
エクアドル共和国の「ワキージャス市及びアレニージャス市上水道整備計画」に対する無償資金協力について
平成18年5月11日
- わが国政府は、エクアドル共和国政府に対する「ワキージャス市及びアレニージャス市上水道整備計画(Proyecto para el Mejoramiento del Sistema de Agua Potable para las Ciudades de Huaquillas y Arenillas)」の実施に資することを目的として、総額20億900万円(平成18年度2億5,600万円、平成19年度8億400万円、平成20年度9億4,900万円)を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が5月11日(現地時間5月10日)、キトにおいて、わが方平松弘行駐エクアドル共和国大使と先方ディエゴ・リバデネイラ外務大臣代理(Diego Rivadeneira, Ministro de Relaciones Exteriores, Encargado de la República del Ecuador)との間で行われた。
- (1)ワキージャス市およびアレニージャス市は、エクアドルの南部の都市でペルーとの国境沿いに位置している。エクアドル政府は、「国家開発計画」を策定し、上水道施設の普及・整備を最重要課題として位置づけ、特に「小規模自治体都市部の衛生状況改善計画」を優先的に推し進めている。同計画の中でも、「ワキージャス市およびアレニージャス市上水道整備計画」は、エクアドル・ペルー国境紛争があったために開発が遅れていたエクアドル南部における案件であり、エクアドル政府内での優先度が高いものである。
(2)両市の上水道施設は、1960年代に建設されたものが多く、老朽化が進んでいると共に、水量が安定しておらず、給水制限がされているところであり、両市の上水道の整備は緊急な課題となっている。
このような状況において、両市は、上水道各種施設整備を行い、住民の給水事情改善を目的とした計画を立て、取水施設、浄水施設の建設等の実施に必要な資金につき、わが国政府に対し無償資金協力を要請してきたものである。
(3)本計画の実施により、水道水質が改善、給水量が増加し、時間給水が解消され安定的な給水が確保されることが期待される。
(参考)
エクアドルは南米赤道直下であり、人口は1,320万人、農業が主要産業であり、バナナの生産で有名。また、産油国でもある。一人あたりのGDP(国内総生産)は1,790ドル(2003年、世銀)。