談話・コメント

外務報道官談話

ラミーWTO(世界貿易機関)事務局長の再選について

平成21年5月1日

  1. 我が国は、4月30日(木曜日)(ジュネーブ時間)に行われたWTO一般理事会において、パスカル・ラミーWTO事務局長が次期事務局長として再選されたことを歓迎します。
  2. WTOは我が国の貿易政策の基軸であり、主要貿易国として多角的貿易体制の維持・強化のために大きな責務と利害を有する我が国は、今後とも同事務局長と緊密に連携していく考えです。
     また、世界経済の早期回復に向け、保護主義に対抗するとの同事務局長のイニシアティブを支持し、WTOにおける途上国支援にも積極的に協力していくこととしています。
  3. ドーハ・ラウンド交渉については、4月に開催されたロンドン・サミットにおいて確認されたとおり、これまでの進展を基礎として同交渉が早期に妥結することが期待されており、我が国も引き続き同交渉に積極的に取り組んでいく考えです。

【参考1】今次事務局長選出プロセス

 8月末に任期満了を迎えるラミー事務局長は、昨年11月、一般理事会の策定した規則に従い、新事務局長選出手続の開始(昨年12月)前に続投の意思を表明。結果として、手続き開始後に他の候補者は現れず、ラミー事務局長が唯一の候補となっていた。

 今般、30日の一般理事会において、加盟国のコンセンサスによってラミー事務局長を次期事務局長に任命することを決定した。

【参考2】ラミーWTO事務局長略歴

 仏国籍。高等商業学校(HEC)、パリ政治学院(IEP)、国立行政学院(ENA)を卒業後、仏・会計検査院、仏・国庫省、ジャック・ドロール経済財政大臣顧問、ピエール・モーロワ首相顧問を歴任。

 ジャック・ドロール欧州委員長官房長兼のG7シェルパ(1985年~1994年)を務めたほか、クレディ・リヨネ代表取締役(1999年)、欧州委員(貿易担当)(1999年~2004年)を務め、2005年から現職。

【参考3】歴代WTO事務局長(GATT時代を含め現在まで計8名)

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