麻生外務大臣

日・フィリピン外相会談概要

平成18年12月9日

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 8日18時過ぎ(日本時間同日19時過ぎ)より約45分間、フィリピンのセブを訪問中の麻生大臣はロムロ・フィリピン外務長官と外相会談を行った。概要以下のとおり。

1.二国間関係

(1)日本の緊急支援:ロムロ長官より、11月末のルソン東南部台風泥流被害に際する日本の支援について謝意を表明。

(2)政府間政策対話の推進:両外相は、政治・安全保障分野、海洋分野、及び領事問題に関する当局間協議を進めることで合意。

(3)ミンダナオ支援:麻生大臣より、国際監視団への派遣や、草の根無償支援等、日本のミンダナオ支援を説明。ロムロ長官より謝意表明。

(4)フィリピンに対する経済協力:麻生大臣より、第26次円借款積み残し案件の署名の段取りが整ったこと、第27次円借款の検討につき説明するとともに、左派活動家やジャーナリストに対するいわゆる「政治的殺害」への日本国内での非常に高い関心を伝えた。ロムロ長官からは、フィリピン政府の実態解明への努力を説明。

2.北朝鮮情勢

 麻生大臣より、国際社会による足並みを揃えた奢侈品輸出禁止を含む安保理決議1718号の着実な履行措置の実施の必要性、拉致問題の国際的な連携の必要性、及び北朝鮮の人権状況決議への重視につき説明。ロムロ長官より、APECにて非常に強いメッセージを出せた、引き続き北朝鮮に対して「対話と圧力」の双方をうまく使うべき、フィリピンは日本の立場を完全に支持する旨述べた。

3.国際情勢、地域協力

 麻生大臣より、今次総会中に国連安保理改革の具体的成果が得られるよう協力を要請。ロムロ長官は、日本の常任理事国入りを全面的に支持する旨表明。

 麻生大臣より、ミャンマーの現状を憂慮しており、対話を通じ前向きな動きを引き出す努力をしたい旨述べた。ロムロ長官より、ミャンマー自身の改革が必要だが、孤立は望ましくなく日本政府と立場を共にする旨述べた。
麻生大臣より、ASEANへの支持と支援の姿勢を改めて表明し、ASEAN内の格差解消に引き続き意を用いる旨述べ、ロムロ長官より感謝の意を表明。

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