経済

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)第2回総会
(概要)

平成24年1月

  • (写真)約740名参加の会場
    約740名参加の会場
  • (写真)会合で発言する浜田外務大臣政務官
    会合で発言する浜田外務大臣政務官

1. 会議概要

  1. (1)1月14日及び15日,アラブ首長国連邦のアブダビにおいて国際再生可能エネルギー機関(IRENA)第2回総会が開催され,84か国のIRENA加盟国から閣僚級を含む代表が出席した他,憲章未批准の署名国やオブザーバー国,関係国際機関,民間企業等を含めて約740人が参加した。我が国からは,浜田和幸外務大臣政務官を代表として,外務省,経済産業省及び農林水産省からなる代表団が参加した。
  2. (2)今次総会では,各出席者からIRENAが,正式に発足した昨年4月の第1回総会以降,事務局運営及び活動の両面においてかなりの進展をみせているということへの評価及び今後の期待が表明された。特別の閣僚ラウンドテーブルでは,IRENAの中期戦略及びプライベート・セクターとの協力をテーマに議論が行われた。また,2012年の作業計画及び予算が承認されるとともに,手続規則等が採択された。
  3. (3)浜田外務大臣政務官は,総会期間を通じ,積極的に議論に参加し,特に日本政府・IRENA共催で再生可能エネルギー推進のためのセミナーを沖縄で開催することを表明した。

2. 主な討議の内容

(1)大洋州リーダーズ会合

 IRENA第2回総会に先立つ13日,大洋州の元首や閣僚が参加する大洋州リーダーズ会合が開催され,大洋州地域における再生可能エネルギーに関する状況及びIRENAの役割について議論が行われた。これを受け,今次総会では我が国代表である浜田外務大臣政務官より,同会合の成功に対して祝意を表した上で,ポイント以下の内容の発言を行った。

(2)IRENA中期戦略

 2012~2015年のIRENAの中期戦略について閣僚級ラウンドテーブルで活発な議論が行われた。中期的活動の優先順位付け,スリムでかつ効率的な事務局運営,地域バランスを考慮した活動の展開,関連国際・地域機関との連携の強化,情報収集・分析能力の強化,投資環境の整備に向けた貢献,人材能力開発プログラムの拡充等の重要性が出席者により指摘・共有された。また,浜田外務大臣政務官より,東日本大震災後に各国・国際機関より提供された温かい支援に対する謝意を表明した上で,1)再生可能エネルギーの導入・普及に向けた国際協力においては単に技術の移転・共有を進めるのではなく,互助的な精神に基づき人道的な側面を考慮しながら相手国のニーズや特殊性を理解した上で推進することも有益,2)IRENAの組織を誇大化及び開発援助機関化するのではなく,卓越した知的拠点としての地位を確立し,関連国際機関等と協調しながら,地道な活動を進めていくことが重要である旨の発言を行った。

(3)2012年作業計画及び予算

 昨年4月に正式発足したIRENAにとって,2012年作業計画及び予算は,今後のIRENAの活動の道標となるところ,各国によって活発な意見交換が行われ,最終的にコンセンサスで承認された。

 2012年は,国連の定める万人のための持続可能なエネルギー国際年であり,リオ+20も開催される。IRENAは,具体的な活動分野である1)技術協力,2)人材能力開発,3)技術革新のそれぞれにおいて2011年に開始した活動を継続すると共に,これらの国際的な取組にも積極的に参加していくことを確認した。

(4)次回会議

 第3回総会は2013年1月13日及び14日に開催されることとなった。

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