安倍総理大臣

日・チリ首脳会談(概要)

平成18年11月17日

 11月17日(金曜日)、19時00分から約30分間、APEC首脳会議(於:ハノイ)に出席するためハノイを訪問中の安倍内閣総理大臣は、ミチェル・バチェレ・ヘリア・チリ共和国大統領と会談しました。概要は以下のとおりです。なお、今次首脳会談において、両首脳は、日本・チリ経済連携協定(EPA)交渉が成功裡に成し遂げられたことを確認し、別添のとおり共同新聞発表を発出しました。
 (※)日本との時差は、-2時間です

1.日本・チリ経済連携協定及び二国間関係

 安倍総理より、「チリ初の女性大統領に就任し、リーダーシップを発揮されていることに、敬意を表したい。来年の日チリ修好110周年には、日本・チリEPAの発効及び大統領の訪日による関係を強化したい」と述べた。これに対して、バチェレ大統領より、「EPA交渉が成功裏に終結したことから本会談は歴史的な会談であり、良好な日本・チリ経済関係がEPAの締結によりさらに拡大することを期待する。チリとしては、可能な限り早くEPAが発効するように手続きを進めることを希望している。また、私の訪日の時期については、来年の豪州APECの時期が都合がよい」と述べた。これを受けて安倍総理より、「いずれにせよ貴大統領訪日時に、日本・チリEPAの節目を祝うこととしたい」と述べた。また、バチェレ大統領からは、「2008年ペルーAPECの機会を活用する等してチリをご訪問頂きたい」と述べるところがあった。

2.二国間及び国際場裏での協力

(1)バチェレ大統領より、「JICAによる技術協力、草の根無償資金協力、JCPP(日本とチリの協力による第三国支援)といった二国間経済協力を高く評価している」と述べ、さらに、APECを通じた地域内の取り組みにおいても、好ましい成果というものを得ていきたく、さらには、マルチの分野においても世界平和に貢献していきたい旨述べた。

(2)これに対して、安倍総理より、バイの協力を継続していく意志を表するとともに、チリが日本の常任理事国入りを支持してくれることに感謝を表明し、「安保理改革については第61回総会の期間中に、具体的な成果を出すべきであると考える」と述べた。

3.北朝鮮問題

 バチェレ大統領より、「日本による北朝鮮の非核化の努力を支持する。チリは北の核実験を懸念しこれを拒絶する旨立場を表明しており、日本が東アジアと国際社会の安定と平和に努力されていることを支持する」と述べたのに対し、安倍総理より、「日本は被爆国であり、北朝鮮の核実験は大変な脅威である。北朝鮮の非核化に向いては国際社会が一体となって取り組んでいく必要があり、北朝鮮とは対話を行っていくことも大事であるが、圧力を高めていくことも重要である。さらに、北朝鮮について重要なのは拉致の問題の解決であり、かかる問題についても国際社会の協力が重要である」と述べた。バチェレ大統領からは、チリとしてもこれらの北朝鮮に関する問題について連帯感を表明したく、中南米への架け橋として、是非チリを活用してほしい旨述べた。

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