アルメニア共和国

アルメニア共和国(Republic of Armenia)

基礎データ

平成28年4月19日

  • アルメニア共和国国旗

一般事情

1 面積

2万9,800平方キロメートル(日本の約13分の1。旧ソ連邦の中で最小)

2 人口

300万人(2015年:国連人口基金)

3 首都

エレバン

4 民族

アルメニア系(97.9%)、ロシア系(0.5%)、アッシリア系(0.1%)、その他(1.5%)
(アルメニア共和国国勢調査)

5 言語

公用語はアルメニア語(インド・ヨーロッパ語族に属し、独立の一語派をなす。独自の文字を持つ)

6 宗教

 主としてキリスト教(東方諸教会系のアルメニア教会)。
 なお、アルメニアは、国家として、また民族としても、世界で最初に公式にキリスト教を受容した国である(301年)。

7 略史

年月 略史
前4~3世紀 東アルメニアにエルヴァンド朝成立
~前1世紀 西アルメニアにソフェネ成立
前190年~後10年頃 アルタシェス朝古代アルメニア王国成立
1~5世紀 アルサケス朝の支配、ローマとペルシアにより分割
301年 アルサケス朝のトルダト3世、キリスト教に改宗
5~7世紀 サーサーン朝ペルシアとビザンツ帝国による分割統治
652年 アラブ勢力により征服
885年頃~1045年 バグラト朝成立
11世紀 セルジューク朝諸政権により征服
1050年頃~1375年 キリキア(アナトリア南東部)にアルメニア系王朝
14~15世紀 ティムール朝、カラ・コユンル朝、アク・コユンル朝による支配
16~18世紀 オスマン朝とサファヴィー朝によるアルメニア争奪戦
1828年 トルコマンチャーイ条約により東アルメニアがイランからロシアに割譲
1918年5月 アルメニア共和国(第一共和国)成立
1920年 アルメニア・ソビエト社会主義共和国成立
1922年 ジョージア、アゼルバイジャンと共にザカフカス社会主義連邦ソビエト共和国を形成、ソ連邦結成に参加
1936年 アルメニア・ソビエト社会主義共和国成立
1988年2月 ナゴルノ・カラバフ帰属を巡るアゼルバイジャンとの抗争が表面化
1990年8月23日 共和国主権宣言
1991年9月21日 共和国独立宣言
1991年10月 テル・ペトロシャン大統領就任
1994年5月 アゼルバイジャンとナゴルノ・カラバフ紛争に関し停戦協定締結
1998年3月 コチャリャン大統領選出
2008年2月 サルグシャン大統領選出

政治体制・内政

1 政体

共和制

2 元首

セルジ・サルグシャン大統領(任期5年、2013年2月に再選。)

3 議会

一院制(任期5年。定数131。前回選挙は2012年5月。)

4 政府

5 内政

  • 1995年7月の議会選挙で与党勢力「共和国ブロック」が圧勝、同時に新憲法も国民投票で採択された。
  • 1996年9月、新憲法の下での最初の大統領選挙が実施され、テル=ペトロシャン大統領が再選されたが、ナゴルノ=カラバフ問題をめぐる国内の批判により1998年2月に辞任。選挙の結果、1998年4月、前首相でナゴルノ=カラバフ出身のコチャリャン大統領が就任(2003年3月に再選)。
  • 1999年10月、国会内で首相、国会議長を含む8名の要人が死亡する銃撃事件が発生。2008年2月の大統領選でコチャリャン大統領の路線を引き継ぐサルグシャン首相が当選(現大統領)。テル=ペトロシャン大統領率いる野党勢力が抗議行動を起こし当局と衝突、死傷者が発生したのを受け非常事態宣言が発出されたが、その後事態は沈静化し、20日後に宣言は解除。
  • 2013年2月、大統領選挙が行われ、サルグシャン大統領が再選された(得票率58.64%)。
  • 2014年4月、チグラン・サルグシャン首相の辞任に伴い、内閣辞職。その後、オヴィク・アブラハミャン首相が任命された(ナルバンジャン外相を含む約半数の閣僚は留任)。

外交・国防

1 外交基本方針

  • 隣国であるトルコ及びアゼルバイジャンとは対立関係にあり、ロシアとの関係が強固。外交関係のないトルコとは2009年10月に「外交関係樹立に関する議定書」及び「二国間関係発展に関する議定書」を署名したが、それ以降、関係正常化の作業は進んでいない。ジョージア、イランとは良好な関係を維持している。
  • 経済的にはロシアの他に欧米諸国、中東、アジアなど各地域諸国との均衡のとれた関係の発展をめざしており、欧米諸国との結びつきも緊密になってきている。
  • 外交上の最大の課題はナゴルノ・カラバフ紛争(1988年にアゼルバイジャン領内のナゴルノ・カラバフ自治州のアルメニアへの帰属変更を巡って開始された紛争)の解決。1994年5月、ロシア及びOSCEの仲介により停戦が合意されており、OSCEミンスク・グループ共同議長国である米・仏・露の仲介により和平の努力が続けられているが、解決の見通しは立っていない。

2 軍事力

総兵力44,800人(陸軍41,850人、空軍/防空軍(統合)1,100人、その他防空軍1,850人)、準兵力4,300人
ブルガリア軍(OSCE)、ハンガリー軍(OSCE)、ポーランド軍(OSCE)、英国軍(OSCE)、スウェーデン軍(OSCE)、ウクライナ軍(OSCE)、ロシア軍が駐留
(ミリタリー・バランス2014)

経済

1 主要産業

農業、宝石加工(ダイヤモンド)、IT産業

2 GDP

110.6億ドル(2014年:IMF)

3 一人当たりGDP

3,255.1米ドル(2014年:IMF)

4 経済(実質GDP)成長率

3.4%(2014年:IMF)

5 物価上昇率

3.0%(2014年:IMF)

6 失業率

17.9%(2015年:IMF(暫定))

7 貿易額

  • (1)輸出 13.45億米ドル
  • (2)輸入 29.68億米ドル

(2015年:CIS統計委員会)

8 主要貿易品目

  • (1)輸出 食料加工品、アルコール・ノンアルコール飲料、硫黄・土類、鉄鉱石、燃料
  • (2)輸入 穀類、動物性・植物性食用油脂、タバコ類、製薬品、化粧品等日用品

(アルメニア共和国国家統計局統計年鑑)

9 主要貿易相手国

  • (1)輸出 ロシア、ブルガリア、ベルギー、イラン、米国
  • (2)輸入 ロシア、中国、ドイツ、ウクライナ、トルコ、イラン

(2013年:アルメニア共和国国家統計局統計年鑑)

10 通貨

ドラム(Dram:1993年11月22日導入)(CIS統計委員会)

11 為替レート

1ドル=483.5ドラム(2016年4月現在:アルメニア中央銀行)

12 経済概況

  • ソ連邦解体と体制転換の混乱に加え、アルメニア大地震、ナゴルノ・カラバフ紛争の影響等によりGDPは1992年(42%減)、1993年(9%減)と連続して激減したが、政府が早くから市場経済化に着手する中で、成長率は1994年にはプラスに転じ、2004年に10.1%、2005年に14%、2006年に13.4%、2007年には13.7%と高い水準で推移。2009年は世界経済危機の影響でマイナス成長となったが、2010年には再びプラスに転じた(2.6%)。
  • 2003年2月にWTO正式加盟。
  • アルメニアは従来、欧州との経済連携強化を進めてきたが、2013年9月、サルグシャン大統領はこれまでの路線を一転させ、ロシアが主導する関税同盟への参加を表明。これを受け、EU側はアルメニアと検討していたDCFTA(「深化した包括的な自由貿易協定」)の仮署名を見送った。
  • 2015年1月,ロシアが主導するユーラシア経済同盟に参加。

経済協力

1 日本の援助実績

  • (1)有償資金協力 318.08億円 (2014年度までの累計)
  • (2)無償資金協力 69.12億円 (2014年度までの累計/文化・草の根無償等を含む)
  • (3)技術協力実績 34.45億円 (2014年度までの累計)

((1)~(3)は、何れも交換公文ベース)

2 主要援助国

ドイツ、米国、フランス、スイス、オーストリア

DAC諸国のODA実績(過去5年)(支出純額ベース、単位:百万米ドル)
暦年 1位 2位 3位 4位 5位 合計
2008年 米国 93.8 日本 57.7 ドイツ 27.9 英国 6.6 フランス 5.5 208.9
2009年 日本 98.7 米国 78.5 ドイツ 31.0 フランス 5.7 ノルウェー 3.1 235.0
2010年 米国 91.6 日本 77.5 ドイツ 16.7 フランス 4.5 ノルウェー 3.6 205.8
2011年 米国 90.5 ドイツ 40.9 日本 7.4 フランス 5.6 デンマーク 4.2 164.7
2012年 ドイツ 44.9 米国 37.6 フランス 8.1 スイス 3.9 ノルウェー 3.3 108.4
2013年 米国 40.0 ドイツ 28.5 フランス 11.1 スイス 4.2 ノルウェー 3.0 98.0
2014年 ドイツ 31.8 米国 30.5 フランス 17.2 スイス 5.4 オーストリア 5.2 90.0

(出典:DAC/International Development Statistics

二国間関係

1 政治関係

  • (1)国家承認日 1991年12月28日
  • (2)外交関係開設日 1992年9月7日
  • (3)在日アルメニア大使館開設 2010年7月13日
  • (4)日本大使館開館 2015年1月1日

2 経済関係

日本の対アルメニア貿易(2015年:財務省貿易統計)
輸出 14.1億円(建設用・鉱山用機械、電気機器等)
輸入 8.9億円(化学製品、有機化合物、たばこ等)

3 文化関係

一般及び草の根文化無償資金協力計9件 計2.64億円(2012年度まで)

最近の事例

一般文化無償資金協力(実施額)
2009年度 アルメニア国立美術館美術品修復機材整備計画(27.9百万円)
草の根文化無償資金協力3件 (供与限度額)
2012年度 アルメニア日本センター改修計画(9,666,621円)

4 在留邦人数

17人(2016年4月現在)

5 在日当該国人数

47人(2015年12月:法務省)

6 要人往来

(1)往(1993年以降)
年月 要人名
1999年10月 コーカサス友好親善ミッション(中山太郎衆議院議員団長)
2011年5月 徳永久志外務大臣政務官
2013年11月 牧野たかお外務大臣政務官
2015年1月 城内実外務副大臣
(2)来(1992年以降)
年月 要人名
1992年10月 バグラチャン副首相(旧ソ連邦支援東京会議)
1999年2月 ミカエリャン・エネルギー相
1999年8月 オスカニャン外相
2001年6月 オスカニャン外相(コーカサス三カ国展)
2001年12月 コチャリャン大統領(公式実務訪問)
2005年6月 マルガリャン首相(博覧会賓客)
2009年11月 ナルバンジャン外相(外務省賓客)
2012年6月 サルグシャン大統領(実務訪問賓客)
2012年7月 エリツァン非常事態相(世界防災閣僚会議 in 東北)
2012年9月 ガブリエリャン財相(IMF世界総会)
2012年12月 ガルスチャン天然資源省副大臣(原子力安全に関する福島閣僚会議)
2012年12月 サミュエルヤン文化省副大臣(文化庁招へい事業)
2014年6月 ファルマニャン対日友好議連会長、アルズマニャン外務副委員長
2015年5月 シャルマザノフ・アルメニア国民議会副議長、ファルマニャン対日友好議連会長、アルズマニャン外務副委員長

7 二国間条約・取極

  • 1996年6月 旧ソ連邦との間で結んだ条約の承継を確認
  • 2005年6月 日・アルメニア技術協力協定署名
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