現行の地方医療システムは5地域病院、13県病院、134郡病院で構成されているが、特に遠隔地にある郡病院の中には、施設の老朽化や基本的な医療機材の不足により、地方住民の多くは基本的な保健医療サービスの提供を受けられない状況にある。保健省では地方医療レファラル体制(適切な患者搬送システム)を整備するために、交通の要所にある郡病院を中核郡病院として優先的に拡充整備し、その周辺の2~3の郡病院は地方郡病院として機能の強化を計画しているが、資金難等のため必要となる施設・機材の整備が十分に進んでいない。
このような状況下、ラオスは我が国をはじめとする他ドナーの支援を受けて、地方医療施設の整備と人材育成を急いできたが、今般、更に我が国に対して最貧困郡を中心とするこれら10郡病院に対する無償資金協力による施設・機材整備の要請があり、本計画ではこれら10郡病院への基本的医療機材の整備を行うものである。
(参考)