報道発表

ホンジュラス共和国に対する無償資金協力について

平成18年6月24日
  1. 我が国政府は、ホンジュラス共和国に対し、「アグア・カリエンテ橋改修計画」及び「消防機材拡充計画」の実施に資することを目的として、総額11億300万円の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月24日(土曜日)(現地時間6月23日(金曜日))、テグシガルパにおいて、我が方長沼始在ホンジュラス共和国臨時代理大使と先方ミルトン・ヒメネス・プエルト外務大臣(Milton Jimenez Puerto, Secretario de Estado en el Despacho de Relaciones Exteriores de la República de Honduras)の間で行われた。

    (1)「アグア・カリエンテ橋改修計画」
     供与限度額:2億8,900万円
     (el Proyecto del Mejoramiento del Puente Agua Caliente)」

    (2)「消防機材拡充計画」
     供与限度額:8億1,400万円
     (el Proyecto para el Fortalecimiento de las Unidades del Cuerpo de Bomberos

  2. 「アグア・カリエンテ橋改修計画」

    (1)ホンジュラスでは近年、中米経済統合の流れを受け、農水産物の国際的な物流の動きが活発化してきており、同国の経済活性化を図る上で、流通路の整備は不可欠かつ緊急な課題となっている。
     そのため、ホンジュラス政府は、「ホンジュラス・ロジスティク道路開発計画」を策定し、中米における生産拠点と世界市場を結ぶ重要な接続道路として、国道と県道の強化整備計画を発表した。
     しかし、国道の中心となる1号線には、水害の影響で損傷を受け、かつ耐荷力が不足しているアグア・カリエンテ橋が存在し、物流発展の阻害要因となっている。
     このため、ホンジュラス政府は、アグア・カリエンテ橋の架け替えに必要な資金につき、我が国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。

    (2)本計画の実施によりホンジュラスの幹線道路である国道1号線の機能が向上し、安定した貨物・人員の輸送が確保されることで、経済活性化に寄与することが期待される。

  3. 「消防機材拡充計画」

    (1)近年、ホンジュラスにおいては、都市化の進行や都市部への人口集中が著しく、高い人口増加率や社会経済の活性化に伴って、災害が増加傾向にあり、2004年の火災発生件数は2002年と比較して59%増加している。
     ホンジュラス国内では、1994年の「消防法」により、消防の役割は、火災等災害からホンジュラス国民の生命・身体・財産を守ることと規定され、着実な経済発展を達成する上で必要不可欠な行政サービスと位置づけられている。
     このような状況下、2005年、「消防庁消防力増強行動計画(2006~2009年)」を策定し、消防署その他の施設の拡充、車両・機材の整備、人材の育成を重点的に進めることを決定している。

    (2)消防庁予算は増加しているものの、消防隊員の新規採用及び訓練費用等に使用され、機材の拡充が十分行えない状況にある。以上の状況に鑑み、ホンジュラス政府が「消防機材拡充計画」を策定し、消防機材調達に必要な資金につき、我が国政府に無償資金協力を要請してきたものである。

    (3)本計画の実施によりホンジュラスの各都市における消防車両が充実し、火災被害が減少するとともに人命の救助が迅速に行われる。

(参考)
 ホンジュラスは人口が720万人で、農林牧畜業を主要産業とする。一人あたりのGNI(国民総所得)は1,032ドル(世銀、2004年)。

このページのトップへ戻る
目次へ戻る