ブルネイ・ダルサラーム国

ブルネイ・ダルサラーム国(Brunei Darussalam)

基礎データ

平成30年3月26日

  • ブルネイ・ダルサラーム国国旗

一般事情

1 面積

5,765平方キロメートル(三重県とほぼ同じ)

(注)三重県は5,777平方キロメートル。愛知県(5,163平方キロメートル)より大きく,茨城県(6,096平方キロメートル)より小さい。

2 人口

42.3万人(2016年)
(外国人在留者含む。出典:ブルネイ首相府)

3 首都

バンダル・スリ・ブガワン

4 民族

マレー系66%,中華系10%,その他24%(2016年,出典:ブルネイ首相府)

5 言語

  • 憲法で公用語はマレー語と定められている。
  • 英語は広く通用し,華人の間では中国語もある程度用いられている。

6 宗教

イスラム教(国教)(78.8%),仏教(8.7%),キリスト教(7.8%),その他(4.7%)

7 略史

年月 略史
14世紀末 アラク・ベタタール王がイスラム教に改宗して初代スルタン・モハマッドとなる。
16世紀 ・マゼラン艦隊,ブルネイ湾に入港。
・第5代スルタン・ボルキアの統治下,サバ州,サラワク州及びフィリピン南部を統治,ブルネイ王国の最盛期。
1888年 英国と保護協定を結び,外交を英国が担当。
1906年 内政を含め英国の保護領となる。
1959年 内政の自治を回復。
1962年 アザハリの反乱(ブルネイ人民党のメンバーによる,スルタン制及びブルネイのマレーシア連邦参加に対する反乱)。
非常事態宣言を発布(現在に至る)。
1984年 英国から完全独立(1月1日)。

政治体制・内政

1 政体

立憲君主制

2 元首

ハサナル・ボルキア国王(第29代スルタン)

3 議会

 立法評議会が1984年の独立直後から停止されていたが,2004年9月に再開。2006年以降,例年3月に2週間開催されている。2011年11月に憲法が改正され,評議員の一部を選挙で選出することが規定されたが,これまで立法評議員選挙関連法規が整備されておらず,選挙により選出された評議員はいない。国王が評議員(45名以内)を任命している。現在の議員は2017年1月13日付で任命された。

:立法評議会はブルネイの一院制議会であるが,その権限は限定されており,予算審議等を行うのみに留まっている。)

4 政府

(1)首相
ハサナル・ボルキア国王が兼任
(2)外務貿易相
ハサナル・ボルキア国王が兼任

5 内政

 国王は宗教上の権威であるとともに,独立以来国政全般を掌握(現在も国王が首相,国防相,財務相及び外務貿易相を兼任)。石油と天然ガスが産出することから経済水準も高く,社会福祉も充実している。「マレー主義に立つ,イスラム的王政の維持(MIB:Melayu, Islam, Beraja)」を国是とする。2014年5月からシャリア刑法を段階的に施行。

外交・国防

1 外交基本方針

 独立後直ちに英連邦,ASEAN,イスラム諸国会議機構及び国連に加盟。ASEAN諸国との連携を重視し,ASEANを中心とした外交を行う。1992年に非同盟諸国会議に加盟。

2 軍事力

(1)国防省予算
4億5000万ブルネイ・ドル(全体の10%,2017年,出典:ブルネイ首相府)
(2)兵力
志願制 陸海空三軍の合計約8,000人(陸軍:約6,000人,海軍:約1,000人,空軍:約1,000人)。(2017年,出典:ブルネイ国防省)

 また,英グルカ兵約1,650名(現役約650人,退役約1,000人)が王宮等主要な建物の警備に当たっている。

経済

1 主要産業

(1)石油
  • (ア)埋蔵量:約11億バレル(2016年)
  • (イ)生産量:約12.1万バレル/日(2016年)
  • (ウ)輸出量:約13万バレル/日(2015年)
(2)天然ガス
  • (ア)埋蔵量:約3,000億立方メートル(2016年)
  • (イ)生産量:約112億立方メートル(2016年)
  • (ウ)輸出量:約83億立方メートル(2016年)

(出典:BP統計。ただし,石油の輸出量のみIEA統計。)

2 名目GDP

114億米ドル(2016年)

(出典:ブルネイ首相府)

3 1人当り名目GDP

26,950米ドル(2016年)

(注)GDPの6割以上を占める石油,天然ガス部門の動向に大きく左右される。

(出典:ブルネイ首相府)

4 実質GDP成長率

  2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
実質GDP成長率(%) 2.6 3.4 0.9 -2.1 -2.3 -0.6 -2.5

(出典:ブルネイ首相府)

5 物価上昇率(前年比変化率)

  2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
物価上昇率(%) 0.0 0.1 0.1 0.4 -0.2 -0.4 -0.7

(出典:ブルネイ首相府)

6 失業率

6.4%(2017年)

(出典:世界銀行)

7 総貿易額(2016年)

  • (1)輸出 約67.9億ブルネイ・ドル(2016年)
  • (2)輸入 約36.9億ブルネイ・ドル(2016年)

(出典:ブルネイ首相府)

8 貿易品目(2016年)

(1)輸出(2016年)
石油・液化天然ガス等(約88%),機械・輸送用機器等(約5%),その他(約7%)
(2)輸入(2016年)
機械・輸送用機器(約32.9%),工業製品(約20%),食料品(約16.3%),化学製品(約9%)その他(約21.8%)

(出典:ブルネイ首相府)

9 貿易相手国(2016年)

(1)輸出(2016年)
日本(35.5%),韓国(13.8%),インド(9.3%),タイ(8.9%),シンガポール(6.6%)
(2)輸入(2016年)
マレーシア(21.1%),シンガポール(21.1%),中国(19.2%),米国(13%),日本(4.3%)

(出典:ブルネイ首相府)

10 通貨

ブルネイ・ドル

11 為替レート

1ブルネイ・ドル=約80.22円(2018年3月下旬時点)
:ブルネイ・ドルはシンガポール・ドルと等価交換されている)

12 経済概況

 豊富な石油,天然ガス生産により安定した経済,高い所得水準を維持しているが,2008年及び2009年には世界金融危機で資源価格が大幅に下落したこともあり,経済成長率はマイナスとなった。原油価格の回復から2010年は2.6%,2011年は3.4%のプラス成長。しかし,2012年及び2013年は石油及びガスの生産が予想より伸びなかったことが影響し,2012年は0.9%,2013年は-2.1%,2014年は-2.3%,2015年は-0.6%と落ち込んだ。また,2015年には世界的な原油価格の大幅下落があった後,2016年もその状況が継続し,これによる影響がブルネイ政府予算の縮小等各方面に出ている。ブルネイはエネルギー資源への過度の依存から脱却すべく,2006年には石油・天然ガスを原料にメタノールを製造する工場を設立するなど,石油「川下」産業の開発を含めた経済の多様化を目指している。

経済協力

1 概要

 1964年より技術協力を中心にODA協力を実施してきたが,1996年1月,ODA卒業国となったため,1998年度をもって終了。

2 1998年度までの実績

技術協力:39.28億円
(研修員受入:1,134人,調査団派遣:114件,延べ237人,機材供与:4.163億円,プロジェクト技協:2件,開発調査:5件)

二国間関係

1 政治関係

活発な要人往来が行われる等両国関係は良好。

2 経済関係

(1)対日貿易
(ア)品目
輸出(ブルネイ→日本) 石油・天然ガス等
輸入(日本→ブルネイ) 輸送用機械等
(イ)貿易額(単位:億円,出典:財務省貿易統計)
  2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
輸出(日本→ブルネイ) 117 115 118 145 187 152 131 114 150 149 113 146 91
輸入(ブルネイ→日本) 2,045 2,525 2,718 2,943 4,701 3,111 3,598 4,543 4,779 4,629 4,244 2,835 1,849
(2)日本からの直接投資(単位:億円,国際収支ベース,出典:日本銀行)
  2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
日本からの直接投資 82.0 42.2 14.4 12.6 6.7 22 48 17 15 29

3 在留邦人数

180名(2016年10月1日時点)

(出典:「海外在留邦人数統計」)

4 在日ブルネイ人数

167名(2017年6月時点)

(出典:「法務省 入国管理局統計」)

5 要人往来(1990年以降)

(1)往
年月 要人名
1991年4月 海部総理大臣(ASEAN諸国訪問)
1993年1月 宮澤総理大臣(ASEAN諸国訪問)
1995年7月 河野外務大臣(ASEAN拡大外相会議)
1995年9月 橋本通商産業大臣
1996年9月 常陸宮同妃両殿下
1997年1月 橋本総理大臣(ASEAN諸国訪問)
2000年9月 宮澤大蔵大臣(APECブルネイ会議)
2000年11月 平沼通商産業大臣(APECブルネイ会議)
2000年11月 河野外務大臣(APECブルネイ会議)
2000年11月 森総理大臣(APECブルネイ会議)
2001年11月 小泉総理大臣(ASEAN+3首脳会議)
2001年12月 熊谷日・ブルネイ友好促進議員連盟会長一行
2002年1月 綿貫衆議院議長
2002年2月 杉浦外務副大臣
2002年7月 川口外務大臣(ASEAN+3外相会議等)
2002年9月 平沼経済産業大臣(ASEAN+3経済大臣会議等)
2003年1月 矢野外務副大臣
2004年5月 渡部恒三日・ブルネイ友好促進議員連盟会長一行(日ブ国交樹立20周年記念式典)
2004年9月 皇太子殿下(ビラ皇太子結婚式出席)
2005年6月 町村外務大臣(ASEAN諸国訪問)
2007年4月 田村総務副大臣(実務訪問)
2007年5月 甘利経済産業大臣(日ASEAN経済大臣会合)
2007年8月 富田財務副大臣
2008年5月 宇野外務大臣政務官
2010年1月 藤本国土交通大臣政務官(ASEAN+3観光大臣会合)
2011年5月 菊田外務大臣政務官
2012年7月 渡部恒三ブルネイ友好促進議員連盟会長及び二階俊博同議連幹事長(叙勲式典出席)
2013年1月 岸田外務大臣(ビラ皇太子表敬,日・ブルネイ外相会談)
2013年7月 岸田外務大臣(ASEAN関連外相会議)
2013年8月 茂木経済産業大臣(ASEAN関連経済大臣会合)
2013年8月 甘利内閣府特命担当大臣(TPP閣僚会合)
2013年8月 小野寺防衛大臣(第2回拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス))
2013年10月 安倍総理大臣(ASEAN関連首脳会議)
2014年5月 木村総理大臣補佐官
2015年10月 木原外務副大臣
2016年8月 義家文部科学副大臣
2016年11月 あかま総務副大臣
2017年9月 髙木厚生労働副大臣(ASEAN+3保健大臣会合)
福田元総理大臣(ASCOJA総会)
堀井巌外務大臣政務官(ASCOJA総会)
伊藤環境副大臣(ASEAN+3環境大臣会合)
2017年12月 薗浦総理大臣補佐官
2018年2月 河野外務大臣
(2)来
年月 要人名
1990年11月 ハサナル・ボルキア国王,ジェフリ蔵相(即位の礼参列)
1993年11月 ザカリア運輸・通産相
1994年10月 フセイン文化・青年・スポーツ相
1995年3月 モハメッド外相(外務省賓客)
1995年11月 ハサナル・ボルキア国王,ジェフリ蔵相,ラーマン産業一次資源相(APEC大阪会議)
1996年12月 フセイン文化・青年・スポーツ相
1998年3月 アジズ教育相(外務省賓客)
1999年5月 ラーマン産業・一次資源相
2000年6月 ラーマン産業・一次資源相(小渕元総理大臣合同葬参列)
2000年8月 モハメッド外相(非公式の訪問)
2000年10月 ハサナル・ボルキア国王(非公式の訪問)
2001年4月 ラーマン産業一次資源相
2001年9月 ラーマン産業・一次資源相(APEC人材養成熊本会合)
2002年3月 ビラ皇太子(非公式招待)
2002年5月 ラーマン産業・一次資源相
2002年8月 モハメッド外相(東アジア開発イニシアティブ閣僚会合)
2002年9月 アジズ教育相
2002年9月 アブバカール保健相(WHO西太平洋委員会)
2003年12月 ハサナル・ボルキア国王,モハメッド外相,イサ国王特別顧問兼内相,ラーマン産業・一次資源相(日・ASEAN特別首脳会議)
2004年12月 モハメッド外相(非公式の訪問)
2005年5月 モハメッド外相(ASEM外相会議)
2005年5月 ラーマン産業・一次資源相(愛・地球博)
2006年5月 ヤヒヤ・エネルギー相(非公式の訪問)
2006年6月 マスナ王女(東アジア男女共同参画大臣会合)
2006年9月 カウィ殿下(21世紀パートナーシップ招聘)
2007年5月 ヤヒヤ・エネルギー相(非公式の訪問)
2007年6月 ハサナル・ボルキア国王(日ブルネイ経済連携協定署名)
2008年5月 ヤヒヤ・エネルギー相(非公式の訪問)
2008年7月 モハメッド・ボルキア外務貿易相(外務省賓客)
2009年1月 モハメッド・ボルキア外務貿易相(日ブルネイ租税協定署名)
2009年11月 モハメッド・ボルキア外務貿易相(旭日大綬章受章)
2010年1月 モハメッド・ボルキア外務貿易相(FEALAC第4回外相会合)
2010年5月 ヤヒヤ産業・一次資源相
2010年6月 ヤスミン・エネルギー相(APECエネルギー大臣会合)
2010年10月 スヨイ開発相(第8回アジア太平洋地域インフラ担当大臣会議)
ヤヒヤ産業・一次資源相(APEC中小企業大臣会合,APEC食料安全保障担当大臣会合,COP10)
アブドゥラ通信相(APEC電気通信・情報産業大臣会議)
2010年11月 ハサナル・ボルキア国王(天皇陛下との御会見,APEC首脳会議)
2010年12月 リム・ジョク・セン第二外務貿易相(前原大臣表敬訪問)
2011年12月 ヤスミン・エネルギー相(閣僚級招聘)
2012年4月 ヤスミン・エネルギー相(東アジア低炭素成長パートナーシップ対話)
2012年5月 ムスタパ国防副相
2012年10月 アブドゥル・ラーマン第二財務相(IMF世銀総会)
2012年12月 ヤスミン・エネルギー相
2013年2月 モハメッド・ボルキア外務貿易相(日・ブルネイ外相会談)
2013年5月 リム・ジョク・セン第二外務貿易相(岸田外務大臣表敬)
2013年5月 ハサナル・ボルキア国王王妃両陛下(天皇皇后両陛下お茶,日・ブルネイ首脳会談)
2013年5月 ヤスミン・エネルギー相(東アジア低炭素成長パートナーシップ対話)
2013年12月 ハサナル・ボルキア国王
ヤスミン・エネルギー相
アブドゥル・ラーマン第二財務相
リム・ジョク・セン第二外務貿易相
(日・ASEAN特別首脳会議)
2014年9月 アディナ・オスマン文化・青年・スポーツ省副相(女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム)
2015年3月 ヤスミン・エネルギー相(第3回国連防災世界会議)
2016年1月 リム・ジョク・セン首相府大臣兼第二外務貿易相
ヤスミン首相府エネルギー・産業相
2016年3月 エルワン外務貿易副相(戦略的実務者招聘)
2016年11月 ヤスミン首相府エネルギー・産業相(LNG産消会議)
2017年4月 リム・ジョク・セン首相府大臣兼第二外務貿易相,ヤスミン首相府エネルギー・産業相
(ASEAN経済大臣ロードショー)
2017年5月 アリ・一次資源・観光相
アブドゥル・ラーマン首相府大臣兼第二財務相(ADB総会)
2017年9月 キフラウィ最高裁判所長官(第17回アジア・太平洋最高裁判所長官会議)
2017年10月 ヤスミン首相府エネルギー・産業相(LNG産消会議)
2017年12月 リム・ジョク・ホイ外務貿易次官

6 二国間条約・取極

(1)外交関係樹立
1984年4月
(2)主な二国間条約・取極
  • 日・ブルネイ査証免除取極 (1986年6月2日発効)
  • 日・ブルネイ航空協定 (1994年8月30日発効)
  • 日・ブルネイ経済連携協定 (2008年7月31日発効)
  • 日・ブルネイ租税協定 (2009年12月19日発効)
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