平成21年12月29日
1. 総理のインド訪問のために同行していた鳩山総理夫人は、12月29日(火曜日)10時20分頃から約35分間、デリー市内のアンドベカル・バスティ地区のスラムを視察しました。
2. マーティンNGO「アシャ」代表より、「当初は道路もなく水道や電気も供給されていない地区でしたが、『アシャ』が共同の公衆トイレや道路を作ったりして整備してきました。現在は、すべての子供たちが学校にも通っています」との説明の上、スラムでの教育や生活環境の改善について説明がありました。さらに、マーティン代表は、「スラム出身者が大学教育を受けることによって、こうした大学生がスラムの小さな子供たちに良い刺激を与えています」と述べました。総理夫人は、スラムの住民代表とスラムでの生活環境やいかにスラム住民が大学教育を受けられるようになったのかという経緯について、耳を傾けていました。
3. 鳩山総理夫人からスラムの子供たち一人一人に日本のキャラクターの鉛筆を手渡し、子供達からは感謝の言葉がありました。引き続き、総理夫人から、「皆さんが知っている歌をうたいましょう」と呼びかけられ、スラムの若者が歌う歌に手拍子をしながら、一緒に歌を歌いました。その後、総理夫人は、「歌は周りの人を元気にするので、これからも歌うことを忘れないで下さい」と述べました。
4. その後、総理夫人はスラム住民に声をかけながら、視察を行いました。総理夫人は、「スラムで教育を受けているたくさんの子供たちに出会って大変嬉しく思いました。将来、この子供たちの中からノーベル賞を受賞する人が出てくることを楽しみにしています」と述べて、視察を終了しました。
(参考)
1988年に設立されたNGO「アシャ (ヒンディー語で「希望」を意味する)」は長年デリーの都市スラムのNGOとして有名であり、ヘルスケア、貧困女性の自立、環境改善の分野で支援。その功績を称え、同団体のキラン・マーティン女史は、2002年に民間人対象では2番目に高位な「Padma Shri」を叙勲。我が国は、「アシャ」の運営する診療所に対し、2007年度の草の根安全保障無償資金協力で医療機器を供与している。