談話・コメント

外務報道官談話

南オセチア情勢の激化について

平成20年8月8日
  1. 7日午後から8日未明(現地時間)、グルジアの南オセチア自治州において武力衝突が発生したことにつき、詳細は不明ながらも衝突による死傷者も出ているとの報道もあり、我が国として憂慮の念を以て事態を注視している。
  2. 事態がこれ以上エスカレートすることのないよう、全ての当事者が自制して、和平協議のテーブルにつくよう強く期待する。我が国は、南オセチア問題が、国際的に承認された国境内でのグルジアの領土一体性の原則に基づき平和的に解決されることを一貫して支持している。

【参考】南オセチア問題

 グルジアの自治州である南オセチア自治州(イラン系オセット人が多数を占める)がグルジアからの分離及び隣接するロシアの北オセチア共和国への統合を要求している問題。1990年12月、グルジア最高会議が南オセチア自治州の自治権を剥奪。1992年5月、南オセチアは国家独立法を採択。両者間の紛争激化により、3万人以上の難民・避難民が発生。その後、1992年6月、停戦合意が成立し、ロシア、グルジア及び南オセチア軍で構成される合同平和維持部隊が南オセチアに展開。また、1992年12月以来、OSCE監視ミッションが常駐。関係国による和平協議が行われるも、現在に至るまで解決の見通しは立っていない。2008年2月、コソボの独立宣言後、南オセチア自治州では、独立の動きが活発化しており、その動きを支援するロシアとグルジアの関係が先鋭化していた。

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