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平成21年9月4日更新
オスマン帝国の軍艦エルトゥールル号の日本訪問とその後の遭難という出来事を発端とする日本とトルコの友好の歴史は、来る2010年に120年という大きな節目を刻みます。
このエルトゥールル号事件と、イラン・イラク戦争時のトルコ航空機による邦人救出劇は、両国の友好を象徴する有名なエピソードとしてしばしば取り上げられます。二つの出来事に共通するのは、困難な状況の下にあって、何の名誉も見返りも求めることなく、ただ目前の人々を懸命に救おうとした、両国の先人たちの勇気と誠意でした。
私たち両国民は、互いの国民のことを誇りに思える、そういう歴史を共有しているのです。
こうした先人たちの努力と、その後の両国民間の交流にも支えられて、両国は、政治、経済、文化交流などあらゆる分野で関係を着実に発展させてきました。日本からトルコを訪れる観光客は毎年増加し16万人を突破、日本企業もトルコに根付きながら着実に活動を続けています。また、ボスポラス海峡横断地下鉄計画、カマン遺跡の博物館建設計画など、将来に向けた象徴的なプロジェクトも数多く進められています。
私たちはこれらの歩みを率直に喜ぶとともに、両国の間には、今よりも、より一層関係を強化できる潜在性があると信じます。
そのためには、もう一度ここで、互いによく向き合う必要があると考えます。そして両国は、互いに向き合うことによる新たな発見と信頼関係を基礎として、もっと多くの分野で、共通の目標に向けて歩みを進めていけると考えます。アジアとヨーロッパ、中東の架け橋という戦略的な要衝に位置し、地域の安定に大きな役割を果たすトルコ。私たちはこの重要な友好国とのパートナーシップを、より一層強化していきたいと考えています。
「日本年」は、これまでの両国の友好・協力関係と「親日国トルコ」をもう一度見つめ直し、再構築していく、大きなチャンスなのです。
この「日本年」の重点目標として、私たちは次の3つの柱(PDF)を掲げます。
1)日本の魅力に親しんでもらう
2)友好の裾野を広げる
3)交流を未来へ続けていく
私たちは、この「3つの柱」の下に、「日本年」の1年間を通じて、様々な事業をトルコで展開していく考えです。
そして、この「日本年」を通じて、日本とトルコの両国民間の相互理解、友情、交流をより一層深め、それを誇るべき新たな財産として、次代を担う両国の青年たちに確かに引き継いでいくこと。
―それが、「日本年」が目指すものです。
「2010年トルコにおける日本年」の趣旨に賛同して頂ける、両国のたくさんの皆様のご参加をお待ちしています。
「2010年トルコにおける日本年」実行委員会
平成22年1月29日更新
1887年、小松宮彰仁殿下及び同妃殿下がトルコを訪問し、皇帝アブドゥル・ハミト2世に謁見しました。1889年7月、これに対する答礼として、同皇帝はオスマン・パシャ提督(海軍少将)率いる総勢650名の使節団を乗せた軍艦エルトゥールル号を日本に派遣します。1890年6月、同使節団は横浜港に到着、オスマン・パシャ提督は明治天皇に拝謁しオスマン帝国の最高勲章を奉呈しました。
同年9月、同使節団はトルコへの帰路に就いたのですが、エルトゥールル号は神戸を目指して航行中、和歌山県紀州沖にさしかかったところで台風に遭遇してしまいました。強風と高波の中、エルトゥールル号は樫野崎灯台を目指して航行しましたが、運悪く、沖合約40メートルで座礁し、沈没しました。
この海難事故により、オスマン提督以下乗組員587名が死亡するという大惨事となりました。そのような中、付近の住民の献身的な救助により、69名の乗組員が救出され、後に日本海軍の巡洋艦「金剛」及び「比叡」により丁重にトルコに送還されました。また、日本国内でも犠牲者に対する義援金の募集が広く行われました。
このように、エルトゥールル号の海難事故自体は極めて痛ましい事件ではありましたが、その際の日本官民あげての手厚い事後対応はトルコ人の心を打ったとされます。現在では、エルトゥールル号の日本訪問とその後の遭難事件は、両国の友好の原点の出来事とされています。
また、この120年間の友好の歴史の中には、1985年3月に、イラン・イラク戦争下のテヘランで、イラクがイラン領空の全航空機を攻撃対象にすると発表したために、テヘラン在留の日本人が孤立した状況に陥った際、トルコ政府が日本側の要請に基づいてトルコ航空機をイランに派遣してくれた結果、イラクの攻撃設定期限のぎりぎりで多くの日本人がこれに搭乗してイランを無事に脱出することができた、というトルコの方々の友情に日本国民が助けられた出来事もありました。
なお、エルトゥールル号事件については、その後、海難現場の和歌山県串本町には、「エルトゥールル号殉難将士慰霊碑」が建立され、毎年慰霊式典が開催されています。また、串本町の姉妹都市であるトルコのメルシン市でも、串本町のものと同じ慰霊碑が建立されています。
2008年6月、即位の礼を除き、二国間の公式訪問としては初のトルコ元首の訪日となるギュル大統領の訪日が実現し、ギュル大統領は串本町で行われた慰霊式典に参加しました。
現在、串本町では、エルトゥールル号の発掘プロジェクトが進められています。
平成22年1月29日更新
この度、日本側の「日本年」名誉総裁として、寬仁親王殿下にご就任いただくこととなりました。トルコ側「日本年」名誉総裁には、アブドゥッラー・ギュル大統領にご就任いただいております。
また、御両名からは、「日本年」にメッセージ(PDF)を寄せていただいております。
平成22年12月1日更新
「日本年」を官民一体となって実施するため、経済界や地方自治体、トルコとの友好交流団体など幅広い参加を得て、平成20年4月、「2010年トルコにおける日本年」実行委員会が立ち上げられました。委員長は張富士夫トヨタ自動車株式会社取締役会長です。
実行委員会は、トルコにおいて行われる交流事業に関する国内のとりまとめを行うとともに、一般からの交流事業の募集・認定およびロゴマークの使用許可や、「日本年」の国内への周知を行っています。また、実行委員会参加企業、日本経済団体連合会所属企業等からは、「日本年」実施のための募金にご協力いただいております。
なお、当募金は独立行政法人国際交流基金の特定助成金の交付を受けております。
平成21年11月13日(金曜日)には、「日本年」実行委員会第4回総会が開催され、張富士夫実行委員会委員長(トヨタ自動車株式会社取締役会長)以下の実行委員会委員の出席の下、実行委員会主催事業の計画案等につき採択を行い、満場一致で採択されました。
閉会後、引き続き、駐日トルコ大使公邸において、アタジャンル駐日トルコ大使主催による総会記念レセプションが開催され、和やかな雰囲気の中で実行委員会委員による懇談が行われました。
なお、トルコへ進出している日本企業やトルコ在住の日本人の方々により、現地においても「日本年」実行委員会が組織されています。
平成22年12月1日更新
「日本年」は、2010年1月から12月までの間、トルコにおいて開催されます。
2010年中に予定されている交流事業につきましては、「日本年」事業カレンダー(PDF)をご覧ください。
平成22年1月29日更新
1月4日(月曜日)17時(現地時間)より、トルコ・アンカラ市内の土日基金文化センターにおいて、岡田外務大臣及びギュナイ文化観光大臣(「日本年」に関するトルコ側担当大臣)らの出席の下、「2010年トルコにおける日本年」オープニング式典が開催されました。
オープニング式典の詳細につきましては、「「2010年トルコにおける日本年」オープニング式典の開催について」をご覧ください。
また、岡田外務大臣のトルコ訪問につきましては、「岡田外務大臣のトルコ訪問(概要と評価)」をご覧ください。
平成22年6月3日更新
5月3日(月曜日)19時(現地時間)より、トルコ・イスタンブール市内のチュラーン・パレス・ホテルにおいて、寬仁親王殿下(日本側名誉総裁)及びギュル大統領(トルコ側名誉総裁)らの御出席の下、日本・トルコ友好祝賀式典が開催されました。
日本・トルコ友好祝賀式典の詳細につきましては、「日本・トルコ友好祝賀式典の開催について」をご覧ください。
平成22年9月17日更新
9月1日から2日(現地時間)にかけて、トルコ・メルシン市内において、エルトゥールル号遭難事件の舞台となった和歌山県から仁坂吉伸和歌山県知事、田嶋勝正串本町長らの御出席の下、エルトゥールル号120年慰霊式典その他関連行事が開催されました。
同式典の詳細につきましては、「エルトゥールル号120年慰霊式典その他関連行事の開催について(PDF)」をご覧ください。
平成22年12月13日更新
11月25日(木曜日)18時(現地時間)より、トルコ・イスタンブール市内のハリチ・コングレス・センターにおいて、松下忠洋経済産業副大臣及びギュナイ文化観光大臣らの出席の下、「2010年トルコにおける日本年」クロージング式典が開催されました。
クロージング式典の詳細につきましては、「
「2010年トルコにおける日本年」クロージング式典の開催について(PDF)」をご覧ください。
平成21年9月4日更新
1.ロゴマークの決定について
「2010年トルコにおける日本年」のロゴマークの公募に際しましては、両国合わせて521件という非常に多くの応募が寄せられました。
どの応募作品にも、トルコとトルコの人々に対する温かい思いや、「日本年」成功への期待などが添えられており、ご応募頂いた皆様に心より御礼申し上げます。
実行委員会での厳正な審査の結果、東京都にお住まいの乗富亨さんの作品を採用作品といたしました。
このロゴマークは、「2010年」の「2010」という数字が、日本・トルコ両国の国旗のシンボルマークと組み合わされてデザインされており、また「21」という数字にて、21世紀を通じた両国の友好関係がイメージされています。
今後、「日本年」の様々な場面でこのロゴマークを使用していく予定です。
【採用作品】
2.ロゴマークの使用基準について
ロゴマークを使用することができるのは、以下に当てはまる方です。「2010年トルコにおける日本年」ロゴマーク使用の申請は終了しました。
平成21年9月4日更新
「トルコと日本は、もっと近くなれる。」
「2010年トルコにおける日本年」の公式キャッチフレーズは、「トルコと日本は、もっと近くなれる。」に決定いたしました。
このキャッチフレーズは、現在も友好関係にあるトルコと日本が、この「日本年」を契機に、その距離をより一層近づけることができるという希望を表しております。
今後、ロゴマークとともに、日本及びトルコ国内での「日本年」の広報に使用していくこととなります。
平成22年1月29日更新
「日本年」ポスター及びパンフレットが完成しました。是非ご覧ください。
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外務省中東アフリカ局中東第一課内「2010年トルコにおける日本年」事務局
〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1
電話 03-3580-3311(代表) ファックス:03-5501-8312 メールアドレス:turkey-2010@mofa.go.jp
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