談話・コメント

外務報道官談話

チャドにおける反政府勢力による武力攻撃について

平成20年2月5日
  1. 現在チャドで行われている反政府勢力による権力奪取のための武力攻撃は、チャド東部情勢の安定化のための国連中央アフリカ・チャド・ミッション(MINURCAT)の展開を含め、国際社会が治安・人道状況改善のために行ってきたこれまでの努力を無視する行為であり、我が国はこれを強く非難する。
  2. 我が国は、アフリカ連合(AU)及び周辺諸国等が対話に向けた調停を行うことを歓迎するとともに、全当事者に対し、自制と対話を通じた平和的解決を呼びかける。

【参考1】チャド情勢

(1)1月31日、チャド反政府武装勢力3派が約300台の車列を組んでスーダン国境沿いの拠点を出発し、ウムハジェル(首都ンジャメナの東600キロ)、アティ(同約400キロ)を経由しながら、ンジャメナへ向け進攻し、首都の東約300キロまで迫った。

(2)2月1日、首都ンジャメナの東約50キロのマサグエにて政府軍と反政府勢力との間で大規模な戦闘が発生。2日、首都へ侵攻を開始。

(3)3日、反政府勢力は政府軍と市街戦を行った後、一旦首都から退却。

(4)4日、再び首都で市街戦が発生。多数の死傷者が出ている模様。

【参考2】MINURCAT(国連中央アフリカ・チャドミッション)

(1)昨年9月、国連安保理決議第1778号に基づき、チャド東部・中央アフリカ共和国北部における治安確保やダルフール難民・チャド国内避難民の保護を目的として、チャド・中央アフリカ共和国における「多面的プレゼンス」が設立された。

(2)MINURCATは、同「多面的プレゼンス」を構成する三つの要素のうちの一つ。この他、EU多国籍部隊及び人道保護のためのチャド警察が「多面的プレゼンス」を構成。

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