(1)「ラジオ放送機材整備計画」
(Le projet d’amenagement de l’equipment pour la radiodiffusion)
供与限度額:9億1,700万円 (917,000,000円)
(2)「第四次地方給水計画(第2期)」
(Le projet d'hydraulique rurale (Phase Ⅳ))
供与限度額:4億7,800万円 (478,000,000円)
(1)「ラジオ放送機材整備計画」について
(イ)本計画の内容
カメルーン通信省がFMラジオ送信局四ヶ所(ヤウンデ局、エボロワ局、ウガウンデレ局及びマルア局)を対象に番組制作、送信機材の整備を実施するために必要な資金を供与する。
(ロ)本計画の必要性
カメルーンにおける一世帯あたりラジオ受信機普及率は約80%であり、テレビの普及率(都市部を中心に22.2%)と比べて極めて高く、特に地方住民にとっては最も重要な情報取得手段である。しかし、関係機材の劣化により、ニュースや教育番組の放送に支障が生じており、受信可能地域が国土の約50%に落ちている
このような状況から、カメルーン政府は同4FM送信局を対象として、ラジオ放送機材整備の改善を目的としてFM送信機材及びスタジオ機材の整備に必要な資金を我が国に対して要請してきたものである。
(3)本計画の効果
本計画の実施により、FM放送人口のサービスエリアが51%(2006年)から70%(2009年)に回復し、受信可能者が約202万人(2006年)から約512万人(2009年)に増加する。これにより、対象地域住民の安定したラジオ放送が可能となり、情報入手機会が増加し、自然災害等の緊急情報も即時に伝達されることが期待される。
(1)本計画の内容
カメルーンのアダマウア州、海岸州、南部州及び中西部州を対象に、人力ポンプ付深井戸給水施設184基の建設及び給水施設の運営維持管理に係る技術指導に必要な資金を供与するもの。今回の計画はその第2期であり、アダマウア州及び南部州において深井戸給水施設を84基の建設及び技術指導を実施する。
(2)本計画の必要性
同国中南部は、河川や池等の地表水資源が比較的多い地域で、村落住民はこれらの水源を飲料水として利用している。しかし、そのほとんどが感染症源等に汚染されており、村民の間には下痢などの水因性疾患が蔓延し、また乾期には水涸れが生じている。このような状況からカメルーン政府は同国4州を対象として、地下水開発を中心とする第4次地方給水計画を策定し、右計画に必要な資金を我が国に対して要請してきたものである。
(3)本計画の効果
本計画の実施により、対象4州の給水人口が、3,600人(2005年)から82,800人(2008年)に増加する。安全で安定した水の利用により、衛生状況が改善され、水因性疾患が減少するとともに、子供や婦女子の水汲み労働が軽減することが期待される。
(参考)
カメルーンは、アフリカ中部に位置し、総人口が1,632万人(2005年)で、一人当たりGNI(国民総所得)は1,000米ドル(2005年)である。