(1)本計画の内容
2007年8月15日に発生したペルー南部の地震により大きな被害を受けたイカ州において、ペルー政府が学校施設の再建5件(チンチャ郡2件、ピスコ郡2件、イカ郡1件)及び給水塔施設の再建(イカ郡)を行うために必要な資金を供与する。
(2)本計画の必要性
(イ)2007年8月15日、ペルー国南部に位置するイカ州の太平洋沿岸部において発生した地震(マグニチュード8)により、同州を中心に600名近くの死者、1,200名以上の負傷者、9万3,000棟以上の家屋の全壊・半壊、14病院の倒壊などの被害が発生した(2008年1月ペルー政府発表)。我が国政府は被災直後より緊急援助物資の供与(約1,600万円)、緊急無償資金協力(130万ドル:約1億5,100万円)の緊急支援を実施した。
(ロ)ペルー共和国政府は、昨年9月、本災害の復旧・復興計画の策定等のために、首相府直属の組織(ペルー南部復興基金)を設立したが、復興資金は十分でないため、我が国をはじめとする国際社会に支援を呼びかけていた。
(ハ)このことから、我が国政府は、ペルー政府の復興支援要請や被害の大きさ等に鑑み、緊急支援に続いて切れ目のない復旧・復興支援を行うために、9月にニーズアセスメント調査団を派遣し、被災状況の把握、復旧・復興に関するニーズの確認、復旧・復興段階で必要な支援スキームの検討を行った。同調査結果を踏まえ、ペルー共和国政府は、被災地イカ州における学校施設及び給水塔施設の再建に必要な資金につき、我が国政府に対し防災・災害復興支援無償(プログラム型)として無償資金協力を要請してきたものである。
(ニ)上記(ハ)の要請を踏まえ、我が国政府は緊急援助の段階から本格的復興まで切れ目なく迅速な援助を実施する必要性及び他ドナーより先行して我が国支援を確定することにより我が国援助のインパクトを高めるとの観点等から、11月に概略設計調査団を派遣し、その結果を踏まえ、本計画を支援することとした。
(3)本計画の効果
(イ)地震被災地にある小中学校5件(101教室、63管理室等)が再建され、生徒約9,400人が安全で適切な環境で教育を受けられるようになる。
(ロ)地震被災地にある給水塔施設(貯水容量1,500立法メートル、高さ32メートル)が再建され、被災地住民約2万6,000人が被災前と同様の安定した水供給を受けられるようになる。
(参考)
ペルー共和国は、中南米諸国の一つであり、人口は2,840万人。製造業、農牧業を主要産業としている。一人当たりのGNI(国民総所得)は、2,920米ドル(2006年、世銀)。