
ボリビアに対する無償資金協力(ノン・プロジェクト無償資金協力および一般プロジェクト無償資金協力)について
平成17年8月24日
- わが国政府は、ボリビア共和国政府に対し、経済構造改善努力推進および医療保健分野での協力を目的として、総額16億4,700万円の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、8月24日(水曜日)、ラパスにおいて、わが方白川光徳駐ボリビア大使と先方アルマンド・ロアイサ・マリアカ外務・宗務大臣(Armando Loaiza Mariaca, Minister of Foreign Affairs and Worship of the Republic of Bolivia)との間で行われた。
(1)ノン・プロジェクト無償資金協力
8億円
(2)ベニ県南部医療保健施設改善計画
(Proyecto de Mejoramiento para las Unidades de Salud en la Zona Sur de la Prefectura del Beni)
8億4,700万円
- ノン・プロジェクト無償資金協力について
ボリビア政府は、経済不況と年金支払い負担を主要因として拡大している財政赤字削減を課題として、一層の緊縮財政計画を発表し実現すると共に、時限付きの金融取引税を導入したが、2005年の財政運営は、依然厳しい状況が継続している。このような状況の中、国際社会はボリビアに対して、援助調整による財政支援を表明している。
今回のノン・プロジェクト無償資金協力は、ボリビアの構造調整計画の実施を支援するもので、この計画の一層の推進に必要な商品を輸入する代金の支払いのために使用される。
- ベニ県南部医療保健施設改善計画について
ボリビア政府は、2001年に2015年までの長期にわたる貧困削減目標を意識した「ボリビア貧困削減戦略(EBRP)」を策定し、ミレニアム開発目標に対応した目標を定め、貧困者比率の1/3削減を目指している。保健医療セクターについては、「国家保健政策」を策定し、さらにベニ県では「ベニ県社会経済開発5ヶ年計画(2004~09年)」を策定し医療サービスの改善を取り上げている。
ベニ県では、プライマリー・ヘルス・ケアの強化が緊急の課題となっているが、施設・機材とも十分に対応できる状況となっていない。
このような状況下、ボリビア政府は「ベニ県南部医療保健施設改善計画」を策定し、医療施設の建設および改善並びに医療機材整備に必要な資金につき、わが国政府に対し、無償資金協力を要請してきたものである。
この計画の実施により、同病院の機能が回復し、住民への医療サービスが向上することが期待される。
(参考)
ボリビアは南米の中心に位置する内陸国であり、人口は833万人、鉱業、農林業を主要産業としてい る。一人あたりの国民所得は900ドル(2002年、世銀)。