報道発表

エジプトの「エルマハラエルコブラ浄水場施設改善計画」に対する無償資金協力について

平成18年6月20日
  1. わが国政府は、エジプト・アラブ共和国政府に対し、「エルマハラエルコブラ浄水場施設改善計画」(the project for Upgrading of El Mahala El Kobra Water Treatment Plant)の実施に資することを目的として、総額24億2,300万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が6月20日(火曜日)、カイロにおいて、わが方槇田邦彦駐エジプト大使と先方ファイザ・アブルナガ国際協力大臣(H. E. Mrs. Fayza ABOULNAGA, Minister of International Cooperation)との間で行われた。

     供与限度額(国庫債務負担行為)  24億2,300万円
     (平成18年度)  7,400万円
     (平成19年度)  12億2,100万円
     (平成20年度)  11億2,800万円

  2. エジプトでは、高い人口増加率と都市への人口集中により、都市部の住環境の改善が急務となっている。ナイルデルタ地域の中心都市であるエルマハラエルコブラ市においても、繊維産業の発展に伴う市内への人口流入が続いており、人口増加(1995年に74万人であった人口が2005年には約100万人に増加)に対して給水設備の整備が追いついていない。
     エジプト政府は、現在実施中の「第5次国家経済社会開発5ヶ年計画」において、給水能力の向上と送配水管網の拡張による上下水道の整備を重点目標に定めているが、この国家計画のもと「エルマハラエルコブラ浄水場施設改善計画」を策定し、わが国に対して無償資金協力を要請してきたものである。
     本計画は、エルマハラエルコブラ市を含むエルマハラエルコブラ郡を対象として、給水量の増加と安定した水供給の確保を目的に、既存浄水場の拡張および関連機材の調達を行うもので、エジプト側は必要となる送配水管網の整備を実施する。
  3. この計画の実施により、エルマハラエルコブラ浄水場の給水量が1秒あたり400リットルから1秒あたり800リットルに増加し、2010年までにエルマハラエルコブラ市及びその周辺村落の住民約60万人が安定した水供給を受けることが可能となり、同地域の生活環境向上に資することが期待される。

(参考)
 エジプトは、ピラミッドに象徴される古代文明発祥の地で、地中海東岸の北アフリカと中東にまたがって位置する人口約6,900万人の国である。国土の大半が砂漠であるが、ナイル川沿いおよびナイル川デルタ地帯においては工業、農業が行われている。中東和平の推進やアフリカ開発問題等において積極的な役割を果たし、中東・アフリカを中心とした国際政治における重要な地位を占めている。

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