報道発表

人間の安全保障基金による「北オセチア・アラニア共和国における持続的統合と回復」プロジェクト支援について

平成19年5月14日


  1. 我が国政府及び国連は、5月14日(月曜日)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連開発計画(UNDP)、国際労働機関(ILO)及び国連食糧農業機関(FAO)がロシア連邦の北オセチア・アラニア共和国において実施する「北オセチア・アラニアにおける持続的融合と回復」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じ、371万1,043.03ドル(約4億3,049万円)の支援を行うことを決定した。
  2.  

  3. 情勢が不安定なロシア連邦北コーカサス地域に位置する北オセチア・アラニア共和国は、地域内の継続する紛争、近隣の共和国からの大量の避難民の流入及び拡大する貧困等の課題に直面してきた。本プロジェクトは、以下の活動を通じて同共和国における避難民の融合の促進を図るものである。

     (1) 視察訪問、ワークショップ及びコミュニティ集会の開催を通じて、経済・社会状況の回復や避難民の融合に取り組む地方のNGOや当局の能力向上を図ること。

     (2) 避難民のために小型融資を受けやすくするとともに起業家向けの訓練の実施による雇用機会の拡大を通じて、持続性のある生活改善のための機会を拡大すること。

     (3) 定住用のシェルターの提供及び早期に効果が期待できる小型プロジェクトの実施を通じて避難民の融合機会の拡大を図ること。

     

  4. 本プロジェクトの実施により、北オセチア・アラニア共和国における脆弱な避難民の能力強化を図るとともに、その社会と経済の持続的な回復に資することが期待される。
  5.  

(参考)
   人間の安全保障基金は、1999年3月に我が国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約335億円(約2億9,774万ドル)を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の170件以上のプロジェクトを支援してきている。

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