軍縮・不拡散

核テロリズムに対抗するためのグローバル・イニシアティブ
Global Initiative to Combat Nuclear terrorism(GI)

平成20年11月

1.経緯

(1)2001年の9.11同時多発テロ事件以降、核テロ対策の重要性が強く認識されるようになり、国際的に様々な措置がとられています。2002年3月にはIAEAに核セキュリティ基金が設立。2005年には、核テロ防止条約及び改正核物質防護条約が採択されています。

(2)更に、2006年7月のG8サンクトペテルブルク・サミットに際し、米露両国の大統領は、核テロリズムの脅威に国際的に対抗していくことを目的として、「核テロリズムに対抗するためのグローバル・イニシアティブ(Global Initiative to Combat Nuclear Terrorism:GI)」を提唱しました。

(3)その後、2006年10月に、モロッコでGIの第1回会合(次官級)を開催。G8、豪州、中国、カザフスタン及びトルコが当初参加国として参加し(IAEAもオブザーバーとして参加)、「原則に関する声明」及び「付託事項」を採択しました。今後、「原則に関する声明」を受け入れる国が、GIの参加国となるとされました。GIの共同議長は、米露両国が務めることとなりました。

2.活動の内容

「原則に関する声明」において、GIの参加国は、核テロ関連の以下の8点に関し、国内法及び国際法に従って自発的な措置をとることとされています。

(1)核物質その他の放射性物質に対する計量、管理及び防護システムを開発し及びこれらを必要に応じて改善すること。

(2)民生原子力施設のセキュリティを向上させること。

(3)核物質その他の放射性物質の不法移転を防止するためこれらの物質の探知能力を改善すること並びに国の探知能力の研究及び開発における協力を実施すること。

(4)不法に所持された核物質その他の放射性物質又はそれら物質を使用する装置に関し、捜索、差押え及び安全な管理を確立する能力を向上させること。

(5)核物質その他の放射性物質の取得及び使用を追求するテロリストに対し、安住の地、財政的及び経済的資源を与えることを防止すること。

(6)テロリスト及び核テロ活動を助長する者に対する適切な刑事責任(必要に応じ民事責任)を追求するため、国内における十分な法的及び規制的枠組みを確保すること。

(7)核物質その他の放射性物質の使用を含むテロ攻撃発生時の対応、事態緩和及び調査に関する能力を向上させること(核物質その他の放射性物質であってそのような事態に関係しているもの又は関係した可能性があるものを特定するための技術的手段の開発を含む)。

(8)秘密情報を保護するために国内法及び国際法上の義務に適合する適当な措置をとりつつ、核テロ行為の防止及びその助長に関連する情報共有を促進すること。

3.現状

(1)2007年2月、GIの第2回会合(次官級)がトルコ(アンカラ)で開催。参加国は、第2回会合において、GIを実施するための2007-8年における具体的な活動計画について意見交換を行い、今後、「原則に関する声明」に従って核テロ対策を実施していくことで一致しました。

(2)2007年6月、GIの第3回会合(次官級)がカザフスタン(アスタナ)で開催。第3回会合においては、活動計画のレビュー、核テロ発生シナリオ、参加国の拡大、民間・地方公共団体の関与等について意見交換が行われました。

(3)2008年6月、GIの第4回会合(次官級)がスペイン(マドリード)で開催。同会合においては、核テロに関するシナリオ訓練、民間・地方公共団体との連携、参加国の拡大等について意見交換が行われました。

(4)GI参加国は米露共同議長を中心としてGI参加国の拡大に務めており、2008年7月現在、75か国が参加(2007年2月の第2回会合においては13か国であったものが、急速に拡大。)。

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