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アジア欧州会合(ASEM)第6回外相会合
平成16年4月


クラブハウス会場   本館入り口のにぎわい


1.日程・出席者等

 4月17日、18日、アイルランドのキルデア(ダブリン郊外)において開催された。本件会合には、ASEM参加25か国及び1機関(我が国、中国、韓国及びASEANのうち7か国、EU加盟国及び欧州委員会)外相又はその代理が出席した。我が国からは川口外務大臣の代理として田中外務審議官が出席した。


2.会合の概要

(1) 多国間主義
 「効果的な多国間主義(Effective Multilateralism)に基づく国際秩序の維持」というテーマのもと、イラク、中東情勢、朝鮮半島情勢、国連改革、テロ対策、大量破壊兵器、WTO、環境問題等国際社会が目下直面する問題に言及しつつ、各国が自由に21世紀における国際秩序のあり方について議論を行った。
 各国とも多国間主義の重要性を一様に強調しつつ、これがより効果的に機能するためには如何なる方策がとられることが必要か(例えば安保理を含む国連改革等)、これをアジア・欧州諸国がアジア・欧州協力という文脈の中で如何に取り組んでいくべきか、を議論した。
 我が国からは、多国間主義がうまく機能するためには、緊急の意識をもって国連、就中安保理の改革に取り組んでいくことが必要であること、そのためアナン事務総長が設立した「ハイレベル委員会」の活動を支持し、同委員会の活動が安保理や他の機関を含む国連の改革につながることを期待していることを述べた。さらに、イラク、アフガニスタン、北朝鮮等において、国連やその他の多国間の枠組みが成功例を積み重ねていくことが重要であることを強調した。

(2) ASEM新規参加問題/ミャンマー
 ASEM新規参加問題、これとの関連でミャンマーの情勢については、アジア側よりミャンマーにおける国民和解、民主化に向けて見られる前向きの動き(5月17日の国民会議の開催、ヤンゴンのNLD事務局の活動の解禁等)、これに向けたアジア諸国の取り組み(バンコク・プロセス、タイ外相及び比外相の訪緬等)等を説明した。
 我が国からは、アジア側共通の立場としてミャンマーその他の国のASEMへの参加について条件付けは認められないこと、他方で、ASEM参加とは別次元の問題として、ミャンマーにおけるこうした前向きの動きを、欧州のみならず、アジア諸国も望んでおり、これを更に促進するためにこういった静かな働きかけを継続していくべきことを主張した。
 欧州側は、こうした進展を認めた上で、現時点でミャンマーを含むアジア3か国、欧州10か国の参加を決定することはできないが、予想されるミャンマーにおける進展を更に見守りたい、とした。この結果、高級実務者が、ハノイでの首脳会合の前の適当な段階で、ミャンマーにおける進展を外相に報告することとされた。

(3) ASEMの将来
 近い将来参加国の拡大が予定されている中で、欧州とアジアの間の対話と協力のフォーラムとしてのASEMの作業効率を高め、また、その活動を広報する方策について、昨年の外相会合以降、高級事務レベルにおいて議論されてきたところ、ASEM作業方法の改善(外相会合の隔年開催、協力イニシアティブの優先付け等)、ASEM情報ボード(その活動内容を対外的に広報するウェブサイト)の立ち上げ、ASEMロゴの使用ルールに関する3つの文書が採択された。

(4) 新規イニシアティブの承認
 鉄のシルクロードに関するASEMシンポジウム(2004年6月17―18日、韓国、ソウル)及び都市部の森林に関するASEMワークショップ(2004年10月、中国、蘇州)が新規イニシアティブとして承認された。

(5) 次回外相会合の日本での開催
 次回外相会合を2005年5月に京都で開催することを提案し、各国より歓迎された。

(6) ASEM首脳会合
 10月8-9日にハノイで開催される首脳会合の準備状況について、越より説明があり、「アジア欧州パートナーシップの更なる再活性化と実質化」を主テーマとすることに基本的に合意。

3.会合の成果文書

ASEM第6回外相会合議長声明(仮訳)・(英文
多国間主義に関するASEM宣言(仮訳)・(英文
ASEMの作業方法に関する提言(仮訳)・(英文
ASEM情報ボードに関する概念ペーパー(仮訳)・(英文
ASEMロゴの使用(ガイドライン)(仮訳)・(英文


4.今後の課題

(1) 次回のASEM外相会合は2005年に京都において開催されることとなった。

(2) ミャンマーを含む新規参加問題については、引き続き検討されることとなった。

5.二国間会合等

 田中外務審議官は、欧州委員会のパッテン委員、イタリアのボニヴェール外務政務次官、ドイツのミューラー外務担当国務大臣と二国間会談を行ったほか、他の出席者と会合の前後等の機会を捉え懇談を行った。




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