報道発表

マラウイ共和国に対する国連世界食糧計画(WFP)を通じた無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換について

平成20年3月14日
  1. 我が国政府は、国連世界食糧計画(WFP)を通じ、貧困等のため慢性的な食糧不足の状況にある社会的弱者(HIV/AIDS患者、女性、子供等、更には洪水等被災者)を抱えるマラウイ共和国に対し、4億2,000万円の無償資金協力(食糧援助)を行うこととし、このための書簡の交換が3月14日(金曜日)(現地時間、同日)、ローマにおいて、我が方中村雄二駐イタリア国大使と先方ジョン・パウエルWFP事務局次長(Mr. John M. Powell, Deputy Executive Director)との間で行われた。
  2. 本無償資金協力の概要は次のとおりである。

    (1)本無償資金協力の内容

     マラウイ共和国内の社会的弱者の食糧事情を改善すべく、米、とうもろこしの購入及びその輸送に必要な資金をWFPに供与する。

    (2)本無償資金協力の必要性

     マラウイは、国連人間開発指数で177か国中166位にランクされる貧困国で全人口の半数は貧困ライン以下に区分される。労働人口のおよそ90%が従事する農業はインフラが未整備なため、干ばつ、洪水等自然災害の影響を受けやすく生産性が低い。更に、近年ではHIV/AIDS及び結核による労働人口減少も農業生産高に影響を与える要因となっている。同国のHIV/AIDS感染率は14%で、エイズ孤児の数は50万人といわれている。WFPは、同国の女性、子供、自然災害及びエイズ等の影響を受けている社会的弱者に対して食糧配給事業を行っており、2008年の裨益目標者数を122万人としている。なお、マラウイは、2007年12月から2008年2月にかけての集中豪雨により洪水被害を受けているアフリカ南部一帯で最大の14万人の被災者(国際赤十字赤新月社連盟緊急アピール(2月13日))を出しており、同国に対する援助は急務である。

    (3)本無償資金協力の効果

     我が国は、マラウイの社会的弱者の置かれた状況に鑑み、WFPの支援要請に応え、人道的見地から食糧援助を実施するものである。今回の食糧援助により、同国社会的弱者の食糧不足の緩和に繋がることが期待される。

(参考)
 マラウイ共和国の面積は118,000平方キロメートル、人口は約1,300万人、一人当たりGNI(国民所得)は約160ドルである。

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