本計画は、カメルーン共和国のバメンダからナイジェリア連邦共和国のエヌグ間を結ぶ国際幹線道路の整備により、輸送能力増強を図り、もって中部アフリカ諸国経済共同体(ECCAS)及び西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)両域内の経済の活性化、経済統合推進、及び沿線地域の貧困削減に寄与するものです。本件は、「アフリカの民間セクター開発のための共同イニシアティブ(EPSA for Africa)」に基づき、アフリカ開発銀行との協調融資スキームにより供与するものです。
カメルーンの運輸セクターは、旅客の約90%、貨物の約75%が道路輸送に依存しており、舗装道路区間における近年の交通量は年9%の急激な増加を遂げています。一方、総延長約5万キロメートルの道路網のうち、道路舗装率はわずか10%に留まっており、経済活動活性化のための道路網整備が喫緊の課題となっています。
本計画の実施により、カメルーン~ナイジェリア両国間、また中・西部アフリカ両地域間の輸送ルートが整備され、経済の活性化及び社会生活の改善が期待されます。カメルーンの社会・経済改革を支援することは、ひいては、中部アフリカ地域全体の安定にも資するものです。
なお、本計画の地域対象区間は、ラゴス(ナイジェリア)とモンバサ(ケニア)を結ぶ国際回廊構想の一部であり、TICADⅣにおいて日本が表明したアフリカの広域回廊に対する支援の具体化です。
また、カメルーンに対する今次円借款の供与は、1986年以来、約23年振りとなります。
(1)金利:年0.65%
(2)償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
(3)調達条件:一般アンタイド