総理大臣

日スペイン首脳会談(概要)

平成22年9月1日

  • (写真)日スペイン首脳会談(概要)
    (写真提供: 内閣広報室)
  • (写真)日スペイン首脳会談(概要)
    (写真提供: 内閣広報室)

本1日(水曜日)、午後6時より午後6時50分まで、菅総理は、菅政権では初めてとなる公式実務賓客として訪日中のサパテロ・スペイン首相と総理官邸にて首脳会談を、引き続き署名式と共同記者発表、午後7時10分より午後8時15分まで夕食会を行ったところ、概要は以下のとおりです。

先方からは,モラティノス外相,セバスティアン工業・観光・商務相,ガルメンディア科学・イノベーション相他,我が方からは,岡田外務大臣,川端文部科学大臣(首脳会談・署名式のみ),直嶋経済産業大臣(首脳会談のみ),福山内閣官房副長官,池田財務副大臣(夕食会のみ)他が同席しました。

  1. 首脳会談

    (1)サパテロ首相より、ユーロ安定が国際経済安定に重要である、経済・金融危機に対してはG20の枠組みでの各国の協調が重要である旨述べ、菅総理からは、財務大臣時代の経験も踏まえ、ギリシャの経済危機に際しては日本もIMFを通じて役割を果たした旨述べました。

    (2)菅総理より、スペイン代表のワールドカップ優勝に祝意を表明し、その関連で2018年はスペイン開催、2022年は日本開催との結果となるよう協力して進めたい旨述べました。

    (3)菅総理より、日EU・EPA締結は重要な課題であり、来年の日EU定期首脳会議で交渉開始に合意したく支持を得たい旨述べたのに対して、サパテロ首相は、締結できるよう念願している、EPAを支持している旨応答しました。

    (4)菅総理から、田中伸男IEA事務局長の再任につき早期の支持を求めたのに対して、サパテロ首相は支持する旨明確に応答しました。

    (5)菅総理より、日本は安保理改革の実現を目指している旨述べたのに対して、サパテロ首相より、日本が経済大国として相応しい重要な役割を果たすべきであるとのスペインの立場は不変である旨応答しました。

    (6)菅総理より、サパテロ首相に同行の閣僚と個別の二国間閣僚会議が本日行われ、科学技術協力協定等が署名されるが、双方の関係閣僚にしっかりフォローアップさせたい、またビジネス環境整備の観点から、日系企業からの要望もあり、労働居住許可の迅速化に配慮を求めました。サパテロ首相から、科学イノベーションはスペインの将来の生きる道であり先進的な日本との協定締結に期待している、労働居住許可の問題はテークノーとした、これからも日系企業にはスペインに進出・投資して頂きたく、今後は手続きが円滑になるようにしたい旨述べました。

    (7)アフガニスタンに関しては、菅総理から先週のスペイン関係者の死亡に対してお悔やみを述べた後、アフガニスタンの平和回復と復興のために、警察や農業分野を含めて、日本が果たしている役割を述べたのに対して、サパテロ首相より、アフガニスタンを巡る状況は厳しいが、農業分野などで更なる日スペイン協力の可能性を両国の外務省同士で検討させたい旨述べ、菅総理も協議させたいと応じました。

    (8)サパテロ首相より、両国は経済大国であると同時に文化大国でもあり、2012年を「日本におけるスペイン年」としたい旨の提案があり、菅総理からは、出来る限り実現できるよう努力したい旨応答しました。

  2. 署名式と共同記者発表

    (1)首脳会談に引き続き、両首脳が見守る中で、「社会保障協定の発効に係る交換公文」の署名が岡田外相とモラティノス外相との間で、「科学技術協力協定」の署名が岡田外相とガルメンディア科学イノベーション相との間で行われました。

    (2)引き続き、両首脳から共同記者発表が行われ、直前に行われた首脳会談の内容について紹介しました。

  3. 夕食会

    (1)乾杯の挨拶で、菅総理から、1549年に日本にキリスト教をもたらした宣教師ザビエルが山口県に残された幼稚園に1年間通った経験を紹介しました。

    (2)その後、教育システム、若者の内向き志向、定年・介護・年金等の高齢化社会への対応、移民問題など、両国・両首脳の共通の関心事項に関して自由な議論が行われました。

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