(1)「第二次ルアンダ州小学校建設計画(第二期)」
(the project for Construction of Primary Schools in Luanda Province, Phase II)
9億1,200万円
(2)「ルアンダ近郊諸州緊急地方給水計画」
(the project for Emergency Rural Water Supply in Neighboring Provinces of Luanda)
4億3,200万円
アンゴラは、長年にわたる内戦の影響により、初等教育を受けていない児童数が100万人と推定されているなど教育分野における課題は依然として多い。このような状況に対応するため、同国政府は、「教育制度改善総合戦略(2001年~2015年)」を作成し、2015年までに全ての児童を就学させることを目標に教育環境の整備、人的資源の開発等に取り組んでいる。
しかしながら、アンゴラの初等教育就学率は73.6%(2000年時点)でサブサハラ地域平均値(86.3%)を大きく下回っている。特に、本計画の対象地域であるルアンダ州においては、内陸部から多くの国内避難民が流入して人口の増加が著しいことから、教育施設の不足は深刻な状況にあり、3~4部制の授業を行って対応しているものの、需要に追いつかない状況である。また、停戦以前に建設された学校施設は老朽化や構造的損傷が著しく、児童の学習環境は極めて劣悪である。
このような状況のもと、アンゴラ政府は、ルアンダ州において、17校の小学校を整備するために必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
この計画の実施により、ルアンダ州に17校201教室が整備されることにより、年間約23,000人の児童が就学可能となるとともに、老朽化した教室で学ぶ子どもたちの学習環境が改善される。
(2)「ルアンダ近郊諸州緊急地方給水計画」
アンゴラは、長年にわたる内戦の影響によってインフラが荒廃しており、政府はインフラの復興を重要課題にあげている。また、給水分野においては「地下水資源開発計画」(2002年~2006年)を策定し、5年間に5,000本の深井戸の建設を挙げている。
しかしながら、特に農村地帯では給水施設をはじめとする社会インフラは荒廃したまま放置されており、住民の多くは慢性的な水不足に悩まされている上、手堀の浅井戸、無処理の河川水、溜まり水等の不衛生な水を生活用水としており、これに起因する水系疾病が蔓延する等極めて過酷な環境におかれている。
本計画の対象となるルアンダ近郊諸州であるベンゴ州、クアンザスル州は給水率が3~12%と極めて低い状況にある。
アンゴラ政府は、このような状況を改善するために、ルアンダ近郊諸州であるベンゴ州、クアンザスル州において、177本の深井戸の整備に必要な機材の調達等に必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
この計画の実施により、ルアンダ近郊諸州であるベンゴ州、クアンザスル州において深井戸177本が整備されることにより、新たに約98,000人の住民に対して給水が可能となるとともに、安全で安心な水を利用できることにより衛生状況が改善される。
(参考)
アンゴラは、南部アフリカに位置し、面積約125平方キロメートル(日本の3.3倍)、人口1400万人(2004年)、一人当たりのGNI(国民総所得)1,030米ドル(2004年、世銀)の国である。