報道発表

ラオスの「郡病院改善計画」(第2期)に対する無償資金協力について

平成18年8月21日
  1. 我が国政府は、ラオス人民民主共和国に対し、「郡病院改善計画(第2期)」(the Project for the Improvement of District Hospitals)の実施に資することを目的として、総額4億1,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が8月21日(月曜日)、ビエンチャンにおいて、我が方桂誠駐ラオス国大使と先方トンルン・シースリット副首相兼外務大臣(His Excellency Dr.Thongloun Sisoulith, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs)の間で行われた。
  2. ラオスの保健指標はアジア諸国の中でも低位にあり、特に人口の8割が居住する地方農村部ではインフラ整備が遅れているために、保健医療サービスへのアクセス機会の地域間格差が課題となっている。この状況下、全国民の健康改善を実現するには、地方保健医療の更なるサービス強化が不可欠であり、特にプライマリーヘルスケアと母子保健の改善が急務とされている。

     現行の地方医療システムは5地域病院、13県病院、134郡病院で構成されているが、特に遠隔地にある郡病院の中には、施設の老朽化や基本的な医療機材の不足により、地方住民の多くは基本的な保健医療サービスの提供を受けられない状況にある。保健省では地方医療レファラル体制(適切な患者搬送システム)を整備するために、交通の要所にある郡病院を中核郡病院として優先的に拡充整備し、その周辺の2~3の郡病院は地方郡病院として機能の強化を計画しているが、資金難等のため必要となる施設・機材の整備が十分に進んでいない。

     このような状況下、ラオスは我が国をはじめとする他ドナーの支援を受けて、地方医療施設の整備と人材育成を急いできたが、今般、更に我が国に対して最貧困郡を中心とするこれら10郡病院に対する無償資金協力による施設・機材整備の要請があり、本計画ではこれら10郡病院への基本的医療機材の整備を行うものである。

  3. 本件計画実施により、従来は県病院まで搬送するか治療を受けるのが困難であった患者が、郡病院で医療サービスを受けられるようになるなど、地方保健医療サービスを実施する郡病院の診療環境が改善されることが期待される。

(参考)

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