1.会議の概要
(1)日時:平成22年1月28日(木曜日)
(2)場所:ロンドン(英国)(於:ランカスター・ハウス)
(前日の27日夜にチャールズ英皇太子主催レセプション、ミリバンド英外相主催夕食会が行われた)
(3)形式:英国政府、アフガニスタン政府、国連による共催
(共同議長:ミリバンド外相、スパンタ・アフガニスタン前外相(注)、カイ・アイダ国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)特別代表)
(4)参加者:約80の国・機関
共催国・機関の他、G8、アフガニスタン近隣諸国、ISAF参加国等より主に閣僚レベルが出席。開会式にはブラウン英首相、カルザイ・アフガニスタン大統領、潘基文国連事務総長が出席。日本からは福山外務副大臣が出席した。
2.議論の概要
(1)主要議題は治安、開発とガバナンス、地域的枠組。カルザイ大統領再選後初の閣僚級国際会議となった本会議は、アフガニスタン政府が諸課題への取組を説明し、国際社会がこれに対する支援を改めて示す場となった。会議後、別添のコミュニケが発表され、今後アフガニスタン政府主催にてカブールで行われる会議への道筋をつけた。
(2)治安に関しては、治安確保の責任をアフガニスタン政府に移譲していくべきとの方針につき一致し、国際社会は同国国軍及び警察を拡大するために必要な支援を提供することにコミットした。
我が国代表の福山副大臣からは、主に元タリバーン兵士の再統合に関し、<1>昨年11月に我が国が発表した支援パッケージの柱の一つとして再統合支援を位置づけた、<2>ロンドン会議においてカルザイ大統領及びスタネクザイ大統領顧問から「平和と再統合プログラム」の概要につき説明があったことを歓迎する、<3>目下準備が進められている再統合基金が設立され、2010年度予算が成立すれば、我が国として5千万ドル程度の拠出を考えたい、<4>本プログラムの進捗に応じて、追加的な拠出も検討したい旨発言した。
再統合に対する取組につき、同会議の中で、米、英、韓国より、日本の貢献を評価する旨の発言があった。また、再統合基金に対して、独、西、豪他の各国から総額約1億6千万ドルの支援表明があった。
(3)開発とガバナンスに関しては、汚職対策を含むガバナンスの改善につきアフガニスタン政府の取組が説明され、国際社会が支持を表明した。国際社会はアフガニスタンの開発を引き続き支援していくとともに、アフガニスタンの側においても効果的な支援の実施体制に努めていく姿勢が示された。
(4)地域的枠組に関しては、近隣・地域諸国がアフガニスタンを中心とする地域の安定のために協力していくことに支持が表明された。