【参考】南北包括和平合意(CPA)及びアビエ議定書
(1)CPAは、20数年に及び、400万人を超える国内避難民が発生した南北スーダン内戦を終結させた和平合意。主な内容としては、1)自治権を有する南部スーダン政府の成立、2)南部スーダンの帰属を問う住民投票の実施(2011年実施予定)、3)南部の宗教的自由(イスラム法の不適用)、4)南部スーダンで産出される石油収入の南北原則均等配分などがある。
(2)スーダン中央部に位置するアビエ地域は、南北内戦時の激戦地の一つであり、また豊富な石油資源を埋蔵していること等から、南北双方が領有権を主張しており、帰属が決定していない。
(3)アビエ議定書は、CPAの一部をなし、行政機構の設立、住民投票による帰属問題の自決等の同地域に係る問題の解決に向けた重要事項について規定されているが、同議定書の履行についてはこれまで進展が見られなかった。
(4)アビエに関する今次合意には、南北両軍からなる合同統合部隊の展開による南北両軍の同地域からの再展開、国内避難民促進のための措置などが含まれている。