • 1969年 査証免除協定
  • 1978年 技術協力協定
  • 1996年 青年海外協力隊派遣取極
  • 2007年 日本・チリ経済連携協定(EPA)
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