報道発表

マラウイ共和国に対する一般プロジェクト無償資金協力(「リロングウェ西地区地下水開発計画」及び「ブランタイヤ市道路網整備計画」)に関する書簡の交換について

平成19年7月18日

  1. 我が国政府は、マラウイ共和国政府に対し、「リロングウェ西地区地下水開発計画」(The Project for the Groundwater Development in Lilongwe West)及び「ブランタイヤ市道路網整備計画」(The Project for Improvement of Blantyre City Road)の実施に資することを目的として、総額11億4,100万円を限度とする一般プロジェクト無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、7月18日(水曜日)(現地時間同日)、同国の首都リロングウェにおいて、我が方宮下正明駐マラウイ国大使(ザンビアにて兼轄)と先方グドール・ゴンドウェ財務大臣(The Honourable, Goodall Gondwe, Minister of Finance)との間で行われた。
  2. 各計画の概要は次のとおりである。

    (1)リロングウェ西地区地下水開発計画

        供与限度額 2億8,700万円

     (イ)本計画の内容

    マラウイ政府水資源開発省が、地下水源開発のため、同国中央部のリロングウェ県西南部の2郡において深井戸施設の建設を実施するための資金を供与する。(今回は計画の3期目であり、コンゴニ郡61本、カロロ郡55本の合計116本の深井戸建設を行う。)

     (ロ)本計画の必要性

     ・マラウイでは、国民の85パーセント(約953万人)が都市外に居住しているが、その約40パーセントの住民が、河川、素掘りの浅井戸など、乾期に枯渇することが多く、また、衛生上も問題のある水源に依存している。そのため、同国政府は地方給水事業の拡大を開発の重点課題と位置づけ、深井戸新設や既設井戸の修復を実施している。

     ・しかし、財政的制約から、地方給水事業を同国の自助努力のみで実施することは困難である。このため、マラウイ政府は、特に給水率の低いリロングウェ県のカロロ郡、コンゴニ郡を対象に、ハンドポンプ付き深井戸施設の建設と、地域住民組織を主体とする施設の維持管理技術指導を行うために必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請したものである。

     (ハ)本計画の効果

    ・本計画の実施により、リロングウェ県の2郡において、安全な水の給水率が2007年の39パーセントから2008年には49パーセントに向上し、同地域の住民約13万2,000人に対し、安全な水が供給されることが期待される。

     (2)ブランタイヤ市道路網整備計画

        供与限度額 8億5,400万円

     (イ)本計画の内容

    ・  マラウイ政府地方自治・開発省が、同国南部のブランタイヤ市内の幹線道路2路線(7.9キロメートル)の改修・整備を実施するための協力を行う。

    ・  今回の協力は計画の第1期であり、「チペンベレ・ハイウェイ」の改修を中心に行う。

     (ロ)本計画の必要性

    ・  内陸国であるマラウイでは、陸上輸送が国際物流を含む物資・旅客輸送の重要な役割を担っている。ブランタイヤ市は同国最大の工業都市であるが、一部の幹線道路を除く道路は舗装されておらず、更に慢性的な維持管理予算不足、人口集中や産業発展に伴う交通量の増加に伴い、道路施設の劣化が進行している。

    ・  同国政府は市内道路の補修を実施しているが、修復を必要とする路線が多数あり、全路線の改修は困難な状況である。このため、マラウイ政府は同市内道路のうち特に整備の緊急性の高いチペンベレ・ハイウェイとリビングストン通りの改修・整備に必要な資金につき、我が国に無償資金協力を要請したものである。

     (ハ)本計画の効果

    ・  基幹道路の渋滞解消により、朝夕のピーク時の平均走行速度が現状の26キロメートル/時から50キロメートル/時に改善し、物流の輸送力が強化され、地域経済の活性化並びにマラウイの社会経済の発展に寄与する。

    ・  排水設備の整備により、降雨時の長時間冠水による舗装損傷が軽減され、交通の安全性が確保される。

(参考)

マラウイ共和国は、面積約11.8万平方キロメートル、人口約1,290万人、人口1人当たりのGNI(国民所得)約162米ドルである。

 

このページのトップへ戻る
目次へ戻る