報道発表

シンポジウム「生命科学の進展に伴う新たなリスクと科学者の役割」の開催

平成23年8月25日
  1. 8月29日(月曜日),日本学術会議講堂において,シンポジウム「生命科学の進展に伴う新たなリスクと科学者の役割」が,日本学術会議主催(外務省及び防衛省協力)により開催されます。
  2. 生命科学の進展は,人類に恩恵をもたらすものであると同時に,それが意図的に悪用された場合や事故発生時には,人類に災禍をもたらし得るものであるという,いわゆるデュアルユース(二重用途)性を有しています。このため生物兵器禁止条約(BWC)の会議においても,この問題に関する認知度向上と,そのための教育等生命科学を扱う科学者の担うべき役割について,議論がなされてきています。こうした議論は,本年12月に予定されているBWC第7回運用検討会議においても取り上げられる予定であり,今般,我が国の日本学術会議主催で本シンポジウムが行われることは,科学者自らがこの問題を主体的に検討するとの観点から,大きな意義を有しています。
  3. 本シンポジウムでは,我が国における生命科学分野を中心とする有識者の報告が行われる他,我が国防衛医科大学校とデュアルユース教育の共同研究を行っている英国ブラッドフォード大学マルコム・ダンドー教授らが来日し基調講演を行う予定です。
  4. 今回のシンポジウムが軍縮・不拡散分野における国際的取組への有意義な貢献となるとともに,我が国におけるデュアルユース問題への理解と取組の促進に繋がることが期待されます。

    【参考】生物兵器禁止条約(Biological Weapons Convention)
    1975年に発効した,生物兵器の開発・生産・保有を包括的に禁止する唯一の多国間の法的枠組み。我が国は1982年批准。締約国数は現在164。本年12月に5年に一度の運用検討会議(第7回)が開催される予定。
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