
麻生外務大臣談話
野口検事のカンボジア・クメール・ルージュ裁判判事への任命について
平成18年5月8日
- 5月8日(月曜日)、カンボジア政府より、野口元郎(のぐち もとお)国連アジア極東犯罪防止研修所(UNAFEI)教官兼外務省国際法局国際法課検事を同国にて行われるクメール・ルージュ裁判の上級審判事に任命することが発表されたことを心から歓迎する。
- わが国は、カンボジアにおける法の支配と良き統治の推進に資するクメール・ルージュ裁判を重視し、国連負担分予算(3年分、約4,300万米ドル)の半分に相当する約2,160万米ドルを拠出するなど、その実現のために従来より積極的に外交努力を展開してきた。
- わが国は、本裁判が早期に開始され、クメール・ルージュ政権下で行われた重大な犯罪が国際水準の裁判により適正に裁かれることを強く期待する。
(参考)
クメール・ルージュ裁判は、1970年代後半に自国民大虐殺を行ったクメール・ルージュ政権の幹部を裁くため、国連の技術的・資金的協力を得て3年間の予定でカンボジア国内裁判所に設置される特別法廷。
本裁判にカンボジア人司法官と共に参加する国際司法官(判事・予審判事・検事により構成)につき、国連事務総長が候補者リストを作成し、今般同リスト中からカンボジア側が任命を行った。今後、国際検事の着任をもってクメール・ルージュ裁判が開始される運びとなる。