
エチオピアの「南部諸民族州給水計画」に対する無償資金協力について
平成17年6月20日
- わが国政府は、エチオピア連邦民主共和国政府に対し、「南部諸民族州給水計画」(the Project for Water Supply in Southern Nations, Nationalities and Peoples' Regional State)の実施に資することを目的として、5億1,700万円を限度とする額の無償資金協力を行うこととし、このための書簡の交換が、6月20日(月曜日)、アディスアベバにおいて、わが方泉堅二郎駐エチオピア国大使と先方メコネン・マニャゼワル財務経済開発担当国務大臣(Mr.Mekonnen Mayazewal, State Minister of Finance and Economic Development)との間で行われた。
- エチオピア国全土および南部諸民族州の給水率は25%以下に留まっており、サブサハラ平均の54%と比較しても、非常に低い数値である。特に人口の85%が居住する村落部の住民は、生活用水の確保に多大な時間と労力を費やし、これが貧困を助長する一因ともなっている。同州では、近年旱魃の被害が多く発生しており、給水施設の建設は、喫緊の課題となっている。このような状況のもと、エチオピア政府は、同州のうち特に旱魃の影響を受けやすい10県14郡における給水施設の建設につき、わが国に無償資金協力を要請してきたものである。
- この計画の実施により、同州では安全な水にアクセスできる給水人口が約9万1千人増加することが見込まれている。また婦女子の水汲み労働が軽減されることにより、婦女子の社会進出や労働機会の創出、子どもの学習時間の増加が期待されている。
(参考)
エチオピアは、総人口が6,720万人で、一人当たり国民総所得が100ドル(2002年)の低所得国(世銀ランク)である。