麻生外務大臣

日・タイ外相会談(概要)

平成18年11月17日

(写真)日タイ外相会談


 11月17日、ベトナムのハノイにて、麻生外務大臣とニット・タイ外務大臣との間で、日タイ外相会談が行われました。

1.二国間関係全般

 麻生大臣より、皇室と王室の親密な関係は良好な両国関係の象徴であり、6月の天皇皇后両陛下のタイご訪問の際の接遇に感謝する、9月に政変があったが、スラユット暫定内閣が成立したことを受け、両国政府の間で緊密な関係を構築していきたい旨述べた。これに対して、ニット外相は、プミポン国王の即位60周年記念式典への両陛下のご出席に深く感謝する、両国には王室と皇室の関係同様に国民の間にも長い友好・交流の歴史がある、来年の日タイ修好120周年を盛り上げるべく一生懸命取り組んでいる旨述べた。

2.タイの政情

(1)ニット外相より、タイの政情については(イ)政変では軍の介入はあったが穏和な介入であったこと、(ロ)政変以前にタイ国内は大変混乱しており、民主主義が半年近く機能していなかったこと、(ハ)政変後、速やかに内閣が発足し、民主化の完全な回復に向けて努力していること、を理解願いたい旨述べた。

(2)麻生大臣より、約1年以内に新憲法の下で民主的選挙を実施すると理解して良いかと問うたのに対して、ニット外相は、そのように努力していきたい、戒厳令については、正確にいつとは言えないが、解除までの期間は何カ月という単位ではなく、何日という単位であろうと述べた。

3.日タイ受刑者移送条約

 ニット外相より、日タイ受刑者移送条約の締結に向けて交渉を始めたいと提案があったのに対して、麻生大臣より、大変有意義な条約であり、日本としても交渉を開始したい旨述べ、同条約の交渉開始につき双方で合意が確認された。

4.日タイ経済連携協定(JTEPA)

 麻生大臣より、JTEPAに関し、両国経済関係を発展させる観点から非常に重視しており、タイ側の環境が整い、早期に署名出来るようになることを期待している旨述べた。これに対してニット外相は、タイ側としても早期の署名を希望しており、来年の早春に署名できることを期待している旨述べた。

5.北朝鮮関連

 麻生大臣より、日本とEUが共同提案している北朝鮮の人権状況に関する国連決議に対する支持を要請したのに対して、ニット外相より要請は承った旨述べた。

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