(1)本計画の内容
ガーナ政府が、ガーナ南部の東部州西アキム地区及び中央州アッパーデンチラ地区に配電網の整備を実施するための協力を行う。今回の協力は計画の第2期として、中央州アッパーデンチラ地区を対象とする。
(2)本計画の必要性
ガーナ政府は、持続的な経済成長及び貧困削減を目標として、地方農村部住民の生活の向上、都市部と地方部の経済格差を是正する方策として、地方電化事業を優先課題に位置付けている。このため1989年に全国電化計画が策定され、2020年までに500人以上の集落のすべてに、安定した電力を供給するという目標を掲げている。ガーナ政府は、電化が遅れている村落を対象に、自立電化計画を策定しているが、厳しい財政状況により、地方部の世帯電化率は未だ約20%にとどまっている。
このような状況の下、ガーナ政府は、地方電化の優先度の高いガーナ南部の東部州西アキム地区(第1期)及び中央州アッパーデンチラ地区(第2期)の2地区を対象とした「地方電化計画」を策定し、その実施に必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請したものである。
(3)本計画の効果
今回の協力は本件計画の第2期であり、対象地域の中央州アッパーデンチラ地区において、世帯電化率が現状の22%から44%に増加し、電化町村が現在の15町村から31町村に拡大することにより、住民の基本的な生活環境が改善され、経済・社会的発展の基盤が整備される。
(参考)
ガーナ共和国は、日本の約3分の2の面積(238,537km2)、人口は約2,110万人、一人当たりGNI(国民所得)は約450ドルである。